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【PFL2018#11】ランス・パーマーがスティーブン・サイラーを相手に見事なTDショーでフェザー級王者に

<PFLフェザー級王座決定戦/5分5R>
ランス・パーマー(米国)
Def.3-0:50-43.50-45.49-46
スティーブン・サイラー(米国)

シード1のサイラーにとってはリベンジ戦となるファイナル。パーマーが軽く左ローを走らせる。サイラーもローを返し、その後もパーマーのローが見られるぐらいの慎重な立ち上がりに。2分が経過しようとしたころ、パーマーが左ストレートを伸ばし、サイラーが左のカウンターを合わせようとする。パーマーは左オーバーハンドを当て、左ロー。間合いを取り直したサイラーに左ローを続け、左ストレート、左ミドルを当てるとダブルレッグでテイクダウンに成功する。

腕を掴んできたサイラーに対し、パーマーはパンチを落とす。すぐに立ち上がったサイラーだが、左を被弾する。サイラーは右ハイを見せて、ショートのワンツーで前に出る。パーマーは左ミドルを決めるが、最後にサイラーの飛びヒザの着地から左ハイでたじろぐ場面が見られた。

2R、サイラーが左ジャブを繰り出し、パーマーは左ロー。初回より前に出るようになったサイラーが右アッパーを当てる。慌てたようにオーバーハンドを振るったパーマーだが、これは空振りに。サイラーが鋭い右インサイドローを蹴り込む。流れが悪くなったパーマーは、ここで左を見せた直後に一気にダブルレッグでテイクダウンに持ち込む。

背中を譲って立ち上がったサイラーは、クラッチをはがしつつ胸を合わせていく。パーマーはスピニングバックフィストを繰り出すが空振りに。すぐに左腕を差して、自分の組みの形に戻る。一旦離れたパーマーは、直後にダブルレッグを決める。三角絞め&腕十字狙いを潰したパーマーがトップでラウンド終了を迎えた。

3R、自らの左ハイでバランスを崩したパーマーに対し、サイラーがギロチンを仕掛ける。パーマーは頭を抜いて離れる。蹴りを織り交ぜてショートのパンチを繰り出すサイラーは、ここでもハイクロッチからテイクダウンを取られ、ギロチン狙いもケージに押し込まれ、パスを許して潰される。頭を抱えられた状態で、わき腹にヒザを蹴り込むパーマーが絞めを仕掛けてから、バックを一気に奪取する。両足をフックしてパンチを連打したパーマーはRNCへ。クラッチが確認できない状況だが、背中が伸びたサイラーがケージを蹴ってヒザを立てる。

乗り過ぎになったパーマーは絞めを解き、右腕を抱える。サイラーが立ち上がろうとすると、パーマーは落ちないように自ら離れる。直後にダブルレッグを決めたパーマーはオモプラッタと防いで鉄槌を落とすなど、盤石の試合展開に持ち込んだ。

4R、大きな動きを見せないまま1分30秒が経過する。逆転にはフィニッシュが必要なとなってきたサイラーは、右アッパーにダブルレッグを合わされ切ることができない。何より倒された後で、ガードからコントールできないため守りの寝技でパーマーのドミネイトが続く。ボディから顔面と勢いのあるパンチを連打したパーマーは、半身のサイラーの喉下に腕を滑り込ませる。ならばパーマーは上を向いて防いだサイラーの顔にパンチを振り下ろした。

最終回、サイラーはパーマーのダブルレッグをスプロールし、左ヒザ。続くテイクダウン狙いも切り、スラッピーながら打撃戦に持ち込もうとする。パーマーは付き合わず、ケージにサイラーを押し込む。ここも時間を掛けず離れたサイラーだったが、パーマーのダブルレッグでテイクダウンを奪われる。

残り半分、ゴゴ狙いのサイラーはパーマーの頭を引き寄せてスネによるフットチョークを狙う。パーマーは慌てず頭を話して、防御する。サイラーはハイガードから先の攻撃ができないまま、試合タイムは1分を切る。対してパーマーが足を一本抜いて左のパウンドを連続で打ち込む。このままパンチ、鉄槌を続けたパーマーはタイムアップと同時に勝利を確信しガッツボーズを取った。

判定は当然、大差でパーマーに。ジャスティン・ゲイジー、マルロン・モラエスとともにWSOF時代からUFC級のファイターと目され、自身もUFC入りを狙いつつ叶わなかったパーマーが100万ドルを手にし、「この1年だけでなく、ずっとMMAに掛けていたその対価だと思っている」と話した。


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