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【ONE80】前門のガフロフ、後門のハイブラエフ。サークルケージのダゲスタン最強ファイターに要注目

Movlid Khaibulaev【写真】マットに根が張ったような立ち、寝技を見せるハイブラエフ。ONEの路線から感がれると、こういうロシア人ファイターを登用する意図はあまり見えてこない(C)ONE

26日(金・現地時間)にミャンマーはヤンゴンのトゥウンア・インドアスタジアムで開催されるONE80には日本から今成正和、阿部大治が出場し、メインでレバノンからPhoenix FCミドル級王者だったモハマド・カラキが、当地のナショナルヒーローであるオングラ・エヌサンの持つONE世界ミドル級王座に挑戦する。


そんな今大会で要注目のファイターが、セミでハファエル・ヌネスと対戦するモヴリッド・ハイブラエフだ。UFC、PFLを例にとるまでもなく世界を席巻するダゲスタンファイター達。ONEフェザー級戦線ではマラット・ガフロフを松嶋こよみがKOし、その一角が崩したものの前世界王者を前門の虎に例えるなら、ハイブラエフこそが後門の狼だ。

キャリア13勝0敗、ONEでは2017年2月にエウベウ・バーンズを寄せつけず、判定勝ちして以来の出場となる。今やトルコ国籍を取得し、イスタンブール・ベースで戦うライト級のザイード・フセイン・アサラナリエフとともに、ハイブラエフこそサークルケージのアジア勃興路線に、鋭い楔を打つダゲスタン二強といえよう。

バーンズ戦では初っ端のローキックをキャッチしつつ右オーバーハンドを打ち込むと、下になったバーンズの足関節、オモプラッタ、三角を防ぎ、テイクダウンで上をいくと完全に心を折って判定ながら完勝を収めた。

バーンズ戦では左リードフックや右オーバーハンド、そして組みの強さを如何なく発揮していたハイブラエフは、ロシアのEFN=ファイトナイトグローバルのフェザー級GPで優勝し、今年の3月にはフェザー級王者アレクサンドル・マトムラトフの挑戦予定も、王者の負傷欠場により挑戦が流れONEに戻ってきた。

Movlid Khaibulaev vs Rafael Nunezロシアでの試合ではパンチだけでなく、オーソの前足=左の蹴りも鋭く、また小手を決めての払い腰など、ボディロックに来た相手を投げる柔道技という武器もふんだんに使ってきた。

対戦相手のハファエル・ヌネスは6月のミャンマー大会で山田哲也のグラウンド・エルボーでカットし安藤晃司戦以来の敗北、キャリア2敗目から再起を目指す。

とはいってもスタンドの圧力、組みの強さ。そしてバーンズの寝技を完封した、トップコントロールとハイブラエフ優位であることは間違いない。王者マーチン・ヌグエンへの挑戦権をジャダンバ・ナラントンガラグ、松嶋こよみ、クリスチャン・リーらが争うなか、今回のハイブラエフのONE再登場でフェザー級タイトル戦線はシャッフルされる恐れすらある。

■ ONE80対戦カード

<ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オングラ・エヌサン(米国)
[挑戦者]モハマド・カラキ(レバノン)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ハファエル・ヌネス(ブラジル)
モヴリッド・ハイブラエフ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
プー・トー(ミャンマー)
キアヌ・スッパ(マレーシア)

<キックボクシング・ライトヘビー級/3分3R>
イブラヒム・エルブウニ(モロッコ)
タリック・ケバベス(モロッコ)

<67キロ契約/5分3R>
ラディーム・ラフマン(シンガポール)
今成正和(日本)

<キックボクシング・バンタム級/3分3R>
ハン・ズーハオ(中国)
ライアン・ジャキリ(フィリピン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
シェ・トゥイニー(ミャンマー)
マイト・ジャイ(ミャンマー)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ルイス・サッポ(ブラジル)
マイト・ジャイ(ミャンマー)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
マー・シュードン(中国)
アフマッド・カイス・ジャスール(アフガニスタン)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ルーディ・アグスティアン(インドネシア)
カジ・エビン(フィリピン)

<キックボクシング・フライ級/3分3R>
ヨセフ・ラシリ(イタリア)
ジョシュ・トナー(豪州)

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