【PFL2018#9】判定負けのウェードが不満爆発も──決勝進出=シュルチの勝利は妥当
<ライト級準決勝/5分3R>
ナタン・シュルチ(ブラジル)
Def.2-1:29-28.29-28.29-28
クリス・ウェード(米国)
試合開始直後、いつも通りウェードが飛び蹴りを狙う。そこに前蹴りを合わせたシュルチは、最初のクリンチを振りほどいて右フックを振るう。続くクリンチも大内刈りを仕掛け、ウェードが離れる。シュルチはスピングバックフィストの直後に、逆にスピニングバックフィストを受け、ギロチンに捉えられる。上を取りながら頭を抜いたシュルチがトップを奪取し、左のパウンドを打ちつける。
シュルチはパスに成功しサイドで抑え、バックを取る。腹固狙いにシングルレッグを仕掛け立ち上がったウェードはフックの打ち合いからケージに押し込まれ。大内刈りでテイクダウンを奪われる。ウェードは得意のスクランブルに持ち込めないままガードの状態でラウンド終了を迎えた。起き上がった額をぶつけった両者、場内がわきあがった。
2R、前蹴り、ハイ、そしてサイドキックを見せるウェード。ヒザの関節蹴りに、距離を詰めたシュルチがヒザ蹴りで後方にバランスを崩す。すぐに立ち上がったシュルチに左ボディを入れたウェードは、新距離でスピニングバックフィストもシュルチがガードする。近い距離で打撃の交換を行う両者、シュルチが左を当てウェードは右ハイへ。
互いに組まない状態が続き、シュルチが右ハイ。構えを変えるウェードの攻撃は、空振りもしくは手打ちが多い。右フックを当てたウェードに、シュルチも右フックを返す。完全に足を止めての打ち合いの様相を呈してくると、シュルチがダブルレッグでテイクダウンに成功する。レギュラーシーズンでの対戦時と同様に、シュルチがウェードに組み勝つ展開のなか、背中を取ったシュルチがRNCへ。前方に落としたウェードだが、シュルチが右腕を差して立ち上がり、下にならずにタイムアップに。
最終回、近距離でロー、右アッパーを見せるウェード。シュルチはダブルレッグに失敗しバランスを崩すが、すぐに立ち上がる。ウェードはパンチに威力がなく、通算5R目を迎え相当に疲弊しているようだ。シュルチが殴られながら組み付くが、彼もまた組みを続ける力がない。首相撲&ヒザを入れたシュルチは、ダブルレッグへ。ウェードのギロチンは極まらず、フラフラの殴り合いへ。残り1分45秒で組んだシュルチが大内刈りも、ウェードが耐える。離れてワンツーを放つウェード、スピニングバックフィストもブロックされ組みにいくこともできない。
最後の30秒でヒザを入れたシュルチ、ウェードのスピニングバックフィストも顔面を捉える。ここからの打ち合いでタイアムアップを迎え、ジャッジ1名がウェードを支持したがシュルチがスピリット判定をモノにしファイナルへ駒を進めた。「何発、こっちのパンチが当たった」と不満顔のウェードは、インタビューでも「3人の何が行っているか分からない人間が試合を判断し、僕と僕の家族から100万ドルを奪っていったんだ」とジャッジを非難した──が、シュルチ勝利は妥当といえる。