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【Grachan36】チェ・ジュと対戦、沙弥子のMMAファイター人生─02─「もっとできるんじゃないかと」

Sayako【写真】仕上がりは上々、スピードと切れのある動きをスパーで見せていた (C)MMAPLAET

9日(日)、東京都大田区の大田区総合体育館で開催されるGRACHAN 36で、チェ・ジュと対戦する沙弥子インタビュー後編。

プロデビュー戦となったライカ戦後、MMAから距離を置いた沙弥子はボディビルを経てマルワジムに戻った。そして、戦場としてグラチャンを選択した。

レアな選択をした理由とグラチャンでの2試合、さらにチェ・ジュ戦への意気込みについて尋ねた。

<沙弥子インタビューPart.01はコチラから>


──昨年12月にグラチャンで、いってみれば再デビューを果たしました。

「女子格闘技といえばDEEP JEWELSと言われるぐらいだと思います。私もキャラで負けることはないと思いますが、色々な女子がいるなかの沙弥子でなく、男性のなかにポツンといるヤバイ奴って思われたかったです。

まぁ正直にいうと、一人で目立ってチヤホヤされて、名前を売りたかったということです(笑)」

──現状、露出度で考えるとJEWELSの方が上だという見方もできます。

「そうですね……あとは岩崎代表の選手への想い、『思うようにやれば良い。出たいときに戦えば良い』という言葉が心に響きました。ちょうど、格闘技に復帰する前で病んでいたので、優しくされるとすぐになびいちゃうんです(笑)。色々な面で自分を気にかけてくれるのは、グラチャン独特なモノだと思うので、グラチャンに出て良かったと思っています」

──復帰を決めた後は、もう恐怖はなかったのでしょうか。

「シン・ユリ戦は怖かったです。凄く怖くて、テイクダウンのタイミングを合わせることだけ練習していました。倒して殴ることだけを考えて。パク・シウ戦でも組むまでが自分の勝負だと考え、迂闊なことはできなかったですが打撃も織り交ぜて戦うことができました。

実はパク・シウの動画を見た時には『どうしよう』と思ったし、ライカ戦のことが思い出されて仕方なかったです。ただ、あの試合の前……4月に1週間だけハワイに行ってアンジェラ・リーのところで練習させてもらったんです。賭けでしたけど、あそこで鍛えてもらったら平気になりました」

──アンジェラは怖かったですか?

「凄くチャーミングで優しいんです。でも、キックのスパーリングで動くサンドバックにされました。あれを味わってから、パク・シウは大丈夫だっていう感じになれたんです。1週間という期間も込みで、良いイメージを持って日本に戻ることができて賭けが良い方向に転びました」

──沙弥子選手の構えは、打撃は左手が前で、組みは右手が前ですね。

「打撃は始めた時から、オーソドックスの方が良いと言われていました。その言葉を受け入れて構えてきましたが、練習ではサウスポーも取り入れています」

──シン・ユリ戦と違い、パク・シウ戦は打撃を使って組んでいました。

「もう最悪ダメなら、サバ折りだって思って戦っていました(笑)。ただ、組みに固執しないよう練習はしています。組んで上手くいかなければ、離れて打撃で戦えるように」

──大外刈りも決めていました。打撃を怖がっていないからこそ、できた攻撃かと思いました。

「普段はメンタルが弱くて、すぐに泣いてしまうのですが……試合になると、もう頭から突っ込めば良いやってぐらいの気持ちになれます。キレーな試合をするより勝たないとしょうがないと思っているので。

そうですね……投げに関しては、女子選手と練習をしていて、投げることはできるという感覚は掴めてきたんです。そこは自分の長所として残して、打撃を伸ばしていきたいです」

──先日のDEEPでパク・シウが富松恵美選手に勝ったことは、ある意味自信につながったのではないですか。

「富松さんはストローで暫定チャンピオンになったり、日本を牽引している選手だったので、正直なところは自信をもう少し持っても良いかなって思えるようになりました。荒くても打撃で戦い、組んで投げることもできたので。

まだまだ偉そうなことはいえないのですが、富松選手に勝ったパク・シウに勝てたという結果が次の試合にで、もっとできるんじゃないかという希望になっています」

──次もチェ・ジュ、韓国人選手が相手です。

「バックボーンがなくてMMAスタートの選手だと聞いています。動画を見ると、ヒザ蹴りとか巧いですね。もっと強くなっていると思いますが、私もその分強くなっているので、圧倒的に勝ちたいです」

──マルワジムでは女子練習も行なっているようですが、どこかの女子練習に参加したいということは? アンジェラ・リーと互角の試合をする女子選手も日本にはいます。

「こういうと失礼になってしまうので、上手く書いてほしいのですが……アンジェラと戦える(V.V)Meiさんの実力は女性じゃないです」

──それは立派な褒め言葉だと思います(笑)。

「強さの桁が女性ではない。普通の男性だと相手にならないんじゃないかって思います。だからこそ、Meiさんや浜崎朱加さん、藤野恵実さんと練習してフィジカルの強さ、格闘技の強さを体感させていただけるなら……って思っています。色々なファイトスタイルの選手と肌を合わせることが、強くなることに繋がるんじゃないかと。

もちろん、自分にはベースとなるマルワジムの練習があります。ここで身に付けたモノを色んな選手たちにぶつけさせてもらい、マルワジムに持ち帰ることで自分はもっともっと強くなれと信じています」

──チェ・ジュ戦後に関しては、どこを目標にしていますか。

「海外で試合をしたいと思っています。この試合のあと、1週間お休みを取っているので、色々とこれからのことを考えたいと思っています。いつも試合が終わると、客観的に自分の試合を見て、自分で感じた反省点、試合を見た人の感想を総まとめにした反省文を書いて会長に提出しているんです」

──しっかりと復習をするわけですね。

「次の試合で自分がどれだけできるのか、そこを踏まえて今後の道をどうするのかを会長と話したいです」

──韓国人選手に3連勝をした暁には、韓国でリベンジをしたいとロードFCから声が掛かるかもしれないですね。

「望むところですし、むしろ『まだ言ってこないんだ?』と思っています。そういう声があれば、すぐにでも行きたいです」

──そのためにも大切な一戦になります。最後に今一度、意気込みをお願いします。

「3カ月のスパンでどこまで成長しているのかは分からないですけど、確実に強くはなっているし自信もついています。なので圧倒的な勝ち方で皆さんに楽しんでもらって、自分自身も楽しめる試合にしたいです。応援、宜しくお願いします」

■Grachan36対戦カード

<Grachanフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]阪本洋平(日本)
[挑戦者]原井徹(日本)

<Grachanライト級王座決定戦/5分3R>
山本琢也(日本)
岸本泰昭(日本)

<フェザー級/5分2R>
昇侍(日本)
近藤淳平(日本)

<ミドル級/5分2R>
圭太郎(日本)
清水来人(日本)

<バンタム級/5分2R>
中村謙作(日本)
米山千隼(日本)

<女子アトム級/5分2R>
沙弥子(日本)
チェ・ジュ(韓国)

<Grachanライト級王座決定戦/5分3R>
松場貴志(日本)
山本聖悟(日本)

<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]堀友彦(日本)
[挑戦者]手塚基伸(日本)

<フェザー級/5分2R>
伊藤空也(日本)
遠藤来生(日本)

<フェザー級/5分2R>
AYA(日本)
サン・アルン(韓国)

<フライ級/5分2R>
ネコ☆佐々木(日本)
吉澤勇人(日本)

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