ガンバーリャン断言「アオキがJZに一本勝ちする」
北米MMAワールド黄金2ウィークス、なかでも突出した質と量と誇っているのは、やはり4月2日に行われるUFCファイトナイトだろう。UFC発祥の地、コロラド州のブルームフィールドで行われる同大会。メインのライト級ケニー・フロリアン×ジョー・ローゾン戦や、セミのウェルター級チアゴ・アウベス×カロ・パリジャン戦を筆頭に、この両階級で見逃すことができない試合がズラリと並んでいる。
【写真】TUFのユニフォームといえるラッシュガードで目前に迫った試合に向けて、練習に励むガンバーリャン (C) MMAPLANET
「アオキはJZ・カルバンに勝つ」
Interview by Manabu Takashima
ライト級ではカート・ペルグリーノ×ネイト・ディアズ、ゲーリー・メイナード×フランク・エドガー、マルコ・アウレリオ×スペンシャー・フィッシャー、ディン・トーマス×ジョシュ・ニアー、クレイ・グイダ×サミー・スキアボ、この他ウェルター級でもローマン・ミティシヤン×ジョージ・ソティロパロスなど、PPV大会のアンダーカード以上に勝敗が気になる一戦がズラリと並ぶ。
プチ・オールスター戦ともいえるUFCファイトナイト、この大会でジョー・コックスと対戦するTUFシーズン6の人気者マニー・ガンバーリャンをノースハリウッドにあるゴーコー&ラーベルMMAでキャッチ。トップ下に団子状態にあるライト級戦線について語ってもらった。
――試合の印象からだと、グラウンド&パウンドの印象が強いマニーですが、練習中は次から次へとサブミッションを繰り出しており、イメージが変わってしまいました。
「僕は1991年からゴーコー・シビシアンの下で練習を続けてきた。出稽古では他のジムに行くこともあるけど、師匠と呼べる存在はゴーコーだけだ。だから、僕のスタイルはゴーコーのスタイル。スタートは柔道。柔道というアートが大好きなんだ。今でも、一番好きなスポーツは何かっていわれれば、柔道と答えるだろうね。
だから、決してグランダンパウンダーではないつもりだ。何でもできる。柔道、柔術、サンボ、レスリング、キックボクシング、ボクシング、オールラウンドに戦うことができるんだ。そして、今も強くなり続けている。
UFCで戦うことは、ホビーであり、ライフ。生活がかかっている。ずっとUFCで戦いたかったし、ジ・アルティメット・ファイターに出演できたことは、凄く大切なことだったんだ。まぁ決勝では、肩の負傷で負けてしまったけど、それも勝負だからね」
――昨年6月23日のTUFシーズン5フィナーレの試合ですね。やはり、ネイト・ディアズ選手にはリベンジを果たしたいですか。2Rに負傷し敗れましたが、1Rはマニーがとっていました。
「リベンジ、うん。リベンジではなくて、続きがしたいね」
――試合では、なかなか関節技を見せる機会はないですか。
「トライしているんだけどね。ただ、関節技同様にバックコントロールも得意だし、スタンドでも仕留めることができる。MMAだからね。関節は好きだけど、勝利優先だよ」
――マニーが戦うUFCライト級は、ウェルター級を凌駕するほど人材豊富なタフ・カテゴリーになってきました。なかなかタイトル挑戦の機会が回ってこない状況ですが、今は何をターゲットに試合に臨んでいるのでしょうか。
「ライト級だけじゃない。ウェルター級はもちろん、ミドル級、ライトヘビー級、ヘビー級も大変な状況さ。すべての選手の意識が変わっているからね。僕がタイトルに挑戦するには、確実にまだ勝ち星が足らない。
だから、与えられた試合に勝ち続ける。1試合、1試合大切にね。タイソン・グリフィン、ロジャー・フエルタ、ケニー・フロリアン、ジョー・スティーブンソン、タフファイトには事欠かないよ(笑)。必至で練習するしかないんだ」
――155ポンド、70キロは日本を主戦場にする強豪も存在していることを忘れないでくださいね。DREAMではライト級GPが行われます。
「とにかくライト級は、世界中に素晴らしいファイターがゴロゴロしているってことさ。UFCもPRIDE(※ガンバーリャンはDREAMでなく、PRIDEと称した)もない、ライト級がエキサイティングなのさ。
だから、MMAファンならライト級の試合を見逃しちゃいけない。1試合、1試合全てに意味があるからね。スピードがあって、テクニックも体力もある。米国だろうが日本だろうが、ライト級は最高なんだ」
――DREAM GPを制するのは誰だと予想しますか。
「あのメンバーだぜ、誰も予想なんてできないよ。ただ、一つだけいえるのは、シンヤ・アオキはJZ・カルバンに勝つということ。関節技で一本勝ちするよ」
■マニー・ガンバーリャン(Manny Gamburyan)
1981年、アルメニア出身。1991年に米国移住。
MMA戦績12戦9勝3敗/ジ・アルティメット・ファイター・シーズン5準優勝