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【CJJW2021】コンバット柔術にJZ・カバウカンチが出場。掌底有りでヒメネス✖オーチャードは実現するか

【写真】Titan FCでは掌底、そしてOTを経験しコンバットグラップリングのチャンピオンとなっているJZ (C)TITAN FC

6日(日・現地時間)にメキシコはキンタナ・ロー州のカンクンにあるマジェスティック・リゾーツ・コスタ・ムヘーレスでCombat Jiu Jitsu World 2021 The Welterweightが開催される。3月のバンタム級に続き、大会名にあるように今回はウェルター級から16人のグラップラーが集まり、ノーポイント&サブオンリー及びグラウンドで掌底攻撃が認められた戦いに挑む。

エディ・ブラボー率いる10thPlanet柔術勢とサブオンリー・ファイターに加え、組み技に覚えのあるMMAファイターが最大で1日4試合を勝ち抜くために鎬を削るコンバット柔術ワールド。今回はMMA界のビッグネームとIBJJF柔術でも結果を残す新鋭の参加が見られ、より興味深い生き残り合戦が繰り広げられそうだ。

そんな注目の参加選手がJZ・カルバンことジェシアス・カバウカンチとロベルト・ヒメネスの2人だ。


2018年4月に現時点でMMA最後の試合を戦って以来、JZはKASAI、Quintet Ultraなどグラップリングシーンに活躍の場を移し、パンデミック後にはTitan FCでスタンドでも掌底の攻防が認められたコンバットグラップリングでハウシュ・マンフィオをOTで破りベルトを巻いている。

さらに今年に入ってからも1月にはF2W160でジャスティ・レニックにダイナミックな動きを披露して判定勝ち。翌週のF2W161ではノーギ・マスター黒帯ミドル級選手権試合に挑み、ジェイソン・ラウに1-2で惜敗も健在ぶりを見せてきた。

そんなJZの初戦の対戦相手はTUF25出場で、コンバット柔術に1年半ぶりに参戦するトム・ガリキオが相手だが、ここは勝ち上がってトーナメントを面白いモノにしてほしい。JZが準々決勝進出を果たすと、LFAやBellatorで戦っているヴィニシウス・デ・ジェズスとカイオ・テハ門下のカニバサミ&足関節グラップラー=ミッキー・ゴンザレスの勝者と戦うことになる。

対してIBJJF派のヒメネスは、JZがどこまでできるかという期待感を持たれているのに対し、掌底有りの戦いであれ結果を求められる立場で戦う。ジュベニウ時代からムンジアルで活躍し、紫帯でダブルゴールドを含め3度の優勝と、茶帯でもノーギワールドで無差別級を制している21歳のヒメネス。

昨年6月のSUG15=10Kトーナメント初戦で、今大会の逆の山の本命ネイト・オーチャードを三角絞めで破っている。そのSUGトーナメントでは決勝でOTの権化メイソン・ファウラーに遅れを取ったものの、ここからヒメンスはTCGではタイ・ルオトロをゴールデンスコアや下し、ヴァグネウ・ホシャ、ニック・ロドリゲスという実力を連続するなど八面六臂の活躍を見せていた。

その後もタイを返り討ちにしたばかりか、ケイド・ルオトロとATOSの未来兄弟から連続して勝利を手にしている。さすがにサイボーグ・アブレウ、クレイグ・ジョーンズ、ゴードン・ライアンというところには敗れているもの、コロナ禍でここまで実戦経験を積み重ねてきたのは大きい。

スタイル的にも本来ヒメネスは、アリアンシの巨魁ジャカレ・ホメロ・カバウカンチの黒帯である父ラウルから、護身、バーリトゥードに対応したオールドスクールの柔術の手ほどきを幼き頃から受けてきた。掌底有りだからこそ、ヒメネスがより輝くことができるのか──要注目だ。

そのヒメネスへのリベンジをホームマットで誓うオーチャードは、コンバット柔術では2019年のウェルター級で準優勝、昨年のライト級では準決勝で同門のPJ・パーチに敗れ頂点に立っていない。

オーチャードにとって同じ山で対抗馬になるのはデレック・レイフィールドと考えられるが、ベストシナリオはファイナルでヒメネスにデッドオーチャードを極めて、三角に下ったリベンジを果たすことであることは間違いない。

SUGで三角をヒメネスに極められたが、コンバット柔術には掌底がある。そしてデッドオーチャードなら掌底も許さない──護身&競技柔術✖本来はMMAを想定して発展したエディ・ブラボー流の10thPlanetの柔術のファイナル決戦が実現するか──非常に楽しみなコンバット柔術ワールドだ。

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