【ONE71】V.V Meiの挑戦受けるアトム級王者アンジェラ・リー─02─「笑顔でケージに入って楽しむつもり」
【写真】決戦はいよいよ明日の夜!! アンジェラ・リーのプレッシャーは、とんでもないモノだと思われるのだが…… (C)ONE
19日(金・現地時間)、シンガポール・カランのシンガポール・インドアスタジアムでONE71「Unstoppable Dream」が開かれ、同大会のメインでV.V Meiの挑戦を受けるアンジェラ・リー・インタビュー後編。
2年前の激闘から、今回の戦いは両者がどれだけ成長できたかを競い合う試合でもある。
21歳でシンガポール最大のスポーツイベントのメインを担うアンジェラは、そのプレッシャーと如何に向き合ってきたのか。この精神的な変化こそが、V.V Meiにとって最大の難敵になるかもしれない。
<アンジェラ・リー・インタビューPart.01はコチラから>
──アンジェラ自身、この間で最も成長した部分はどこだと捉えていますか。
「この2年間で私は2度の王座防衛に成功した。この2つの世界戦で私はそれぞれの局面で、自分の成長を感じ取ることできたわ。全ての局面で完成度が上がり、自分の試合ができるようになった。
そんな経験も踏まえ、自分のやってきたトレーニングを信じているし、本当に次の試合は楽しみなの。そして、必ずもう一度ベルトをこの腰に巻けるようにするから」
──シンガポールのファンのアンジェラへの期待は2年前以上です。アンジェラは常に彼らの期待に応えようとしていますし、今回のタイトル戦でも前回感じたようにファンの期待がプレッシャーになることはないでしょうか。
「そうね、その通りだと思う。シンガポールのファンの期待というのは、日々強くなっていることは分かるわ。今回の試合では……そうね、私の持つパッション、燃え滾るような情熱をケージの中でぶつけるために戦おうと思っている。
それだけを考えて、笑顔でケージに入って楽しむつもり。だって、それこそが私が戦い始めた理由だから。私はMMAが好きだから戦っている。シンガポールを背負い、ファンの期待に応えるという部分はケージでは忘れて、自分が楽しむために戦いたい。そして、素晴らしい夜にしたいわね」
──心構えが変わったのですね。
「気の持ちようって凄く大切だから。気持ちが整っていないと、いくつもの落とし穴にはまってしまう。今の私は戦うことが楽しみで、前向きでしかないの。早く試合の日が来てほしいって指折り数えている状況よ(笑)」
──アンジェラにとって、試合をするうえでも家族のサポートは欠かせず、絶対だと思っています。今大会はクリスチャンがマーチン・ヌグエンの持つONE世界フェザー級王座に挑みますが、これまでもように試合前に家族がアンジェラに付きっきりということではなくなるかと思います。その辺りのことはどのように考えていますか。
「ムエタイの世界戦が私とクリスチャンの試合の間に行われるけど、確かにこれまでなかった状況よね。試合前に家族の皆が私の回りにいないというのは……これまで私達ファミリーにはなかった。
でも私のタイトルディフェンスがあり、クリスチャンは世界王座に挑戦する。こんなことって、普通じゃないわけだし。凄いことだから。だから、そういう不安よりも私はクリスチャンと歴史を創る。そういう気持ちの方が大きいわ」
──クリスチャンの試合結果がアンジェラに精神的な影響を与えるということもあり得るのはないかと……。
「それって、実はキャンプ中にもずっと頭にあったことなの。だかこそ、クリスチャンの試合後に関しては、如何に自分のことに集中し、感情的にならないようにできるかを心と頭に置いて過ごしてきた。
クリスチャンの試合結果が良い場合、そうでない場合、どちらになろうが、私は私のやるべきことを全うする。やるべきことをやり切る。自分の試合前に良くも悪くも感情に流されない気の持ちようというものを常に意識してきたの。
私はクリスチャンがチャンピオンになることを疑っていないし、それは私の背中を押してくれることになる。そういう状況でも感情的にならないよう心掛けて来たのよ」
──もう、何も言うことはないと思ってしまうほど素晴らしい心構えです。では最後に日本でこの試合を楽しみにしているファンに一言お願いします。
「私の旅をフォローしてくれている皆には本当に感謝しているわ。ONEチャンピオンシップでは無料でライブ中継が視聴できるアプリができたし、日本の皆もアプリをダウンロードするか、Abema TVで私と弟が──MMA界で初めて姉弟同時に世界チャンピオンになるところを見て欲しいわ。いつも応援ありがとう」
■ONE71対戦カード
<ONE世界女子アトム級選手権試合(※52.2キロ)/5分5R>
[王者]アンジェラ・リー(米国)
[挑戦者]V.V Mei(日本)
<ムエタイ世界フライ級王座決定戦/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
セルジオ・ヴィールセン(オランダ)
<ONE世界フェザー級選手権試合(※70.3キロ)/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]クリスチャン・リー(米国)
<キックボクシング72.5 キロ/3分3R>
ヨーセングライ・IWEフェアテックス(タイ)
クリス・ンギンビ(オランダ)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ラスル・ヤキャエフ(ロシア)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
ハルン・アトランゲリエフ(ロシア)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アミール・カーン(シンガポール)
イ・ソンジョン(韓国)
<ムエタイ61.2キロ/3分3R>
シントンノーイ・ポーティラックン(タイ)
ジョゼフ・ラシリ(イタリア)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ミース・メウ(カンボジア)
シエ・チャオ(中国)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
フオン・シハオ(シンガポール)
シエ・ビン(中国)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ロエル・ロサウロ(フィリピン)
ツー・ノット(インドネシア)