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【ONE71】V.V Meiと再戦=世界女子アトム級王座防衛戦に臨むアンジェラ・リー─01─「結婚はポジティブ」

Angela vs Mei【写真】月曜日にシンガポールで行われた記者会見でアンジェラとV.V Mei (C)ONE

19日(金・現地時間)、シンガポール・カランのシンガポール・インドアスタジアムでONE71「Unstoppable Dream」が開かれる。

今大会のメインはONE世界女子アトム級選手権試合=王者アンジェラ・リー×V.V Meiが組まれている。2年前の王座決定戦はMMAの歴史に残る名勝負となり、シンガポールのファンの胸に焼き付けられている。

その後2度の防衛に成功したアンジェラは、昨年11月の再戦を一度キャンセルし、今回の防衛戦で再びV.V Meiと相対することになった。

この間、柔術コーチのブルーノ・プッチと婚約し結婚式を7月に控えている21歳のチャンピオンに、V.V Mei戦についてインタビューを行った。


──最初にブルーノ(プッチ)との結婚おめでとうございます。

「ありがとう。去年の9月に婚約をして、7月に結婚式が控えているの(微笑)。この試合が終わると、もうどれだけドタバタになるか分からないけど、凄く楽しみにしているわ(笑)」

──私も17歳になる娘がいるので、お父さんのケンさんが21歳でアンジェラが婚約をした時、どのような気持ちだったのかと。まずはそこを考えてしまいました。

「アハハハ。絶対的に色々と想うところはあったと思うけど、ブルーノは私の家族とも凄く良い関係だったし、こうなることを受け入れてくれたわ」

──幸せに満ちたブルーノとの写真がインスタなどに挙げられていますが、若い女性が一生の伴侶を得るという幸せいっぱいの時期に、ケージのなかでハードな戦いをする気持ちをキープできるのかという疑問、いややっかみの声も挙がっています(笑)。

「う~ん、私自身は凄くポジティブにブルーノとの婚約、結婚を捉えているし、ファイトにマイナスになるようなことは決してないわ。何より、ケージのなかで戦うということは私にとっては仕事だし。そして、ケージの外にはケージの外での私の人生がある。

誰だって人生をエンジョイしたいだろうし、私だったそう。そして家族と楽しく暮らすということは、ケージの中で厳しい試合をするうえで凄く重要になってくる。私の場合は、ケージの中と外の関係はとても良いバランスを保つことができているわ」

──そのケージの中でV.V Mei選手との再戦が近づいてきました。心身ともに今の状態は?

「ファンタスティックよ。トレーニング・キャンプは、過去最高のモノだった。今回の試合で起こり得る全ての局面で、最高の準備ができたと思う。凄く自信もあるし、とても試合が楽しみなの」

──今回の調整はハワイで行ってきたのですか。

「そうよ。キャンプはハワイで行って、最後の2週間半はシンガポールで最中調整を行ってきたような形ね」

──イヴォルブMMAの練習内容は想像できるのですが、ハワイではどのようなメンバーと、Mei戦を想定して練習してきたのでしょうか。

「ハワイでのトレーニング・キャンプは、イヴォルブよりも女子ファイターが多くて彼女たちとの練習が多いのがシンガポールとは違うところね。ムエタイ・メインインストラクターのハル(嶋西氏HMC代表)のHMCで練習をしているユカリ・ナベ(奈部ゆかり)は、今回のキャンプではメイン・パートナーの1人だったの。

打撃、グラップリング、レスリングで多くのパートナーと練習してきたのと同様に、ベースとなる部分で常に汗を流す練習仲間も必要で、彼女はそのうちの1人だった」

──Mei選手もこの試合にむけて、アンジェラのようなサイズと運動神経を誇る女子選手との練習を求めてLAで練習をしていました。アンジェラが奈部選手と練習するのと、共通点があるようですね。

「う~ん、女子選手と練習していても私より大きなファイターもいるし、逆に小さなファイターもいる。そして誰もがMeiとは違う。だからこそ、色々な練習パートナーと練習して、Meiと似た部分があることを意識する必要があった。そうすることで100パーセントの対策が可能になったと言えるわ」

──前回のMei選手との試合は男女を問わず、MMAの歴史に残るエキサイティングな試合でした。そして、アンジェラにとって最もタフなファイトだったといえます。

Angela vs Mei I「あの時、私は19歳で初めてワールドタイトルが掛かった試合に臨み、尋常でないプレッシャーに晒されていたの。アレ以前も以後も経験したことがないくらい緊張していたし、そんな精神状態がファイトにも影響したことは確かだったわ。

そして、あの5分×5Rを経験したことで私は変われたの。物凄く良い経験になった。自分のことを知ることができたし、今回の試合に生きるという部分ではMeiの戦い方を肌で知ることができている。Meiがどういう選手か、今の私は理解している。彼女がどういうファイターなのかが分かる。それが前回と今回の試合の違いよね」

<この項、続く

■ONE71対戦カード

<ONE世界女子アトム級選手権試合(※52.2キロ)/5分5R>
[王者]アンジェラ・リー(米国)
[挑戦者]V.V Mei(日本)

<ムエタイ世界フライ級王座決定戦/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
セルジオ・ヴィールセン(オランダ)

<ONE世界フェザー級選手権試合(※70.3キロ)/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]クリスチャン・リー(米国)

<キックボクシング72.5 キロ/3分3R>
ヨーセングライ・IWEフェアテックス(タイ)
クリス・ンギンビ(オランダ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ラスル・ヤキャエフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
ハルン・アトランゲリエフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アミール・カーン(シンガポール)
イ・ソンジョン(韓国)

<ムエタイ61.2キロ/3分3R>
シントンノーイ・ポーティラックン(タイ)
ジョゼフ・ラシリ(イタリア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ミース・メウ(カンボジア)
シエ・チャオ(中国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
フオン・シハオ(シンガポール)
シエ・ビン(中国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ロエル・ロサウロ(フィリピン)
スノト(インドネシア)

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