【ONE】ONEとAbemaがパートナーシップ。格闘代理戦争優勝者は──何と300万円&10万ドル契約へ
【写真】とにかく今回の提携が、J-MMA界の実力者に良い影響を与えて欲しいものだ (C) MMAPLANET
9日(月・現地時間)、ONE ChampionshipがAbema TVとパートナーシップを結んだというリリースを配信した。
インターネットTV局のAbema 格闘チャンネルでは一昨年の開局時から、12月までONEのライブ中継を行ってきたが、この度20日のONE70=フィリピン大会より中継が再開。ばかりかパートナーシップとの発表に相応しく、ただ試合の中継に留まらずAbema TVとの連携企画が早くも発表された。
Abema格闘チャンネルの目玉企画=格闘代理戦争の2ndシーズン(4月29日放送開始)の優勝者が300万円の優勝賞金を手にするだけでなく、ONEと総額10万ドル以上の複数回契約が結ばれることとなった。
22歳以下、MMAキャリアのないセレクションを受けたファイターのONEとの長期契約とは、当然即トップ戦線入りではなく、いってみれば東南アジアの若いファイターと同様に、ONEで育てられるということを意味しているだろう。それでいてシックスフィギア契約を結べるのは、日本のMMA界にとって初めての試みだ。
今回の提携発表に関して、「デジタル化したスポーツメディアの発信により、ライブ中継はTVよりも多くの視聴者を集めている。私達の使命はアジア中にスーパーヒーローの燃え上がるような情熱、希望、力と夢を解き放つこと。良質なコンテンツをAbema TVによって携帯電話、PCに供給されることを願っている。日本で最大のインターネットTV局とパートナーになったことをワクワクしている」とチャトリ・シットヨートンCEOは言う。
また、Abema TVの北野雄司エグゼクティブ・プロデューサーも今回のリリースに、「ONEチャンピオンシップという世界規模のマーシャルアーツのリーダーとの提携を誇りに思います。格闘技は日本の文化に深く根付いています。私達には格闘技の豊潤な基盤と歴史があります。そして、日本人の間では日々生きるなかでも格闘技の本質的な部分が活かされています。ONEのライブ中継を私どものスポーツチャンネルで行うことに興奮を禁じえません。また格闘代理戦争2ndシーズンで、私達は次のONEのスーパースターを見つけ出します」とコメントを寄せている。
これから年間20大会のライブ中継がAbemaによって日本のファンに届けられることになるが、当然そこには日本人ファイターは欠かせない状況であり、これまで契約下にあっても試合機会がなかなか巡って来なかった選手達にも今回の提携は朗報といえる。
さらにいえばUFCという世界最高峰への道が、日本のMMA市場に左右され極端な年齢制限も見え隠れする複雑な背景があるなか、国内のスマートフォンと直結するAbemaとの提携は、ONEにとって日本には目指すべき市場があることを意味する。つまりは、また日本人ファイターの需要が広まるきっかけになることが予想され、実際に正式発表はまだだが新たな日本のトップファイターがONEのルースターに加わる話は複数例伝わってきている。
日本からアジアへ。アジアでの活躍が、個々のファイターだけでなく日本のMMA界全体の世界進出への足掛かりになることに期待したい。