【JBJJF】全日本オープン─02─名勝負数え歌、大塚が世羅を下し無差別優勝。滝田は勝利の”J”
【写真】昨年の全日本、アジアに続き3度目の対戦は無差別で。大塚が世羅を下しアジアの雪辱を果たして優勝 (C)JBJJF
10日(土)、東京都墨田区にある墨田区総合体育館武道場で日本ブラジリアン柔術連盟(JBJJF)主催の「第6回全日本ブラジリアン柔術オープントーナメント」が開催された。レビュー第2回はアダルト黒帯オープン、そして紫帯フェザー級の模様をお届けしたい。
Text by Takao Matsui
【オープンクラス】
高橋良治の欠場により、5名がエントリー。まず1回戦で白石勝紀が奥田照幸と階級別に続き対戦することに。引き込みに成功した白石はラペルを使って崩しにかかるが、奥田はこれを許さない。白石の仕掛けをことごとくブロックするが、ルーチが入ってしまう。パスを狙いたいところだが、奥田は動けない。タイムアップとなり、白石の手が挙がった。
準決勝は、世羅智茂と高本裕和が対戦した。世羅は引き込んでスイープを狙う。回り込んでパスガードを仕掛ける高本。世羅は右襟を掴んで許さない。襟を切った高本は、世羅の体をまたいでパスへ、バックに回ろうとするがアドバン止まり。世羅はベリンボロの動きからスイープを決めて2ポイントを獲得。
さらいにパスガード狙いからスクランブルへ持ち込んで、バックマウントの4ポイントを加算。これで6-0と世羅がリードする。世羅の絞めをディフェンスすると、高本は足を取りスイープを決めて6-2と追い上げる。追いつきたい高本は、パスガードの圧力を高めたが、世羅が許さず6-2で勝利を収めた。
もうひとつの準決勝は、大塚博明と白石の顔合わせに。引き込んだ大塚は、袖を掴んでコントロールする。白石は動きを制限されてしまい、なかなか攻めに出られない。互いにルーチが入り、ここから少し動きが出てくる。大塚がスイープを狙い、これを白石が耐える。ラペルと右袖を持ち、白石の動きを封じる大塚。両者に2回目のルーチ。得点はイーブンでレフェリー判定となり、大塚が勝利を収めた。
決勝は、昨年の全日本選手権とアジア選手権で名勝負を繰り広げた世羅と大塚の再戦が実現した。引き込むに成功した大塚はスイープを狙うが、世羅はディフェンス。ボトムから攻める大塚は、ラペルを握ってコントロールする。足を取りに行きながらパスガードをうかがう世羅に対して、大塚がバックに回る動きでアドバンテージを獲得。その後も、両者はアドバンテージを奪い合い、最終的に大塚がアドバンテージ2-1で世羅を下し、フェザー級と合わせて2階級を制覇した。
滝田J太郎のリングネームでMMA主戦場に活躍している滝田将也が、紫帯フェザー級にエントリー。初戦、準決勝ともに判定勝ちを収めた滝田は、決勝でビスカの大貫健輔と対戦した。ダブルレッグを仕掛ける滝田。これを防がれると、右手で左袖を掴んで投げに入る。これも不発に終わるが、大貫は引き込みに成功。滝田はトップからパスガードを狙うが、大貫がバックをうかがう。
左足を掴む大貫に対して、滝田は右腕を掴んでアームロックを仕掛ける。これは場外となり、スタンドから再開。果敢にシングルレッグを狙い、滝田がテイクダウンの2ポイントを獲得。
さらにパスガードも狙う滝田は、大貫の左腕に両足を絡めて門脇スペシャルを極める。これで大貫がタップし、滝田は約束の“J”ポーズを決めて優勝をはたした。
■東京国際柔術選手権2017 主なリザルト
【団体表彰】
優勝 ブルテリアボンサイ
準優勝 パトスタジオ
3位 トライフォース柔術アカデミー
アダルト黒帯ライトフェザー級
優勝 橋本知之 (CARPE DIEM)
準優勝 鍵山士門 (DeLariva JJ)
3位 對馬進悟(リバーサルジム新宿Me,We)
アダルト黒帯フェザー級
優勝 大塚博明 (PSBJJ Ogikubo)
準優勝 稲野岳 (トライフォース柔術アカデミー)
アダルト黒帯ライト級
優勝 白石勝紀(グレイシーバッハ)
準優勝 高橋良治 (X-TREME柔術アカデミー)
3位 世羅智茂 (CARPE DIEM)
3位 奥田照幸 (X-TREME柔術アカデミー)
アダルト黒帯ミドル級
優勝 高橋圭太 (パラエストラ小岩)
アダルト黒帯オープンクラス
優勝 大塚博明 (PSBJJ Ogikubo)
準優勝 世羅智茂 (CARPE DIEM)
3位 高本裕和(高本道場)
3位 白石勝紀(グレイシーバッハ)
アダルト紫帯フェザー級
優勝 滝田将也(YMC栃木)
準優勝 大貫健輔(ビスカ)
3位 獅戸昴太(ブレイブハート)
3位 ギリェルミ・タケウチ(JAWS JIU-JITSU ACADEMY)