【UFC219】最大限の努力で生き残ったバルボーサ。ヌルマゴメドフは異次元の強さ見せ、完全判定勝ち
<ライト級/5分3R>
カビブ・ヌルマゴメドフ(ロシア)
Def.3-0:30-24.30-25.30-25
エジソン・バルボーサ(ブラジル)
まず左ローを2発蹴ったバルボーサが、引き続き右アウトサイドでなく左インサイドローを蹴っていく。前に出るヌルマゴメドフのダブルレッグをサークリングでかわしたバルボーサが左ミドルを繰り出す。足を気にした風もあったヌルマゴメドフが右を打ち込み、ダブルレッグへ。これを耐えたバルボーサは離れて左ミドル、ヌルマゴメドフは左右のパンチを伸ばし飛びヒザから一気に組みついて大内刈りを決める。
頑強なポスチャーからパウンドを落とすヌルマゴメドフに対し、バルボーサが両腕を抱えにかかる。右を差してパスに成功したヌルマゴメドフが立ち上がって重いパウンドを落とす。ハーフでパウンドを連打しパスからマウントを取ったヌルマゴメドフ。腰を押してエスケープしたバルボーサが、ケージを背に座るような状態になると、ヌルマゴメドフはゴツゴツとアッパーを打ち込む。引き込んだバルボーサにパンチを続け、最後は起き上がって殴り続づけたヌルマゴメドフは、ポイント差以上のダメージを与えた。
2R、左ジャブからどんどん前に出るヌルマゴメドフが左ハイ。連打を続け、組みつくとバルボーサをケージに押し込み、左のパンチを打ち続ける。ここでも大内を見せるが、これはバルボーサが意識しているのかかわす。距離ができると後ろ回し蹴りを見せたバルボーサが左ミドルから左ボディに打ち込む。
これで前進を止めるヌルマゴメドフではなく、シングルレッグでテイクダウンを奪うと動きが止まったバルボーサがマットについた右手を引き寄せて背中をつかせる。即、マウントを狙うヌルマゴメドフはハーフから重いパンチを打ちつける。既に体が伸びたバルボーサの両足を跨ぐようにパンチを続けるヌルマゴメドフ。
顔面を真っ赤に染めて殴られる続けるバルボーサの頭が揺れる。懸命にフルガードに戻しても、パンチを被弾し続けたバルボーサはよく戦い続けることができているといった状態だ。
最終回、バルボーサは飛びヒザ、左ローを繰り出すし、足払いも狙う。ヌルマゴメドフは左ジャブから右ストレート、そしてフックでラッシュをかけるとダブルレッグへ。と、手をクラッチする前に小外刈りで揺さぶり、腰が落ちたバルボーサからボディロックの状態とし、続いてウィザードにもハイクロッチで持ち上げていく。
ケージを背にして懸命に耐えるバルボーサはシングルレッグをパンチを被弾しつつ防ぐと、ついにはダブルレッグを切り返して離れることに成功する。乾坤二擲、後ろ回し蹴りを2度見せたバルボーサは、ここで力尽きたかボディロックテイクダウンを許し、顔面にパンチを打ち付けられる。
バックをだけは許さないが、その分パンチを顔面に受けるバルボーサが、ついに背中を譲りかける。構わずパンチを続けるヌルマゴメドフ。両ヒザを衝いて、足を束ねた状態でこれだけ力強いパンチを打てるファイターが、他にいるだろうか。それでもバルボーサは足を抜いて立ち上がると、ヒザ蹴り、ハイキックと最後まで逆転を願い戦い続けて、タイムアップに。
サバイバルに成功したバルボーサだが、当然判定で勝ち目はない。ジャッジ1人が30-24をつける大勝に「今日は息子の誕生日なんだ。ケガがなければ誰とでも戦う。フィニッシュはできた。でも、前の試合は1年前だから15分間戦いたかったんだ」と言ったヌルマゴメドフ。正規王者コナー・マクレガーと暫定王者トニー・ファーガソンがいる状態について尋ねられ、「その2人のクソったれのことは考えていない。自分のことだけを考えている。次の試合は次の試合だ。ただUFCが誰と戦いたいと尋ねてきたら、トニー・ファーガソンと答える。ヤツは10連勝中で、僕は25連勝で負けなしだ。コナーはもう金持ちになった。その金を使い果たした時が、アイツが戻って来る時だろう」と返答した。