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【UFC FOX26】小技の積み重ねドスアンジョスが、3者50-45のスコアで大砲を持つローラーに快勝

<ウェルター級/5分5R>
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル)
Def.3-0:50-45.50-45.50-45
ロビー・ローラー(米国)

サウスポー同士の対戦、中央をローラーがとる。ドスアンジョスが左ロー、そして右ミドルを見せる。ローラーは右ジャブから左ストレート、そして左フックをヒットする。圧の掛け合いのなかで、ケージの周囲を回るドスアンジョスが前に出てローを蹴り込む。ローラーはワンツーでケージにドスアンジョスを詰めるが、首相撲の態勢で体を入れ替えたドスアンジョスがヒザを連続で突き上げ、エルボーを当てて再び首相撲に。

タイクリンチを取られたまま逆のケージ際まで押し返したローラーは、一旦間合いを外すとパンチを振るって前に出る。クリンチで優勢なのはドスアンジョスで、金網を背にした状態でも首相撲からヒザを入れ続ける。最後の10秒に左を届かせたローラー、ドスアンジョスのラウンドとなったか。

2R、右ミドルを入れたドスアンジョスに対し、ローラーがパンチで一気に距離を詰め連打を見せる。ドスアンジョスが間合いを外し、ローラーが圧力で上回る。それでもドスアンジョスも左ロー、右ミドルを返すと右ジャブを繰り出す。さらに左フックを打ち込むと、ローラーの足が泳ぎ、ここで飛びヒザからボディ、パンチのラッシュをかける。ケージに詰まってドスアンジョスの猛攻に合いながら笑顔を浮かべたローラーは、一旦動きを止めたドスアンジョスを逆に金網に押し込む。

すぐにドスアンジョスがテイクダウンを奪うも、即試合はスタンドに戻りシングルを取りつつドスアンジョスがフックを打ち込む。残り1分を切り、攻め疲れたようなドスアンジョスにローラーが連打、組んでヒザを繰り出す。ポイントはドスアンジョスだが、ローラーのタフさが印象に残る5分となった。

3R、まず前に出たローラーが右フックを当てる。ドスアンジョスは首相撲もボディを連打され、体を入れ替えてダブルレッグでテイクダウン。足を持ち上げて立たせないドスアンジョスが、スクランブルでバックを伺う。左腕を差して、背中を譲らないローラーが正面を向いた状態で立ち上がることに成功する。

再びドスアンジョスをケージに押し込むローラーが、ボディに左フックを打ち込む。このままクリンチ合戦が続き、ヒザと拳でボディを打ち合う展開に。残り1分でボディとフックを打ち込んだローラーだったが、ドスアンジョスのエルボーを被弾して後方にダウン。ハーフからエルボーを打ち付けるドスアンジョスが、この回も取った。

4R、ドスアンジョスのローにワンツーを返したローラーが、クリンチから離れると、ドスアンジョスが左フックを打っていく。下がったローラーにドスアンジョスが右ボディフック、首相撲の態勢に入った直後にダブルレッグもローラーが反応する。クリンチの攻防ではヒザでリードするドスアンジョスが、エルボー。ローラーも左フックを返すとここから打撃の間合いとなり、ドスアンジョスは左ローに続き、左ストレートを打ち込む。

左エルボー、左フックを打って離れたドスアンジョスが左ローを蹴りこむ。ローラーは左フックを打ち返すが、ケージを背にしてエルボーを被弾する。ここからボディ、顔面にフックをコンビで打ち込み、左ハイをドスアンジョスが放っていく。ローラーは左ストレートも、体の軸が乱れており逆に飛びヒザの餌食となった。

最終回、逆転にはフィニッシュが必要なローラーだが、左を受けて下がる。それでも左フックを打ち返すと、ドスアンジョスがテイクダウンへ。抱えて尻餅をついてしまったローラーは厳しい局面に。レフェリーがブレイクを命じて、試合がスタンドに戻ってもドスアンジョスは首相撲、そしてダブルレッグから首相撲に戻ってヒザ、エルボーを打ち込む。ローラーはこの間、ボディにパンチを打っていくが、離れたドスアンジョスが左ストレートをヒットさせ、またもダブルへ。切ったローラーにヒザ、ヒジを打ち封じ込める。

残り90秒、一旦離れたドスアンジョスは首相撲へ。ここも即リリースすると、ローラーが左右のフックを振るう。これをかわしたドスアンジョスがダブルニー、そのままクリンチ&首相撲でローラーを金網に磔にする。スピニングバックフィストは空振りに終わったが、最後までローラーを攻め続けたドスアンジョスは試合終了と同時に勝利を確信して、ケージに駆け上がった。

結果は圧力をかけ続けたドスアンジョスをジャッジ3者とも50-45をつけ支持。「ただ嬉しい。ロビーのようなウォリアーと戦って、拳が痛い。コンディションには自信があった。この階級で一番タフな相手に勝ったのだから、タイトルショットを戦いベルトを手にしたい」とドスアンジョスは話し、バッバ・ジェンキンス、エドゥアルド・パンプローナら新チームのメンバーと記念写真におさまった。


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