【DEEP81】チビ・ウルフ=パク・ジョンウンが1年半振りの来日で、JEWLES王者の黒部三奈戦
【写真】黒部三奈×パク・ジョンウン、ハム・ソヒを頂点に三角関係と捉えることができる──楽しみな対戦だ(C) KAORI SUGAWARA & MMAPLANET
3日(金)、DEEPより12月23日(土)に東京都江東区ディファ有明で開催されるDEEP81で女子アトム級戦、黒部三奈×パク・ジョンウンの一戦が組まれたことが発表された。
昨年6月のVTJ以来、1年半振りのパク・ジョンウンの来日はDEEPになった。ROAD FC女子アトム級王者ハム・ソヒがリードし、容姿&キャラ重視だった韓国女子MMA界は実力主義の風が吹き始めている。そんななか、将来のエースとして期待されているのが9月に21歳になったばかりのパク・ジョンウンだ。
2年半前、2015年4月に18歳で急遽MMAデビューを果たしたパク・ジョンウン、何と対戦相手はキャリア24戦目でWSOFでは世界女子ストロー級王座挑戦経験もある藤野恵実だった。この試合で大善戦ながら判定負けを喫し、3カ月にはSARAMIにも敗北。翌2016年1月にプロ初勝利を挙げると、上記にあるようにVTJに来日し渡辺久江とやり合ったうえでのドローという結果を残した。
以降2連勝中で9月にはMMAデビュー戦ながら打撃の実績は十分、ハム・ソヒの妹分パク・シウをその打撃と豪快な投げからのテイクダウンなどで倒し、戦績を3勝2敗1分としている。いわゆる韓国型、実力者の黒星が多い典型的な成長を遂げているパク・ジョンウンだが、今回はデビュー戦の藤野戦に並ぶ強豪との対戦となった。
DEEP JEWELSアトム級王者の黒部は、6月にハム・ソヒとのロードFCアトム級王座決定で敗れて以来、半年振りの復帰戦。黒部のような執拗にテイクダウンを狙う女子ファイターは、韓国には存在しない。それだけにパク・ジョンウンのケージレスリングやテイクダウンディフェンスは未知の面がある。さらに寝技で下になった場合、現状ではどれだけ対処できるのかも不明だ。
黒部にはハム・ソヒもシングルレッグに2度に渡りテイクダウンを奪われている。17歳と18歳の時にエスポワールのサンボ韓国代表としてアジア大会に参加し、銀メダルを獲得しているチビ・ウルフこと、パク・ジョンウンの組み&寝技の真価が問われる一戦となる。また黒部にとっては再びロードで頂点を目指し、かつDEEP JEWELSの女王として実力を誇示するために、絶対に落とせない試合となる。
奇しくもこの日は韓国でハム・ソヒがジン・ユ・フレイを相手にロードFC女子アトム級王座防衛戦を行う。馬関海峡を越えて、ハム・ソヒを軸としたアジア女子アトム級の構図がどのように描き記されることとなるのか、非常に楽しみな黒部×パク・ジョンウンの1戦だ。