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【UFC215】グレンの猛攻にタッカーが殴られ続け、判定負け。レフェリーの役目って??

<フェザー級/5分3R>
リック・グレン(米国)
Def.3-0:30-24.30-27.29-27
ギャビン・タッカー(カナダ)

ハイテンション・ファイターのタッカーが、試合前から荒ぶる。元WSOF世界フェザー級王者グレンに対し、いきなり後ろ回し蹴りを見せるも、バランスを崩しバックを取られてRNCに取られそうになる。すぐに胸を合わせて難の逃れたタッカーは左ローを蹴り、右ローへ。続く左ハイは空振りになり、グレンと左が交錯する。左から右を当ててタッカーが、ボディへスピニングバックキック。ステップを踏み、追いかけてくるグレンにパンチを当てていく。

ヒザを受けながら組んだタッカーは首相撲の攻防から離れ、右ジャブ、左ストレートを繰り出す。グレンも前に出るが、そこにショートのパンチを被弾してしまう。クリンチの攻防で左エルボーを当てたタッカーは、急所への蹴りにもすぐに試合再開に応じる。スイッチしたタッカーに右ミドルを入れたグレンは左ストレートでダウンを奪い、立ち上がってきたところでヒザをボディに突き刺す。テイクダウン狙いを切り、右ミドルを蹴り込むグレンが右、そして左フックを打ち込む。最後も左ストレートを当てたグレンがラウンドを取った。

2R、流れを掴もうと力強いパンチを繰り出すタッカーに対し、グレンはヒザ蹴りをボディに入れクリンチから足払いでテイクダウンを奪う。ヒール狙いのタッカーにパンチを落とす、バックを取りに行ったグレン。ケージ際で立ち上がったタッカーのボディにヒザを続け、エルボー、そしてボディを打っていく。組んでダックアンダーからバックに回ったグレンが、パンチ、ダブルレッグでテイクダウンに成功する。スクランブルのなかでボディにヒアを入れたグレンはヒザ、ヒジで追い込む。タッカーは寝技に持ち込まれガードを取るも後方からパンチを被弾し続ける。ヒールフックをセットアップしたが、ここもパンチを落とされたタッカーは、明らかに削られている。

立たれても余裕をもってテイクダウンしたグレンが強烈な勢いの右エルボーを落とす。足をきかせ立ち上がろうとしたタッカーに、思い切り右のパンチを打ち込んだグレンは10-8でもおかしくないラウンドとした。

最終回、グレンはアッパーで前に出て、タッカーのスピニングバックフィストをかわすと組んでヒザ蹴り。首相撲からヒザ、エルボー、左アッパー、テイクダウン狙いを潰してトップを奪取する。ハーフでパンチ、エルボーを被弾し続けるタッカーが、なんとリバーサルに成功する。しかし、もう力が残っておらずグレンが足関節を仕掛けて立ち上がる。左右のパンチ、鉄槌を打ち込むグレンは、足関節にもパンチを続け亀のタッカーの脇腹にヒザを打ち込む。

ひたすら耐えるだけのタッカーは、背中を向けて顔を守るだけになってもレフェリーが試合を止めない。バックントロール、ハーフの状態でパンチを落とし、息を整えたグレン。立ち上がったパンチを入れても、まだレフェリーは試合を止めない。ケージ際で立ち上がったタッカーはヒザ蹴りを被弾し足元がふらつく、さらに前蹴りを顔面に受けたタイムアップに。

当然、試合はグレンが判定勝ち。勝者は「何度も止める機会はあったはずだ。僕は人を傷つけるために戦っているわけじゃない。ハードなスポーツだけどね」と語った。グレンの言う通り、タッカーの諦めない気持ちを見せるためにレフェリーは存在するのではない。彼の命を守るために、3人目の人間としてオクタゴンに入っていることを忘れてはならない。


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