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【Bellator179】ポール・デイリーと戦うローリー・マクドナルドはbefore July 2015 or after July 2015 ???

Rory MacDonald【写真】どうせなら非の打ちどころのないロリ・マクがベラトールでも見てみたい (C)MMAPLANET

19日(金・現地時間)に英国ロンドンのウェンブリ―SSEアリーナで開催されるBellator179「Daley vs MacDnald」。英国でのイベント開催は昨年7月以来、10カ月振りだがこの間にアイルランドで大会を2度開いており、欧州全般でいえば今年に入りイタリア&ハンガリー大会に続き3度目で、米国での開催数に並ぶ。


それほど欧州づいているベラトールが今回組んだメインイベントはウェルター級のポール・デイリー×ローリー・マクドナルド戦だ。2015年2月の第2次ベラトール参戦では4勝1敗で敗北は現ウェルター級王者ダウグラス・リマに喫した試合のみというデイリー。4勝のうち3試合KO勝ちと勢いがある。

一方のベラトール初陣となるマクドナルドは、キャリア18勝4敗の27歳。16歳のMMAデビューはベースの格闘技を持たず、現代MMAの申し子といわれた。UFCでも10勝4敗で敗れた相手は世界タイトル戦を含みロビー・ローラーが2度、カーロス・コンディット&スティーブン・トンプソンと後の暫定王者経験者とタイトル・コンテンダーのみ。

さらにいえばネイト・ディアズ、BJ・ペン、デミアン・マイア、そして現UFC世界ウェうるたー王者タイロン・ウッドリーから勝利を挙げている。実績でいえばデイリーを大きく上回るマクドナルドは、実力的にも敗れたとはいえ2015年の7月のローラー戦までを見れば1枚、いや2枚上といっても過言でないだろう。

マイアのテイクダウンから寝技を凌ぎ、右ローと右ミドルで削り続けた一戦、さらにはあのウッドリーを左ジャブと前蹴りで完封した戦いは見事というしかない。マクドナルドの完成度の高さは、サウスポーのグラップラーであるマイアと、オーソのボックス&レスラーというウッドリー──まるでタイプの違う相手に対し、ともに距離に入らせない戦い方を貫けている点にある。

豪腕デイリーとの対戦でもローラーとの打ち合いを演じた気持ちの強さをもってすれば、完封あるいは殴り合いからのテイクダウンで圧倒することも考えられる……、2015年7月までのマクドナルドであれば。

年間ベストバウト級の試合で敗れたマクドナルドは、昨年6月にトンプソン戦で復活を期したが、終始イマナリ・ロールから足関節狙いという戦い方を続け、トンプソンの得意分野で立ち向かうことがなかった。

それまでは対戦相手のフィールドで草刈りを続け、最後は焼き野原にしてきたマクドナルドとは思えない、消極的な戦い方であった。仮にワンダーボーイ戦の戦い方がモチベーションの低下を起因としており、今回もまだ引きずっているようならデイリーの暴風雨のような打撃戦に巻き込まれる可能性も十分にある。

逆に出口の見えないUFC特有のサバイバル戦に疲弊したものの、ベラトールという新天地を得て、気持ち的にも盛り上がっているようなら、デイリーはおろか王者リマをも凌駕するポテンシャルをマクドナルドは持っている。

果たして2015年7月までのマクドナルドなのか、それ以降のマクドナルドなのか。サークルケージでの戦いぶりに一挙手一投足ばかりか、その目力の強さにも注目したい。

■ Bellator179対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
ポール・デイリー(英国)
ローリー・マクドナルド(カナダ)

<ライトヘビー級/5分3R>
リアム・マクゲリー(英国)
リントン・ヴァッセル(英国)

<ヘビー級/5分3R>
チーク・カンゴ(フランス)
アウグスト・サカイ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ダン・エドワーズ(英国)
アレックス・ロホア(英国)

<165ポンド契約/5分3R>
ケビン・ファーガソンJr(米国)
DJ・グリフィン(米国)

<ライト級/5分3R>
ジェイ・ドッズ(英国)
アルフィー・デイヴィス(英国)

<ヘビー級/5分3R>
ダン・クネカ(ドイツ)
スタヴ・エコノム(英国)

<フライ級/5分3R>
ジェイミー・パウウェル(英国)
アミール・アルバジ(スウェーデン)

<ウェルター級/5分3R>
ウメー・カヤニ(英国)
ネイサン・ジョーンズ(英国)

<ミドル級/5分3R>
ファビアン・エドワーズ(英国)
ラファオ・チェイロフスキ(ポーランド)

<150ポンド契約/5分3R>
ジェレミー・ペトリー(カナダ)
チェイス・モートン(英国)

<ヘビー級/5分3R>
ニール・グローブ(南アフリカ)
ウカシュ・パロヴィエク(ポーランド)

<ミドル級/5分3R>
マルチン・プロスコ(ポーランド)
マイク・シップマン(英国)

<バンタム級/5分3R>
サァリ・クルカン(英国)
ディエゴ・バルボーザ(ブラジル)

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