【ONE53】エドゥアルド・フォラヤンの凱旋&初防衛戦。エブ・ティンを相手に制空権を確保できるか
【写真】地元開催が逆にプレッシャーになることは? エドゥアルド・フォラヤン×エブ・ティンは明日、行われる (C)MMAPLANET
21日(金・現地時間)、フィリピンはマニラのMOAアリーナでONE54 「Kings of Destiny」が開催される。ONEの東南アジア・サーキットのなかでもローカル・ファイターのレベルが高く、試合内容は随一といっても過言でないマニラ大会。今回では当然のように昨年11月に青木真也からONE世界ライト級のベルトを奪取したエドゥエルド・フォラヤンの凱旋マッチ&初防衛戦がメインに組まれている。
挑戦者は現在4連勝のエブ・ティン。連勝はロブ・リシタ、カマル・シャロルスの他にフォラヤンの同門である元ONEフェザー級世界王者ホノリオ・バナリオ、そしてエリック・ケリーという2人のフィリピン人ファイターが含まれている。
フィリッポ・キラーが母国王者フォラヤンの凱旋マッチの相手、良くできたシナリオといえる。そのティンはファイターとしては、アグレッシブなウェルラウンダー。ただし、これといった大きな武器は持たない。勢いのあると打撃を聞かせて組みに来たところのギロチンで、フィニッシュなど流れを大切にしている。
決して軽視できないのは、王者フォラヤンも組み技の面で穴があるからだ。いや、穴があったからだ──と書き記すべきか。昨年8月にエイドリアン・パンに勝利した一戦など、右のフックを効かせ、蹴りでダメージも与えていたが、テイクダウンを許した後のガードワークを見る限り、寝技は課題が多く残っていると思われた。
しかし、そのフォラヤンは青木との試合では倒され、背中をつかされてもスクランブルに持ち込み、バックコントロールからも逃れ弱点を明らかに克服していた。青木戦に向け、フィリピンを代表する柔術家=ジョン・バイロンの下でディフェンス面を徹底的に磨き、またスタンドでもより慎重に戦ったことが金星といえる勝利を手にする大きな要因となっている。
よって、フォラヤンはティンを相手にしても攻撃力はあっても相手に隙をつかれる可能性が高い打撃ではなく、ソリッドな組ませない打撃で攻めることができるのか。そこが焦点になる。落ち着いて戦えば重心が低く、回し蹴りにテイクダウを合わされた時もスプロールは上々、サイドキックとジャブで相手を制空権に入らせないこともできるチャンピオン。
差された時には脆さが残るものの、ティンはその胸を合わせた展開に持ち込むことができるのか。ティンの一発を当ててテイクダウンという狙いが、フォラヤンの弾幕を突破できるかどうかが勝負の分かれ目、最重要課題となる。
■ ONE53対戦カード
<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
エブ・ティン(ニュージーランド)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ケビン・ベリンゴン(フィリピン)
トニ・タウル(フィンランド)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ホノリオ・バナリオ(フィリピン)
ヤロスラフ・ヤルティン(チェコ)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
クリスチャン・リー(シンガポール)
ワン・ジャンピン(中国)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
モハメド・アイマン(マレーシア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ユージーン・トケーロ(フィリピン)
ステファー・ラハディアン(インドネシア)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チャン・ロタナ(カンボジア)
シエ・ビン(中国)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ジナ・イニオン(フィリピン)
ナタリー・ヒルズ(豪州)
<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ミッシェル・ニコリニ(ブラジル)
イリナ・マゼパ(ロシア)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ロビン・カタラン(フィリピン)
ジェレミー・ミアド(フィリピン)