【PJJC2017】パンでもヘビー級、レアンドロ・ロ。ミッドヘビーはマクレガーの影響受けたダニスに注目
【写真】ヨーロッパに続き、パンでもヘビー級にエントリーのロ。欧州はともかくパンにヘビー級で出場するということは、ムンジアルもそうなるということか(C)MMAPLANET
16日(木・現地時間)から19日(日・同)にかけてカリフォルニア州アーヴァインのブレン・イベントセンターにてIBJJF主催のブラジリアン柔術パン選手権が行われている。実に5日間もかけて行われるこのイベントは、世界選手権に次ぐ規模のブラジリアン柔術大会だ。世界選手権への前哨戦ともいえ、多くの強豪が顔を揃えた同大会アダルト黒帯の部の見所──プレビュー最終回は、重量4階級を紹介したい。
【ミディアムヘビー級】
下のミドル級とはうって変わって、目立った世界的強豪の名が見当たらないのが18人参加のこの階級だ。そのなかでもっとも知名度が高いのは、マルセリーニョの驚異の弟子の一人にして、昨年のパンノーギ大会で2階級制覇を成し遂げたディロン・ダニス(アリアンシ)だろう。
コナー・マクレガーのキャンプに柔術コーチとして参加した際のディアズ陣営とのやり合いで一躍脚光を浴びた23歳の若者は、その後も(まだMMA未経験にもかかわらず)『UFCファイター全員と戦ってもいいぜ』と発言する等、派手なアピールで話題を呼んでいる。そしてつい先日、ベラトールとの契約も発表されたダニス。今回ビッグタイトルを取れば、さらなる注目を集めることになる。
さらにこの階級には、2年連続ノーギ・ワールズを制覇しているハルクことルーカス・バルボーザ(アトス)、去年の世界柔術で3位に輝いたパトリック・ガウジオ(GFチーム)らの有力選手も参加している。
【ヘビー級】
世界柔術でライト級からミディアムヘビー級まで3階級を制覇したレアンドロ・ロ(N’sブラザーフッド)が、今年のヨーロピアンに続いて今回もヘビー級にエントリー。ビルドアップした肉体をもって体格的ハンディをまるで感じさせない戦いで、ヨーロピアンを圧勝した怪物にとってのこの大会は、世界4階級制覇に向けて最終調整といったところか。
ロに立ち向かう選手としては、マルセリーニョ軍団のマテウス・ディニス(アリアンシインターナショナル)、そしてヨーロピアンでロと決勝を争ったタナー・ライス(ソウルファイターズ)らが挙げられる。
【スーパーヘビー級】
大注目は、なんと言ってもエルベース・サントス(ロイド・アーヴィン)。暴風雨の如き圧倒的な極め力もって、昨年はヨーロピアンにてフィリッピ・ペナの腕を破壊、そして世界柔術では15年から全階級を通して世界最強の柔術家の座を守っていたベウナウド・ファリアの腕も極めて戦線離脱を余儀なくさせたクラッシャーだ。昨年こなした試合数は何と70を超え、一本勝ち率も高い23歳は、今年はどんな進化を見せてくれるのか。
さらに同チームからは、やはり成長著しいモハメッド・アリーも参戦。チーム・アーヴィンの重量級スター二人の対抗馬としては、大ベテランのホドリゴ・カヴァカ(ズィニス)、ADCC世界大会準優勝の実績を持つジャレド・ドップ(ヒベイロ)らが挙げられる。
【ウルトラヘビー級】
世界最強の柔術家ブシェシャことマーカス・アルメイダこそ出場しないものの、その首を虎視眈々と狙う強豪が揃ったのがこの最重量級だ。アブダビ・ワールドプロ大会の決勝で何度かブシェシャと覇を争ったテクニシャンアレキサンダー・トランスと、一昨年にブシェシャを負傷に追い込み世界を驚かせたヒカルド・エヴァンゲリスタのGFチーム勢、ADCC世界大会や世界柔術で準優勝の実績を持つガブリエル・ホシャ(ソウルファイターズ)、昨年ノーギ・ワールズ準優勝のグスタボ・ディアズ(ヒベイロ)らがビッグタイトル獲得を狙って鎬を削り合うこととなる。