【UFC209】流血&劣勢のエルキンスが、ザッツMMA=組みの状態でのパンチでベキッチ下す
<フェザー級/5分3R>
ダレン・エルキンス(米国/14位)
Def.3R3分19秒by TKO
ミルサッド・ベキッチ(米国/13位)
互いに左ジャブを素早く繰り出し、ベキッチの前進にエルキンスが右を合わせようとする。構わず前に出るベキッチがワンツーを打ち込み、ニータップでテイクダウンを奪う。ハーフで抑え、エルキンスの動きに合わせてパスしたベキッチがエルボーを連打する。右目尻が切れ、一気に顔面が真っ赤に染まったエルキンスをクルスフィックスで捉えたベキッチがパンチ&エルボーを連打する。
体を振って自らの足を掴むように伸ばして最悪のポジションから逃れたエルキンスだが、ベキッチは構わず勢いのあるパウンドを落とし続ける。パンチとエルボーを続け、パス狙いからクルスフィックスを再び狙うベキッチ。エルキンスは背中を一旦見せてガードに戻るが青息吐息の状態で初回を戦い終えることになった。
2R、右を入れたベキッチは、ヒザ蹴り狙いのエルキンスに対して、右フックを当てた直後にダブルレッグでテイクダウンへ。エルキンスもすぐに立ち上がるも、左フックからダブルレッグを狙われる。ここでギロチンを仕掛けたエルキンスは、防御するために背中をマットに着けたベキッチからトップを奪う。
即スクランブルに持ち込み、ケージを背にして立ち上がったベキッチに対し、エルキンスは間合いを取り直す。打撃戦から組みへ、テイクダウン狙いを切ったエルキンスがバックに回り込もうとするが、前方に落とされる。立ち上がったエルキンスを小外掛けで倒したベキッチ。エルキンスは足関節を狙うも、これを察知し抑えに来たベキッチにギロチンを仕掛ける。頭を抜いたベキッチはハーフでトップコントロールを続け、腰を押してくるエルキンスの顔面を殴る。バタフライガードを超えたベキッチはトップをキープして、この回も取った。
最終回、左ミドルを狙ったエルキンスだが、これを急所だとアピールしたベキッチ――狡猾だ。再開後、ショートの連打を入れ、右ストレートから左フックを勢いよく打ち込む。打撃戦で下がるエルキンスはダブルエッグから、シングル、さらにダブルにもスプロールし切る。続くダブルレッグでケージを背にして耐えたエルキンスだが、ついにシングルで倒される。
ワキ差しパスを潰し、がぶったエルキンスはトップを取られそうになるとヒザ十字へ。これは極まらなかったがトップの取り合でがぶりからバックに回り、両手をマットに着いたベキッチにパンチを入れる。手を放し離れようとしたベキッチに右フック、ふらついたところで右ハイを蹴りこむ。フックが効いており、ベキッチが前方に崩れ落ち、レフェリーが試合を止めた。
組みの中でのパンチでKO勝利、これぞMMAというべき大逆転勝ちのエルキンスが、ベキッチに12戦目の初黒星を与えた。