【HEAT39】ミドル級王者エンリケ・スギモトに挑戦、辰巳豪人 「僕の方が強いんじゃないかと」
【写真】長年の練習パートナーである岡見が「ラウンド数も気にしない。僕には信じられないぐらい図太い」と辰巳を評す(C)MMAPLANET
19日(日)に名古屋市熱田区の名古屋国際会議場イベントホールで開催されるHEAT39で、エンリケ・スギモトの持つ総合ミドル級王座に挑戦する辰巳豪人。
なんと1年7カ月振りの実戦の場となる辰巳。彼は昨年3月から、エンリケと戦うことを念頭にトレーニングを積んできた。待望の一戦を前に、今、何を想うか。辰巳をGENスポーツアカデミーに訪れた。
──エンリケ・スギモト選手の持つHEATミドル級王座に挑戦する辰巳選手です。実に一昨年5月のカナダで勝利して以来、1年7カ月振りのファイトとなります。この長いブランクの要因は何だったのですか。
「ケガもあったのですけど、なかなか試合の機会が巡ってこなかったんです。実はこの試合も去年の9月に組まれる予定だったのがエンリケ選手の都合で流れて。その前にもカナダの後に中国のREBEL FCでウェルター級トーナメントに出場することが決まっていたのに、大会がキャンセルしてしまったこともありました。そんなことが重なって空いてしまいました」
──これだけ試合期間が空いてしまうと、焦りなどは生じなかったですか。
「そうですね、DEEPで試合ができないか模索していたのですが、やはり国内ではミドル級ということもあり、なかなか試合の機会がなくて……。そんななか、去年の3月に一緒に練習をしていた坂下(裕介)選手がエンリケ選手の持つHEATミドル級王座に挑戦したんです。
自分のなかでは勝てるとはまでは断言できなかったですけど、拮抗した良い勝負になると思っていました。それが1RでTKO負けして……」
──パウンドアウトでした。
「現地にはいなくて、試合結果を聞き、試合映像を見てエンリケ選手と戦いたいと強く思うようになったんです。なのでほぼ1年間、エンリケ選手と戦うことを念頭に置いてやってきました」
──先ほど言われていたウェルター級に落とすという件ですが、結局ミドル級に留まることにしたのは? ウェルター級の方が試合のチャンスを多いと思うのですが。
「一度、通常体重を84キロまで落としたんです。水抜きなどではなくて、肉だけを落として。でも、動いてみると体に力が入らないし、合っていないと感じました。結果的にウェルター級の試合もなくなりましたし、これはミドルの体を作り直してちゃんとやれば良いと思ったんです」
──今の通常体重はどれぐらいなのですか。
「95キロぐらいですね。今回は98キロから落とし始めました」
──なるほど、84キロとはかなり違いますね。
「ハイ。岡見(勇信)選手ですら落とせるので、自分もウェルター級でやれるかと思ったのですが、もともと中学3年生の頃から100キロあったので、そういう体になっているのかもしれないです。
自分の力が一番発揮できる階級はミドル級だと思います。この身長ですし(公称181センチ)、海外の選手とやるとシンドイかもしれないですけど、ミドルでやろうと決めました」
──ではHEATという大会については、どのような印象を持っていますか。
「ずっとケージを使っていて、米国のルールに準じた試合をするという印象でした。名古屋の方のローカル局ですが、TV中継もありますし、試合前の煽り映像の撮影なんかもあって、小さな団体とかそんな風には一切思っていません」
──名古屋入りはいつになりますか。
「試合の前日、計量の日ですね」
──計量前に名古屋への移動。きつくはないですか。
「あぁ、考えていなかったです。これまでそういう経験もなかったですし。1度だけ大阪の試合で、実家のある神戸から車で計量会場に行ったことはありましたけど。でも、新幹線で2時間も掛からないですしね。問題ないと思います」
──では、改めて加藤久輝選手をもKOしているスギモト選手について、どのような印象を持っていますか
「何でもできますね。でも、打ち合いに応じるし打撃が好きな印象があります。気が強い。それでいて、寝技で下になってもスイープもできるし。全体的に見て、レベルの高い選手です。
福田(力)さんを除くと、国内で一番評価の高いミドル級選手だと思っています。でも、僕としては──そこまででもない。正直、国内で一番というのはどうかなと」
──疑問を持っているということですね。
「ハイ。国内でやっている人間でも、僕の方が強いんじゃないかと思っています」
<この項、続く>
■HEAT39対戦カード
<ISKA世界ライト級王座決定戦/3分5R>
皇治(日本)
モハメド・ブールフ(ベルギー)
<HEAT総合ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者] エンリケ・スギモト(ブラジル)
[挑戦者] 辰巳豪人(日本)
<HEAT総合ライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
アラン・ボドウ(フランス)
増田裕介(日本)
<HEAT総合ライト級T1回戦/5分3R>
岸本泰昭(日本)
長岡弘樹(日本)
<HEAT総合ライト級T1回戦/5分3R>
石川英司(日本)
オク・レユン(韓国)
<キック・スーパーヘビー級/3分3R+ExR>
プリンス・アリ(イラン)
笹田勝俊(日本)
<キック・スーパーヘビー級/3分3R+ExR>
トゥファン・ピラーニ(スウェーデン)
山下力也(日本)
<キック・72キロ契約/3分3R+ExR>
田中STRIKE雄基(日本)
Tomo(日本)
<キック・ライト級/3分3R+ExR>
般若HASHIMOTO(日本)
ダイスケ(日本)
<キック・女子57キロ契約/3分3R+ExR>
鈴木万李弥(日本)
キム・ヒジョン(韓国)
<総合・ストロー級/4分2R>
猪原聖太(日本)
岡部克己(日本)