【UFN104】UFC初のスイス人ファイター=オズデミアが、OSPを破って初陣飾る
<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア(スイス)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
オヴァンス・サンプレー(ハイチ)
スイス人初のUFCファイター=オズデミアはLFAヘビー級王座決定戦をキャンセルして、ショートノーティスでUFCに進出。そのオズデミアは右ハイを連続で繰り出し、積極に前に出ていく。ケージ際のクリンチから離れた両者、ここからもオズデミアは右ハイを放ってサンプレーに真っ向から打撃戦を挑む。右ローをタイミング良く入れるオズデミアに対し、サンプレーは左前蹴りを返す。距離が詰まって組みの展開となり、オズデミアがケージにサンプレーを押し込み、右腕を差し上げていく。
倒れず離れたサンプレーが左ストレート、続いて左の前蹴りを繰り出す。それでも前に出るオズデミアだったが、左を被弾して距離を取りなおす。サンプレーは左ボディフック、オズデミアは右ハイから右ローと互いに主導権を譲らない。サンプレーの左ミドルをブロックしたオズデミアが、前に出てワンツーを打ち込みラッシュを掛ける。懸命に離れたサンプレーは初回を失ったか。
2R、左ミドルハイから左ストレートを振るって前に出るサンプレー。オズデミアも下がらず、右を2発ヒットさせる。サンプレーは組み付いて左腕を差してテイクダウンへ。ヒザをついた状態で立ち上がったオズデミアのバックを取る。胸を合わせたオズデミアが離れ際に右エルボーをヒット。続いて右ローを2発入れると、サンプレーの姿勢が乱れるように。
「積極的に動け」というコーナーの支持にも、あまり手数は増えないサンプレーだったが、左ジャブを当て、続いて左アッパーを2つ打ちこむ。オズデミアは右ミドル、ならばとサンプレーが左ミドルを蹴っていく。オズデミアは前に出続けるが、動きからシャープさがなくなっている。サンプレーが左2発当て、オズデミアは左ボディから間合いを取り直す。この回はサンプレーが取り返した。
最終回、「疲れているのは分かっている。でも、誰だって疲れるんだ」とセコンドに叱咤されたオズデミアが大きく頷いて、勝負の5分へ。右を当てて、左から右を振るいながら前に出るオズデミア。続く前進に組んで体を入れ替えたサンプレーがシングルレッグを狙う。倒れないオズデミアのボディにヒザを入れたサンプレーは、ガードの上から左ハイ。両手を広げて効いていないとアピールしたオズデミアが、ケージ際は右ハイから左右のパンチを伸ばす。
サンプレーも打ち返し、離れたオズデミアに右ストレートをヒット。キャリア&経験で大きく上回るサンプレーを相手にオズデミアは、必死に踏ん張り前に出るものの、パンチの精度は初回と比べるべくもない。サンプレーも手数は決して多くない、省エネファイトに。それでも左ボディアッパーを入れると、粘るオズデミアがパンチを受けるたびに前に出てくる。サンプレーは左ボディを続けて、オズデミアに金網を背負合わせる。
ヒザを返したオズデミアだが、左を被弾して動きを止めるとサンプレーの連打を受け、動きが止まったところでタイムアップとなった。結果、ジャッジの判定は割れ2‐1でオズデミアに凱歌が挙がる。
2Rもオズデミアのラウンドをジャッジ2人は判断した。OSPをオクタゴン初陣で倒したスイス――オズデミアの今後に注目だ。