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【Bellator170】反則絡みのラウンドでも2Pを失うのか……。サンチェスがカラキャニャンから判定勝ち

<フェザー級/5分3R>
エマニュエル・サンチェス(米国)
Def.2-0:28-27.28-27.28-28
ジョージ・カラキャニャン(米国)

左ミドルのサンチェスにカラキャニャンが左フック、さらに後ろ回し蹴りを見せる。カラキャニャンのローに対し、サンチェスはショートのワンツー。組み合いのなかで崩しを見せたサンチェスをカラキャニャンがケージに押し込む。足を振り上げてバックに回ったカラキャニャンが左ヒザを顔面に突き上げる。

さらに足を前方に引き寄せて足を払ったカラキャニャンが正面に回ってダブルレッグを狙う。首を刈って耐えるサンチェスに尻餅をつかせたカラキャニャンは、やや乗り過ぎとなる前方に落とされる。エルボーからカラキャニャンの立ち上がり際にバックに回ったサンチェスはスタンドながら両足をフックしてRNCへ。ワンアームで絞めクラッチを組んだところでタイムアップ。手に汗握る攻防が見られた初回だった。

2R、ショートの連打から蹴りを放つサンチェスをシングルで捉えたカラキャニャンが、ケージに押し込みバックへ。正面に回って今度はテイクダウンでなくギロチンを狙うが、察知したサンチェスが離れてテイクダウンへ。ギロチンを抜かれ下になったカラキャニャン、下も強い柔術黒帯に対しサンチェスは足を一本抜いてエルボーを連打する。

フルガードのカラキャニャンを殴り、サイドを伺うサンチェスがさらに鉄槌を落とす。押され気味のカラキャニャンは蹴り上げを見せるがスクランブルには持ち込めない。ついにグラウンド状態で蹴り上げを顔面に入れてしまったカラキャニャン。気持ちで押されていることを態度で示してしまった。ブレイクが入り、サンチェスにインターバルが与えられ試合は同じ態勢で再開。執拗に足を抜きにいくサンチェスが、ヒザをついたカラキャニャンの顔面にヒザを入れる。

足の裏+手を付けた状態ではヒザ蹴りが認められた新ルールだが、ここはカラキャニャンがヒザと脛をマットにつけているのは明確だ。サンチェスに減点が与えられ、試合はスタンドで再開。打撃でラッシュをかけるサンチェスに対し、カラキャニャンがテイクダウンも倒され際に後方回転からバックを取る。

マウントに移行したサンチェスはカラキャニャンのブリッジも股間で泳がせバックへ回る。このままタイムアップとなり、サンチェスが攻勢だったが減点がどのように試合に影響を与えるか。

最終回、右ハイから左ミドルのサンチェス。カラキャニャンはシングルレッグでテイクダウンに成功する。鉄槌を落とすカラキャニャンだが、サンチェスは下からのコントロールが強い。ハイガード&パンチ、十字&オモプラッタ──さらに三角絞めを仕掛けたサンチェスだが、カラキャニャンがこれを担いでパス狙いからバックに回る。両足をフックしたカラキャニャンは、胸を合わされないようにポジションをキープしたい。

四の字フック+襷掛けのカラキャニャンに対し、サンチェスはまず首を守らないといけない。サンチェスが上体を起こしいくと、引き寄せてバックマウントをキープするカラキャニャン。そのままポジションをキープしパンチを入れながら試合終了を迎えた。

結果、ジャッジの裁定は何と28-27が2人、28-28が1人でサンチェスが判定勝ちを手にした。つまりジャッジは3者とも2Rを9-8でサンチェスにしたと思われる。だとすれば──新裁定基準は10-8が増えることとなっているが、反則絡みで猛攻があったラウンドが10-8になるのであれば、それは減点がないのとポイント的には変りないのでは……新ルール、判定基準を用いるユニファイドMMAだが、この辺りはもっと議論が必要だろう。


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