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【Grandslam05】伊藤盛一郎と対戦、内藤頌貴<02>「RIZINに出たいと言っているのを聞くと寂しい」

nobutaka-naito【写真】一つ一つの試合を勝ち上がることに必死な内藤。伊藤戦だけを見ている彼は、その伊藤のRIZIN出場アピールを複雑な心境で見聞きしていた (C)TAKUMI NAKAMURA

3日(木・祝)、東京都江東区ディファ有明で行われるGrandslam05でZSTフライ級王者・伊藤盛一郎と対戦する内藤頌貴インタビュー後編。

ZST×シューター、因縁再びという状況下で改めて内藤頌貴の格闘技歴、そして──その格闘道を尋ねた。そこには伊藤の内藤戦を経て──RIZIN出場という目標とは相容れない感情を持っていた。

<内藤頌貴インタビューPart.01はコチラから>


――修斗とZSTが絡んだ試合などは、リアルタイムでご覧になっていたのですか。

「いや、ほとんど見てないです。あとあと映像で見たり、戦績を調べたりして、この選手とこの選手がやっていたんだ!と思ったくらいです」

――その流れでお聞きしたいのですが、内藤選手が格闘技を始めたのは何歳の時だったのですか。

「16歳の時です。もともと僕はプロレスを見ていて、子供心に橋本真也選手とか好きだったんですよ。その流れでテレビでやっていたPRIDEを見るようになって、兄ちゃん(内藤のび太)と一緒にパラエストラ松戸に入門しました」

――それまで運動歴は?

「ほとんどないですね。部活でちょこちょこ身体を動かしていた程度で、格闘技のバックボーンはなしです」

――では松戸に入門してから格闘技にのめり込んでいったのですね。

「そうですね。入門当初はプロになることすら考えていなかったし、ジムには松根(良太)さんや扇久保(博正)さんを始めプロの選手たちがたくさんいて、みんなのことをカッコいいなぁと思って見ていましたからね。

あれから10年経って、プロ選手になって格闘技を続けているなんで想像もしてなかったです。まぁ、それは兄ちゃんも一緒だと思います(笑)」

――なるほど(笑)。ただいきなり松根選手や扇久保選手たちの練習を目の当りにしたら、プロの強さ・厳しさを感じますよね。

松音良太、兄・のび太、パラ千葉ネットワーク鶴屋代表と共にONEのケージで兄のベルト大会を喜ぶ(C)MMAPLANET

松音良太、兄・のび太、パラ千葉ネットワーク鶴屋代表と共にONEのケージで兄のベルト大会を喜ぶ(C)MMAPLANET

「この人たちはバケモノなんじゃないか?と思って見ていました。まあ今もバケモノなんですけど(笑)。だからあの領域に自分が足を踏み入れることなんて全く考えられなかったし、プロはあのくらいかっこよくて強くないとダメなんだと思っていました」

――それからどういった流れでプロを志すようになったのですか。

「ずっと練習を続けていたら、松根さんから『アマチュアの試合に出てみるか?』と声をかけてもらって、それで試合に出るようになったんですよね。それから徐々に試合に出るようになって……みたいな流れです。

別に自信があったわけでもないし、格闘技が自分に合っていたとも思わなかったです。本当にちょっとずつ前に進んで目標に進んできました。僕は兄ちゃんと違ってちょいちょい練習もサボってたんで(笑)」

――やはりお兄さんとは性格が違うのですか。

「そうですね…一緒ではないと思います。僕の方が兄ちゃんよりも社交的ですし、もうちょっと自由奔放に生きているかもしれません(笑)」

――これもよく聞かれることだと思いますが、格闘家としてお兄さんから影響を受けることはありますか。

「それはたくさんあります。兄ちゃんは兄ちゃんで、憧れや目標にすることはないですけど、選手としてあれだけの戦績と実績を残していることについてはすげえやつだなと思います。まぁ、弟して人間的にダメなところをたくさん知っているんで、尊敬するとかは一切ないですね、ハハハハ(笑)」

――では内藤選手はファイターとしてどんなビジョンを持っていますか。

「う~ん…本当にそういうのを考えたことがないんですよね。一戦一戦、必死にやってきただけなんで。他の選手みたいな強い海外志向も今のところないです」

――もしかしたら松戸に入門した時の初心を忘れることなく、ここまで来たんですかね。

「そうかもしれないです。どれだけ試合で勝ったり、ちょっと『俺、強くなったかもな』と思っても、翌日の練習でボッコボコにされて、芽生えた自信を粉々に粉砕されるんで(苦笑)。でもそれは選手としては最高の環境だし、僕は松戸に入って本当によかったと思います」

――もし違う道場で格闘技を始めていたら今の内藤選手はいないかもしれませんね。

「間違いなく途中で辞めていたと思います。彼(内藤のび太)と一緒に(笑)」

――とはいえ結果を出し続けていれば、周りからの期待も高まってくると思います。

「そう思ってもらえるのはありがたいですけど、僕は目の前のことを一個一個必死にやっていくと思います。今は伊藤選手と試合でやり合うこと以外は頭にないし、ましてや先のことなんて考えられないです。

だから伊藤選手が11月にZSTでグラップリングの試合が決まっていたり、年末にRIZINに出たいと言っているのを見聞きすると……。別に頭の中で想像するのは自由だと思うんですけど、実際に試合が決まっていたり、口にするというのは微妙です。僕は伊藤選手のことしか見てないんで寂しいですよね(苦笑)」

――今回の試合は先を見据えている伊藤選手と目の前の試合に必死に取り組む内藤選手ということになりますね。ではどんな試合をファンのみなさんに見せたいと思っていますか。

「繰り返しになりますけど僕は伊藤選手のことしか考えていないし、伊藤選手と潰し合いをします。最後はどっちかが記憶を失う感じのヒリヒリした試合をして、伊藤選手には色んなものを失ってもらおうと思います」

■Grandslam05対戦カード

<フライ級/5分3R>
伊藤盛一郎(日本)
内藤頌貴(日本)

<70.3キロ契約/5分2R+EXR>
竹内幸司(日本)
鈴木淑徳(日本)

<グラップリング・ライト級/5分2R>
所英男(日本)
大澤茂樹(日本)

<ライト級/5分3R>
山田哲也(日本)
チョ・ヨンジュン(韓国)

<ライト級/5分3R>
星野大介(日本)
クイントン・アレンサ(南アフリカ)

<ライト級/5分2R+EXR>
上田厚志(日本)
高橋了介(日本)

<バンタム級/5分2R+EXR>
論田愛空隆(日本)
平田純一(日本)

<ミドル級/5分2R+EXR>
YOSUKE(日本)
降矢浩希(日本)

■ GRANDSLAM SURVIVOR対戦カード

<フェザー級/5分2R>
直人(宇留野道場)
増田浩一(日本)

<フライ級/5分2R>
西畑将武(日本)
崎川直起(日本)

<フェザー級/5分2R>
原田光(日本)
竹内拓人(日本)

<ライト級/5分2R>
門馬孝緒(日本)
猿山千里(日本)

<85キロ契約/3分2R>
モリシマン(日本)
橋本優(日本)

<ヘビー級/3分2R>
関幸一(日本)
長久保優(日本)

<ライト級/3分2R>
山田大典(日本)
桐部貴大(日本)

<フェザー級/3分2R>
山内雄輔(日本)
上原元(日本)

<フライ級/3分2R>
饒辺直也(日本)
細貝雄治(日本)

■ GRANDSLAM ROYAL対戦カード

<グラップリング・68キロ契約/5分1R>
藤田貴士(日本)
亀谷昌樹(日本)

<グラップリングルール/5分1R>
丸山帆波(日本)
小生ユキ(日本)

<フェザー級/3分2R>
柿内信太郎(日本)
岩田潤(日本)

<フェザー級/3分2R>
玉橋一宇(日本)
渡邊俊輔(日本)

<フライ級/3分2R>
砂田翔(日本)
藤原俊樹(日本)

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