【ONE47】のび太がミャンマーで初防衛戦。挑戦者は散打グラップラーのパシオ
【写真】キャリア的には11連勝ののび太と8連勝のパシオの対戦となる。この無敗対決はONEが好むタイトル戦だ (C) MMAPLANET
6日(火・現地時間)、ONEが10月7日(金・現地時間)にミャンマーはヤンゴンのトゥウンナ・インドアスタジアムでONE47「State of Warriors」の開催を発表した。3月以来、7カ月ぶりのミャンマー大会には日本から内藤のび太が出場し、ジョシュア・パシオの挑戦を受けONE世界ストロー級(※56.7キロ)の初防衛戦を行うこととなった。
のび太は5月にタイでデェダムロン・ソー・アミュアイシルチョークを破り、同王座を獲得して以来、約4カ月半でタイトル防衛戦を戦う。チャレンジャーのパシオはフィリピンのチーム・ラカイ所属で8勝0敗、ONEでは2連勝でのび太への挑戦権を獲得した。
チーム・ラカイでもバギオのヘッドクォーターでなく郊外のトリニダッドでキャリアをスタートさせたパシオ。トリニダッドは標高1000メートルのバギオよりもさらに高地にあり、ジムの特徴としては早くからグラップリングに力を入れてきた。
ラカイ・ファイターといえば散打ベースで、フィリピンの山岳部でフィジカルトレを行うことで優れたフィジカル&心肺機能を誇ることで有名だ。それでいて、前述したようにトリニダッドでグラップリングを叩きこまれたことで、パシオはこれまでも5つのサブミッション勝利を挙げている。さらにいえば、残り3試合もTKO勝ちでフィニッシュ率100パーセントを誇る20歳の新鋭だ。
とはいってもその寝技は荒く、隙も多い。組まれて下になると、あまり足は効かない。ただし、良い意味での荒さがありブリッジやワキを潜って立ち上がるというスクランブルの強さはある。のび太も警戒しないといけないが、パシオのこれまでの相手が東南アジア・レベルでやはりグラップリング能力が高くなく、そのグラップリングの判断は正直いって難しい。
打撃に関してはラカイらしくサイドキックこそ見せるが、最も気をつけないといけないのはオーソの構えから繰り出される左のパンチだ。飛び込んでの一発、待ち受けてのカウンターとどちらも破壊力がある。当然、のび太の勝機は寝技にあるが、パシオはまず必至にスプロールをしてくることが予想されるので、ここでヒザやヒジを受けてカットやダメージを負いたくはない。
ONEでは12月にタイ大会が決まっていることで、あるいはデェダムロンとのダイレクト・リマッチもあるかと予想されたのび太だけに、そんな来るべき日のためにもフィリピンのグラップリング寄りのトータルファイターには、しっかりとした形で勝利を収めたい初防衛戦だ。
なお、同大会のメインではミドル級(※キロ)で米国籍のミャンマー人ファイターのオング・ラ・エヌサンが、5月にホジャー・グレイシーとの同級王座決定戦で敗れたポーランドのミカウ・パスタルナックと対戦することも併せて発表されている。