【UFC166】多彩な攻撃+中量級ばりの動きで、コーミエー完勝
<ヘビー級/5分3R>
ダニエル・コーミエー(米国/2位)
Def.3-0: 30-27, 30-27, 30-27
ロイ・ネルソン(米国/9位)
まずは左を振るったネルソン。スウェイでかわしたコーミエーは左ジャブを伸ばす。と、ネルソンの左フックを掻い潜り、シングルレッグからテイクダウンに成功する。パスからスクールボーイで背中をつかせてケージ際に追い込むと、完全には立ち上がらせずにバックからヒザを入れて、シングルへ。キムラで耐えるネルソンだが、コーミエーはシングルから再びテイクダウンへ。
ケージを背にして立ち上がったネルソンのボディに、パンチからヒザを入れる。と2発目が急所に入り、試合が中断する。再開後、右ハイを放ったコーミエー。ダブルの左ジャブを見せるが、ネルソンが距離を詰めていく。左ローから右フックを振り回すネルソン。これをかわしたコーミエーが右ストレートからハイキックへ。ネルソンの右フックが大きく空を切ったところで、初回が終了。同時にネルソンが大きく息をついた。
テイクダウンのフェイントを織り交ぜ、蹴りも駆使するコーミエーに対し、ネルソンの下がる場面が増えてくる。ローだけでなく前蹴りを放つコーミエー、左フックを軽く受けると右を伸ばしながらネルソンを押し込み首相撲からボディにヒザ、さらに右ストレートを打ち込みシングルレッグへ。逆の足を払って態勢を崩すが、コーミエーは倒すことでなく削ることを目的にしているように次の攻撃を仕掛けていく。
コーミエーはネルソンをケージに押し込みながら、ボディやアッパーを打ち込む。残り90秒、距離を取り直した両者、コーミエーの左を受けたネルソンが頭を下げる。強烈な右ローを入れたコーミエー、ネルソンもローを返す。コーミエーは左から右のコンビ、前蹴り、左右のハイと前に出続ける。攻勢のままコーミエーは2Rも戦い終えた。
3R、左ローの連打から左ハイを放つコーミエー。ネルソンの間合いを外し、前に出てくるところで右フックを打ち込む。コーミエーは左フックから左右のローを左足に受ける。シングルのフェイントから上体を起こし、左フック、後回し蹴り、スピニングバックフィスト、前蹴り、右ハイ、左ミドル、間断なく続くコーミエーの攻撃。ネルソンは完全に受けに回り、前蹴りやハイで前に出られない。
残り2分、ネルソンがプレッシャーを掛けるが、コーミエーは慌てず左ジャブを打ち込み、テイクダウンへ。ここでもすぐに立たせて、スタンドに戻るコーミエー。左ハイから左ミドル、さらに左ハイと攻撃を続ける。ネルソン渾身のアッパーも苦も無くかわすと、右フックから左ジャブ、さらに右とコーミエーが攻撃を続ける。残り15秒は近距離の打ち合いで試合を締めようとしたが、逆にネルソンの右ローを受けてしまう。それでも中量級のような動きを随所に見せたコーミエーがフルマークの判定勝ちを収めた。「ベストでなくても、試合毎にベターになりたい」と勝者は語った。