【UFC166】歴史的な激戦制したメレンデス「これがメキシカン」
<ライト級/5分3R>
ギルバート・メレンデス(米国/2位)
Def.3-0:29-28, 30-27, 29-28
ディエゴ・サンチェス(米国)
コーナーマンに頬を張られ側転でケージイン、高見盛ばりのパチパチパンチを見せるディエゴ、かなり入れ込んでいる。メレンデスは肩の力も抜け、無表情でケージへ。試合開始直後、ダッシュで距離を詰めるディエゴ。メレンデスの右ハイをキャッチしてテイクダウンしたディエゴが、バックへ回り込む。立ち上がってメレンデスは、両足のフックを解いてRNC狙いのディエゴを前方に落す。立ち上がり際にパンチを受けて距離を取り直したディエゴに、メレンデスが右ストレートから右を顔面に打ち込む。さらに右ローに右を合わせるなど、打撃はメレンデス攻勢だ。
メレンデスは右ローを入れ、ディエゴの左ハイをガードすると右フックから前に出る。ディエゴはシングルレッグからクリンチに入るも、メレンデスがヒザを突き上げて離れる。ワンツーを打ち込んだメレンデスは、続くテイクダウン狙いも切ってショートアッパーを打ち込む。ディエゴはリーチの差に苦しみ、サイドキックを見せるも前に出るとカウンターを受ける。
右フックを打ち込んだメレンデスは、ローに右を合わせると、そのまま蹴り足を持ってケージまでドライブ。強烈な右エルボーでディエゴの左目尻をカットさせる。スッと距離を取り直し、距離を測るメレンデスは、後ろ回し蹴りを苦も無くかわすと、テイクダウン狙いを切ってフックを入れる。残り45秒、ディエゴは左ミドルを2発、さらに左ハイからフックを入れる。続くミドルをキャッチしたメレンデスは、最後の10秒の足を止めての打ちあいでも右ストレートを打ち込んでダウンを奪うなど、強さを見せつけた。
2R、左ジャブで距離を測り、右を打ち込むメレンデス。ディエゴは頭を上下するが、ヒザが固い。蹴り技のフェイントまで入れるメレンデス、前に出てくるディエゴに右を打ち込む。右を続けるミレンデスは、ディエゴの頭が下がるとヒザを見せる。と、ここでディエゴの目尻のカットにチェックが入るが、血を拭いただけで再開に。メレンデスはディエゴを追いかけ、ワンツー。ディエゴも打ち返すが、構わず乱打戦へ。ディエゴの好む試合展開で、さらにその上をいくメレンデスは、蹴りでスリップしたディエゴにパウンドを落す。
すぐにスタンドに戻ったディエゴは、左ミドルから距離を取り直そうとするも、メレンデスが追いかける。と、ダブルレッグを決めたディエゴ。メレンデスは抑え込ませず、立ち上がる。残り1分、ディエゴが右フックからアッパーで前に出るも、バランスを崩す。メレンデスはシングルを潰してヒザへ、余裕の試合展開となった。
最終回、メレンデスは左ジャブを伸ばし、ディエゴのアッパーをかわす。ヒザから前に出るディエゴは、フックの打ち合いで劣勢に。それでも前に出続けるディエゴは、左右のフックを受けながら前へ、ついにメレンデスが自分から距離を取る。さらなるラッシュで頭を下げたメレンデスだが、右ストレートを打ち込みディエゴがもんどりうつ。下がりながらの左フックを打ちこむメレンデス、再びディエゴにドクターチェックが入り、目と同じ長さで切れているが試合は再開へ。
一体、何のためのチェックなのか分からないが、ディエゴは勇んでファイトへ戻る。ケージ中心のフックの打ち方に、今度はあまり熱くならなかったメレンデス。組みを交えて距離を取るが、ここで左の右を受ける。さらに前に出たディエゴは右アッパーでダウンを奪うと、バックに回りこむ。胸を合わせシングルに出たメレンデス、ディエゴのギロチンは不発に終わり立ち上がり際にヒザからエルボーを逆に受ける。
とんでもない激闘に場内は興奮の坩堝と化す。ディエゴの後回し蹴りにバックを取ったメレンデスだが、スイッチを許しバックに回り込まれる。正面をむき、残り10秒を思い切り打ち合った両者、UFC史上に残る激戦にヒューストンの観客は立ち上がって拍手を贈った。
敢えてか、率いられてかディエゴの庭で戦ったメレンデス、3-0で勝利し「これまでにないベストファイトだった。これがメキシカンの戦い。ディエゴを尊敬している、ウォリアーだ」とコメント。メインでもないのに異例の敗者に向けられたマイクにディエゴは興奮気味に、「再戦をしたい」と語った。