【Bellator154】フリースタイルのモー×フォークスタイルのデイビス
【写真】世界のベルトが掛かっていないのが不思議な両者の一戦(C)MMAPLANET
UFC198と同時間帯にTV中継を行うBellator 154「Davis vs King Mo」。14日(土・現地時間)にカリフォルニア州サンノゼのSAPセンターで開催される同大会のメインイベントはフィル・デイビス×キング・モーのライトヘビー級戦だ。
昨年9月のライトヘビー級トーナメントでエマニュエル・ニュートンとフランソワ・カルモンを下し優勝を果たしたデイビス。対するモーはリントン・ヴァッセルに勝利も負傷で決勝を辞退した。その後モーはRIZINヘビー級トーナメントで優勝、テオドラス・オークトリスやイリー・プロハースカという東欧勢に圧倒的な爆発力と同様に手堅いテイクダウンの強さも見せつけた。
そんな両者の一戦、王者リアム・マクゲリーが控えているとはいえ世界の冠が掛からないのが不思議なほど存在感を放っている。両者ともベースはレスリング。ただしモーがフリースタイル中心なのに対し、デイビスはカレッジスタイルの申し子。打撃有りのMMAであっても、純粋にテイクダウン能力でいえばモーの方が上かもしれない。が、あくまでもMMAはMMAだ。
テイクダウンの前後が両者の試合を左右する。まず、先のRIZINの戦いによりKO力が再確認されたモーだけに、殴ってくる東欧勢とは違い北米MMAのデイビスにどのような打撃を仕掛けていくのが見ものだ。モーの右オーバーハンド、そしてフックは一発で試合を終わらせる力を有している。その一方でデイビスは打ち合いはせず、蹴りで相手を突き放す展開を得意としていることを忘れてはならない。
また、モーのように一発のテイクダウンではないが、組んでバック、もしくはケージに押し付けてからのケージレスリングではデイビスに分がある。加えていうならデイビスは柔術との融合も進んでおり、テイクダウンからコントロール、スクランブルの中でのフロントチョーク系の絞め技も有効に――極め技としてだけではなく、抑える手段として使うことも得意としている。
モーには破壊力抜群のパウンドがあるが、えてして勢いのあるパウンドは立ち上がる隙を与えることにつながる。特にデイビスは柔術の腰の使い方、フォークレスリングの立ち上がる術を身に着けているだけに、モーは倒してしまうとコツコツとしたパンチと抑え込みが重要になってくる。
リングのMMAとケージのMMAは違う。その点でいえば戦場としてサークルケージはデイビスにアドバンテージを与えるだろう。ただし、リングで見せる強さもケージに通じる。如何にモーがATTのキャンプでその辺りをアジャストしてくるのか。倒してパウンド、離れてスタンドの連続でも、十分にモーは勝機があるのと考えられるのだが……果たして。
■Bellator154 対戦カード
<ライトヘビー級/5分3R>
フィル・デイビス(米国)
キング・モー(米国)
<ヘビー級/5分3R>
セルゲイ・ハリトーノフ(ロシア)
ジョシュ・エイペルト(米国)
<ウェルター級/5分3R>
アンドレ・フィアーリョ(ポルトガル)
リック・リガー(米国)
<ウェルター級/5分3R>
エヴァンゲリスタ・サイボーグ(ブラジル)
サヤッド・アワッド(米国)
<ライト級/5分3R>
アダム・ピッコロッティ(米国)
レイ・ウッド(米国)
<フェザー級/5分3R>
ビクター・ジョーンズ(米国)
アンソニー・テイラー(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ドン・モハメド(米国)
マルチン・サノ(米国)
<フライ級/5分3R>
ジョシュ・パイヴァ(米国)
スティーブ・グルーバー(米国)
<ウェルター級/5分3R>
サム・スペングラー(米国)
ドイル・チャイルズ(米国)
<バンタム級/5分3R>
ジョシュ・サンディエゴ(米国)
ジェレマイア・ラビアーノ(米国)
<130ポンド契約/5分3R>
アルヴィン・カクダック(米国)
ダレン・ウエノヤマ(米国)
<フェザー級/5分3R>
トーマス・ディアン(フランス)
マーク・ディックマン(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
ステファニー・フラウスト(米国)
ジェイミー・ニーヴェラ(米国)
<160ポンド契約/5分3R>
JD・ハードウィック(米国)
ホルヘ・アコスタ(米国)
<ヘビー級/5分3R>
ジェイムス・チャップマン(米国)
ショーン・タッカー(米国)
<ミドル級/5分3R>
アンドレス・アルカンター(米国)
ニック・ピカ(米国)