【Invicta FC17】魅津希欠場、W世界戦はエヴィンガー&ヘナタ──王者が優勢か
【写真】エヴィンガー×シュナイダー、ヘナタ×ヒル。2つの世界戦は王者優位、言い方を変えれば挑戦者の頑張りに期待したい試合だ (C)MMAPLANET
7日(土・現地時間)、カリフォルニア州コスタメサのOCフェアー&イベンツセンター内ザ・ハンガーでInvicta FC 17「Evinger vs Schneider」が行われる。
当初の予定では日本から魅津希が出場するはずだったが、負傷欠場。彼女と対戦予定だったインヴィクタ初戦のアリニ・セリオは、カリーネ・メデイロスと戦うことになった。そんな日本のファンからすれば少しガッカリな同大会ではインヴィクタ女子世界タイトル戦が2試合組まれている。
大会名にあるバンタム級王者トーニャ・エヴィンガーはコリーン・シュナイダーの挑戦を受けタイトル初防衛戦、ストロー級王者ヘナタ・ソウザはアンジェラ・ヒルと2度目の王座防衛戦に臨む。
2006年7月にプロデビューしているエヴィンガーは、2007年にエリートXCでジナ・カラーノと対戦したのを筆頭にジュリー・ケッズィー、ヴァネッサ・ポルト、アレクシス・デイビス、サラ・マクマンら錚々たるメンバーとキャリアを重ね、TUF20にトライもラケル・ペニントンに敗れハウス入りはならなかった。
それ以前に3連勝をし、キャリア9勝6敗と勝ち越していた彼女はTUF敗退で発奮。インヴィクタで再スタートを切るや連勝記録を8に伸ばし通算戦績でも16勝6敗と10試合も白星先行となった。そのルックス、そして我慢系のファイトでインヴィクタ契約後も決して高い評価がされているわけでなかったが、サラ・ダレリオやエジエネ・ゴメスという前評判の高かった相手に勝利し、昨年9月にはアンダードッグでありながらアイリーン・アルダナに圧勝してベルトを巻いた。
昨年9月にはパニー・キアンザドの体重オーバーでノンタイトルとなった一戦でもマウンドパンチでTKO勝ちと圧倒的な強さを見せつけているエヴィンガー。挑戦者シュナイダーは昨年10月のパンクラス参戦を経て2度目のインヴィクタ出場で、ラケル・パアルイを相手にスプリット判定勝利でタイトル挑戦権を獲得した。とはいっても、この勝利は初回にテイクダウンを狙ったパアルイがケージに自らの顔面を打ちつけ自滅。左目を大きく腫らしたことでシュナイダーに有利に働いたともいえる結果だ。
構えを変え、前蹴りなどで相手を突き放すファイトが中心のシュナイダーは、ヒットというよりもタッチという打撃が多く。また、組まれてバックを許すという展開が少なくない。このようなシチュエーションではエヴィンガーは絶対的な強さを誇るとともに、三段論法となってしまうがアルダナに一本負けを喫しているシュナイダーには分の悪い世界挑戦となるだろう。ディフェンシブ・オフェンダー的なファイトから、挑戦者が勝つための積極性をどのように取り入れるか。その辺りに注目したい。
一方、ストロー級ではUFCベテランのヒルが、キャリア9戦全勝──獲得したベルトが5本というベルト・コレクター、非UFCファイターで同級最強のヘナタに挑戦。オクタゴンで1勝2敗、インヴィクタで2連勝の挑戦者がヘナタにリーチの差を生かして戦うことができるか。ヘナタにとっては元UFCファイターにこれまで通り完勝すれば、世界最高峰の道が開く一番。ここも王者が優位と見るのが妥当だ。
■ InvictaFC17対戦カード
<Invicta FC世界女子バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] トーニャ・エヴィンガー(米国)
[挑戦者] コリーン・シュナイダー(米国)
<Invicta FC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者] リヴィア・ヘナタ・ソウザ(ブラジル)
[挑戦者] アンジェラ・ヒル(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
カリーネ・メデイロス(ブラジル)
アリニ・セリオ(ブラジル)
<女子アトム級/5分3R>
テサ・シンプソン(米国)
ジュリア・ジョーンズ(米国)
<女子フェザー級/5分3R>
アマンダ・ベル(米国)
ミーガン・アンダーソン(豪州)
<女子フライ級/5分3R>
レイチェル・アストビッチ(米国)
アリエル・ベック(米国)
<女子フライ級/5分3R>
クリスティーン・スタンレー(米国)
シャノン・シン(米国)
<女子バンタム級/5分3R>
ローラ・ハワーツ(英国)
アレクサ・コナー(米国)