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【UFC196】資質は抜群、MMAを消化していないシェフチェンコはヌネスに判定負け

<女子バンタム級/5分3R>
アマンダ・ヌネス(ブラジル/4位)
Def.3-0:29-27.29-27.29-28
ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(ペルー/11位)

キルギスタン生まれのロシアン、国籍はペルーで練習場所はタイというシェフチェンコ。サウスポーのシェフチェンコに対し左フックから前に出たヌネスだが、パンチは当たらない。シェフチェンコはヌネスの右ハイに右ストレートを合わせようとする。右ローを入れて下がったシェフチェンコは、ヌネスのローを受け流しハイにまたも右を入れていく。ワンツーでヌネスが前に出るが、パンチへの見切りはさすがだ。シェフチェンコのワンツーにも、前に出てローを放つヌネスだがパンチは届かない。

ヌネスの後ろ回し蹴り、ハイキックも見せるだけのような攻撃になっている。シェフチェンコはミドルを受けてヌネスに組まれると、引き込みを見せる。ヌネスはエルボーを落とし、立ち上がって足を払うもシェフチェンコがアップキックから足を取ってトップへ。有効打は少ないが、テイクダウンと手数でヌネスが初回を取ったか。

2R、右ミドルを入れたヌネスに対し、シェフチェンコがワンツーを返す。続くミドルをキャッチして、ヌネスを倒したシェフチェンコは立ち上がり際にどこを狙ったのか蹴りを放っていく。直後にその蹴り足を取ってテイクダウンしたヌネスは左の鉄槌を連打する。さらに左右のパウンドを落とすヌネスは、シェフチェンコが起き上がろうとしたのを潰してハーフで抑えこむ。左のエルボーを連打するヌネスに対し、シェフチェンコは有効な反撃手段がなく力づくにしがみついていく。

それでもパス狙いにフィジカルで立ち上がろうしたシェフチェンコを崩したヌネスがエルボーと鉄槌を続ける。パスからニーインベリー、マウント狙いでバックを取ったヌネスがRNCへ。エルボーを押し上げて耐えるシェフチェンコだったが、アゴの上から絞められ苦しい状態が続く。ヌネスがクラッチを外したところで胸を合わせたシェフチェンコは3Rに望みをつないだ――か。

3R、組み合いのなかでエルボーを入れ、大外刈りを切り替えしてイクダウンを奪ったシェフチェンコがサイドで抑え込む。細かいパンチを落とすシェフチェンコはアメリカーナへ。そのままエルボーを入れる。足を戻したヌネスはボディを蹴ってスタンドへ戻る。シェフチェンコはヌネスのテイクダウンを受け止めてヒザを2発顔面に突き上げる。

動きの落ちたヌネスはテイクダウンを狙うのみ。回転拳をよけられ、組みに行くががぶられパンチを被弾する。離れたシェフチェンコは左ストレートをヒット。残り90秒を過ぎても、待ちの態勢のシェフチェンコはムエタイが体に馴染みすぎているか。

ヌネスの前進に攻撃を合わせるが、自ら前にはなかなか出られないシェフチェンコがスーパーマンパンチをボディに打ち込む。もう前に行く気持ちはないヌネスはローを蹴って回る。最後の10秒でテイクダウンを切ってトップを取ったシェフチェンコだが、いかんせんMMAのセオリーが身についていない。肉体的資質は抜群のシェフチェンコは0-3で判定負けを喫した。

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