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【UFC FOX18】ジョシュ・バーネットに難敵・地味強=ベン・ロズウェル。

Josh Barnett vs Ben Rothwell【写真】日本でのネームバリューでは圧倒的なジョシュだが、ロズウェルは簡単な相手ではない (C)MMAPLANET

30日(土・現地時間)、ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターでUFC on FOX 18 「Johnson vs Bader」が行われる。UFC世界ライトヘビー級王者ダニエル・コーミエーへの挑戦権を賭けて戦われるアンソニー・ジョンソン×ライアン・ベイダー戦がメインに組まれた今大会で、ジョシュ・バーネットが2013年12月のトラビス・ブラウン戦以来、2年1カ月振りとなる米国での試合に挑む。

対戦相手のベン・ロズウェルはブランドン・ベラ戦アリスター・オーフレイム戦、そしてマット・ミトリオン戦と3試合連続フィニッシュ勝利中。地味強の典型のようなファイターだが、タイトル戦線浮上を狙いミトリオン戦後には「次はタイトル戦だ。この地球上で俺を止められる者は誰もいない。ブハハハハハ」とボブ・サップ張りのアピールを行った。

しかし、昨年10月のアイルランド大会でロズウェルに用意された相手はスタイプ・ミオシッチ。しかもミオシッチの負傷欠場で対戦相手を失い、ロズウェルはカードから外れることとなった。そのうえ負傷欠場したミオシッチの方が先にアンドレイ・オロルフスキー戦が決まり──この試合で勝利したことで、ケイン・ヴェラスケスの代役として世界ヘビー級王者ファブリシオ・ベルドゥムに挑戦することが決まっている。

裏街道をひた走るようなロズウェルだが、ジョシュにとって簡単な相手とはならない。スピードには欠けるものの、アリスターの左ミドルやヒザで腹を効かされても前に出るタフな心身ともに持つ。ジョシュは昨年9月のロイ・ネルソン戦でサウスポーに構え、腹への蹴りを巧みに使っていたが、ロズウェルはあの動きでケージ際に押し込まれて動けなくなることはないと予想される。

さらにいえばロズウェルはただ闇雲に前に出るのではなく、相手の動きに合わせたカウンターが巧い。アリスターの左ジャブに右クロスを合わせて試合を決めたかと思えば、ミトリオン戦ではテイクダウン狙いをノーアームギロチンで切り返しタップを奪った。テイクダウンに関しては、アッパーを合わせるのにも長けている。

そんなロズウェルに対し、ジョシュは打撃でプレッシャーを与えることができるどうかをまず見極める必要がある。下がらないようなら、前に出てくるところでダブルレッグなど低い姿勢の組み方ではなく、クリンチやボディロックから首相撲→ヒザ蹴りで削っていきたい。とはいってもロズウェルも首相撲を得意としているので組み打撃でも簡単に切り崩すことはできないだろう。

がぶりからバックコントロールなど、レスリングベースの組み力も持つロズウェル。ジョシュは総合格闘家として、足関節などリスクの高い仕掛けができるか。ジョシュの42戦目を上回る、44試合のキャリアを誇るロズウェル。MMAの奥深さを見せるロズウェルと、MMAの深淵を探るジョシュ。爆発&瞬発系でない、重厚なヘビー級マッチとなりそうだ。

■ UFC FOX18対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
アンソニー・ジョンソン(米国/2位)
ライアン・ベイダー(米国/4位)

<ヘビー級/5分3R>
ジョシュ・バーネット(米国/8位)
ベン・ロズウェル(米国/7位)

<バンタム級/5分3R>
ユーリ・アルカンタラ(ブラジル/14位)
ジミー・リベラ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
セイジ・ノースカット(米国)
ブライアン・バルベレナ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
タレック・サフィジーヌ(ベルギー/11位)
ジェイク・エレンバーガー(米国)

<ライト級/5分3R>
オリヴィエ・オバメルシエ(カナダ)
カルロス・ディエゴ・フェレイラ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ケビン・ケイシー(米国)
ハファエル・ナタウ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
ダスティン・オーティズ(米国/9位)
ウィルソン・ヘイス(ブラジル/12位)

<ウェルター級/5分3R>
ジョージ・サリバン(米国)
アレキサンダー・ヤコブレフ(ロシア)

<フェザー級/5分3R>
アレックス・カサレス(米国)
マシオ・フーレン(メキシコ)

<フェザー級/5分3R>
レヴァン・マカシュヴィリ(米国)
デイモン・ジャクソン(米国)

<ライト級/5分3R>
トニー・マーチン(米国)
フィリップ・オリビエリ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
マット・ドワイヤー(カナダ)
ランディー・ブラウン(ジャマイカ)

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