【UFC FX08】ムエタイ&レスリング、ドスアンジョスは1人WinXWin
【写真】ムエタイ(首相撲)&レスリング(壁レス)の融合で、一人Win x Win状態のハファエル・ドスアンジョス。道着を着てのトレーニングも続けており、最近では目立っていないが柔術的な部分でも強さは疑いようがない(C)MMAPALNET
18日(土・現地時間)、ブラジルのジャラグァドスウ、アレーナ・ジャラグァで行われるUFC FX08「Belfort vs Rockhold」は15名のブラジル人ファイターが出場する。メインカード4試合中、ブラジル同士の一戦を含め全てにブラジル人ファイターが出場する。
そんなメインカードに抜擢されたのは、現在3連勝中のハファエル・ドスアンジョスだ。一昨年8月に再開されたUFCブラジル大会にあって、ドスアンジョスは今回のエヴァン・ダナムが凱旋帰国マッチとなる。08年11月のUFCデビュー以来、勝ったり負けたりを繰り返してきたドスアンジョス。世界最高峰の激戦区だけに、勝ったり負けたりはしょうがないが、ブラジリアン柔術黒帯柔術家らしからぬ打撃の鋭さを随所に見せていた。
元々所属していたグレイシー・フュージョンが、チャトリ・シットヨートンとの関係でイヴォルブMMAに名称を変更、彼もまたシンガポールでムエタイのトレーニングを積むようになる。同時に米国からカリフォルニアに移り住み、徹底的にレスリング面を鍛えこんだ。結果、ドスアンジョスは首相撲とケージレスリングを融合させたスタイルを確立させた。
首相撲の利点は押し込んだ時もそうだが、押し込まれてなお背中を伸ばした状態で相手をコントロールできる点にある。もちろん、ムエタイでは許されない下半身への組みには、脇を差して瞬時に対応できる。ドスアンジョスの強さは攻撃面だけでなく、防御面でもムエタイの長短所と、レスリングの長短所を掛けあわせ、一人win X winの関係を構築した点にある。
もちろん、攻める方でも首相撲からヒザやエルボーで削り、ダブルレッグダウンでしっかりとポイントメイクするなど抜かりがない。そんなドスアンジョスに対し、エヴァン・ダナムは如何に戦うべきか。オールラウンダーのダナムだが、目立つのはボクシングテクニック。右ジャブで相手の動きを止め、KOパワーのある左を打ち込むという展開がベストだ。また、ジャブで距離をコントロールできれば、ドスアンジョスに得意とする超接近戦へ持ち込ませないことも可能だ。
ただし、ドスアンジョスのローを右足に受けるようだと打撃面、レスリング面でも大いに不利になる。何よりもブラジルでのブラジリアンファイターの強さは、米国での2割増しといっても過言でないほど、勢いがある。引き出しの多さ、地の利を考えてドスアンジョスが有利なライト級戦といっても良いだろう。
■UFC FX08対戦カード
<ミドル/5分5R>
ヴィトー・ベウフォート(ブラジル)
ルーク・ロックホールド(米国)
<ミドル級/5分3R>
ジャカレ・ソウザ(ブラジル)
クリス・カモージ(米国)
<ライト級/5分3R>
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル)
エヴァン・ダナム(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
ハファエル・ナタウ(ブラジル)
ジョアォン・ゼフェリーノ(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
ハクラン・ディアス(ブラジル)
ニック・レンツ(米国)
<ライト級/5分3R>
フランシスコ・トリナルド(ブラジル)
マイク・リオ(米国)
<ライト級/5分3R>
グレイゾン・チバウ(ブラジル)
ジョン・チョリッシュ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
パウロ・チアゴ(ブラジル)
マイケル・プラゼレス(ブラジル)
<バンタム級/5分3R>
ユーリ・アルカンタラ(ブラジル)
イリアーディ・サントス(ブラジル)
<ライトヘビー級/5分3R>
ファビオ・マルドナード(米国)
ロジャー・ホレット(米国)
<フライ級/5分3R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
アザマット・ガシモフ(ロシア)
<フライ級/5分3R>
ジュズエ・フォルミーガ(ブラジル)
クリス・カリアソ(米国)
<ライト級/5分3R>
ルカス・マルチンス(ブラジル)
ジェレミー・ラーセン(米国)