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【UFC159】再び炸裂するか?! ハビロフの豪快スープレックス

2013.04.26

Rustam Khabilov

【写真】この豪快な投げが再びオクタゴンで炸裂するか。ルスタン・ハビロフのUFC2戦目は要注目だ (C)GONGKAKUTOGI

27日(土・現地時間)、ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターで行われるUFC159「Jones vs Sonnen」。今大会はUFCの戦いをさらに彩るストライクフォース勢が引き続き参戦するが、そのストライクフォース勢の一人に3年振りの実戦を迎えるヤンシー・メデイロスが含まれている。

厳密に旧ストライクフォース勢と位置付けてよいものか微妙なメデイロスだが、注目は彼の対戦相手のロシア人ファイターだ。ベラトールMMAで一気に存在を増してきたロシア勢だが、UFCでも19連勝中のカリブ・ヌルマゴメドフが頭角を表すようになっている。そんな期待のロシア勢の一人が昨年12月のTUF16フィナーレで、ピンチ・ピチェルを3度のバックスープレックスからパウンドで破ったルスタン・ハビロフだ。

バックスープレックスだけでなくフリースタイルレスリング流のテイクダウン、柔道の足技も駆使するハビロフは、テュルク系クムイク人で、政情が不安定なダゲスタン共和国在住ながら試合前にはジャクソンズMMAでもトレーニングを行っている。圧倒的に組み技が強い地域の出身で、コンバットサンボの世界王者からMMA入りという、ある意味ロシアのMMAデビュー王道を歩んできたハビロフ。当然のようにキャリアを重ねてきたのはM-1 Globalで、その後がOFCなどを経て、UFCデビューを果たした。

OFCではブラジリアン柔術家でイヴォルブ所属のホドリゴ・ヒベイロの判定勝ちも、UFCデビュー戦のような活きの良い投げを使いこなせたわけではない。というのも、ハビロフの豪快な投げは、現代MMAの背中をつけないで立ち上がるというファイターの習性に伴う体重移動を利用した技巧的な投げであり、力任せに見せる技ではないからだ。

一見、豪快なUFC初陣を飾ったハビロフはアグレッシブで、勝負どころは見逃さないが、勢いに任せて豪快な投げを繰り出すわけではない。どちらかといえば、勢いで戦うのは打撃であって、メデイロスとすれば遠い距離から組みつくためのハビロフの打撃にしっかりと距離を取り、つかまらないように戦いたい。ロシア勢は互いに攻め合うMMAで結果を残してきた。そこに「すかす」という北米MMAのメソッドを取り入れるとどうなるのか。逆にハビロフもジャクソンズで、その「すかす」部分を学び、より効果的に組みつくことができるようになっているかもしれない。

MMAを真っ向から戦うことで勝利してきたロシア人ファイターのハビロフが、UFC2戦目でどのような変化を見せるのか、今後のロシアの台頭という部分を視野に入れて注視したい。

■UFC159対戦カード

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
ジョン・ジョーンズ(米国)
チェール・ソネン(米国)

<ミドル級/5分3R>
マイケル・ビスピン(英国)
アラン・ベルチャー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ロイ・ネルソン(米国)
シーク・コンゴ(フランス)

<ライトヘビー級/5分3R>
フィル・デイビス(米国)
ヴィニシウス・マガリャエス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
パット・ヒーリー(米国)

<バンタム級/5分3R>
ブライアン・キャラウェイ(米国)
ジョニー・ベッドフォード(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジャン・ヴィランテ(米国)
オヴァンス・サンプレー(ハイチ)

<女子バンタム級/5分3R>
サラ・マクマン(米国)
シーラ・ガフ(ドイツ)

<ライト級/5分3R>
ルスタン・ハビロフ(ロシア)
ヤンシー・メデイロス(米国)

<フェザー級/5分3R>
レオナルド・ガルシア(米国)
コーディ・マッケンジー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ニック・カトーネ(米国)
ジェイムズ・ヘッド(米国)

<ウェルター級/5分3R>
スティーブン・サイラー(米国)
カート・ホロボウ(米国)

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