【UFN72】5R、パンチを被弾しても手を出し、動き続けたビスピンがレイチを下す
<ミドル級/5分5R>
マイケル・ビスピン(英国/9位)
Def.2-1:49-46, 48-47, 47-48
ターレス・レイチ(ブラジル/10位)
右へ回るビスピン、レイチは右ローを放つ。続く左ローがビスピンの急所に入り、館内にブーイングがこだまする。ステップを使いジャブ、ワンツーを繰り出すビスピンに対しレイチが右を伸ばす。これをかわして左を打ちこんだビスピンは右回りを続ける。ビスピンは右フックから左ハイ、レイチが重い右ローを入れる。再びビスピンが右フックから左ハイを狙うもレイチがしっかりとブロックする。接近戦で細かい右アッパー、離れて左フックを入れるレイチ。ビスピンは左ローを2発、レイチが前に出てくると右を伸ばす。再び右を決めたビスピンは、レイチのテイクダウン狙いもしっかりと潰してトップをキープする。ハーフからワキを差しバックに回ったレイチ、ビスピンがケージを掴み注意が入った。
2R、右から左を伸ばすレイチ、右を返すビスピン。レイチも空振りながら勢いのある左フックを振り回す。ビスピンは右を当て左ハイ、続く左ローをヒットさせる。レイチが踏み込んでくると右を入れ、離れてはハイを見せるビスピンだが左フックを被弾する。ローでバランスを崩したビスピンは、続く左ローに右フックを合わされそうになる。直後に左ミドルを決めたビスピンだが、すかさずレイチが重い右ローを左足に蹴り込む。続く右ローにビスピンは右を合わせようとしたが、これは当たりが浅い。残り30秒、ビスピンの手数が増え、最後は後ろ回し蹴りを見せた。
3R、レイチは右ミドル、右フックを入れるとビスピンの動きが落ちる。続いて右ストレートを被弾したビスピンの腰が落ちかけた。ここで組み付いたビスピンがレイチをケージに押し込む。離れて両者、ビスピンはやや粗いワンツーを狙い、ローを蹴っていく。レイチが右から左をヒット。ビスピンは手数を減らさずに戦うが、パンチを被弾する数が増えてくる。右オーバーハンドを入れたレイチ、ビスピンは後ろ回し蹴りのように場内の声援が高くなるような攻撃を仕掛ける。それでもパンチを決めるのはレイチの方、右を打ち込み右ロー、左ミドルを放っていく。さらに右を重ねたレイチは、右ローインサイドローを決める。
残り70秒、ビスピンが左から右を決めるも、直後にレイチがテイクダウンに成功する。胸を蹴られるとすぐに立ち上がったレイチは右ストレートを顔面に受けても右を入れ、続いて右アッパーをヒット。3Rはレイチがリードした。
4R、開始早々にレイチがワンツーを決める。ビスピンは左ローを返し、ローには右カウンターを放つ。ケージ際に追い込まれパンチを被弾するビスピンは、ワンツーから右ストレート、左ジャブと攻撃の精度が上がる。レイチも右をヒットし、ビスピンはステップを続ける。ブロックの上からハイ、ワンツーと動き続けるビスピンにレイチの左が襲う。テイクダウンを切られたレイチは右ローもパンチはあまりなく、やや劣勢のラウンドとなった。
最終回、左から右フックを入れたレイチが前に出る。ビスピンもワンツーを返すが、左フックを被弾する。パンチの応酬のなかでレイチの左を受けたビスピンがバランスを崩す。ここでビスピンも右を返すが、再び左を被弾する。ビスピンの右ストレートから左ハイを何とかブロックしたレイチが右アッパーから右フック、ビスピンも左を返す。レイチはワンツー、そして右アッパーをヒットさせプレッシャーを強める。パンチを当てて前に出るレイチ、当てると距離を取り直すビスピン。ビスピンはポイントをリードしているという判断の上での試合運びか。
ショートのワンツーから、右フックを入れたビスピンは、右ローに左を合わせる。残り1分、レイチの右フック、ビスピンの左フックを交錯する。ビスピンの飛びヒザもレイチの右が迎撃、ならばと後ろ回し蹴りを見せたビスピン、ここで試合はタイムアップに。手数、ステップと動き続けたビスピンが1、2、4Rを取ったか。5Rも微妙なラウンドで、レイチが確実に取った回は3Rのみという見方もできる。果たしてジャッジの裁定はスプリットでビスピンの手が挙げられた。