【UFC157】最強ロンダのTDに注目。カモーシェは間合い勝負
【写真】サラ・カフマン戦ではこの態勢から、向きを入れ替え小打ち刈りでクリーンテイクダウンを奪っているロンダ・ロウジー (C)GONGKAKUTOGI
23日(土・現地時間)、カリフォルニア州アナハイムのホンダ・センターで開催されるUFC157 はUFC史上初となる女子MMA戦が組まれ、しかもメインの世界戦として行われる。
ストライクフォース女子世界バンタム級王者から、そのままUFC女子世界バンタム級王者に認定されたロンダ・ロウジーに、リズ・カモーシェが挑戦。北京五輪柔道70キロ銅メダリストのロンダは、腕十字で6試合連続1R一本勝ちを記録している強さと、奔放な発言で大いに注目を浴びている。
MMAファイターとして、ルックスも磨きが掛かり、強さ、外見、カリスマ性を兼ね備えたロンダ、UFC初の女子世界戦といっても、その注目は彼女に一点集中している。米国海兵隊員として3度、中東に赴任したことがあるカモーシェも、ある意味「強い米国女性」という印象を持っている。
カモーシェの戦績は8勝2敗、サラ・カウマンとマルース・クーネンに敗れているが、ストライクフォース世界タイトルが懸けられたクーネン戦では、あわやというところまで追い込んでいる。MMAとしてトータル・バランスは打撃とテイクダウン、トランジッションに極めも持つカモーシェの方がロンダを上回っている。ただし、ロンダの腕十字はMMAとして完成度云々を凌駕した強さを持つ。
それを可能にしているのが、フィジカルの強さと柔道の足技。跳びつき十字、限りなく引きこみから十字に近かった試合を覗けば、グラウンドでしっかりとポジションをとって腕を極めているロンダ。テイクダウンという部分では、小内刈りの切れなど素晴らしいモノがある。一方で柔道技のセットアップには腕が届く範囲で、顔ががら空きになることは避けられない。距離を潰しておいて、フェイントから崩すロンダだが、距離を潰すまでは注意が必要だ。
【写真】打撃ではロンダを上回ることが予想されるカモーシェだが、このような間合いが続くことは考えにくい。ケージに詰まることなく如何に距離を取れるかどうかに、カモーシェの試合は掛かってくる(C)DAVE MANDEL
パンチを本格的に被弾したことがないロンダだけに、組んで倒すまで、あるいは下がりながら打撃を使う相手に対し、どのような組み立てを見せることができるか。ノビシロの十分な世界王者、間合いが遠い状況でのファイトに要注目だ。
■UFC 157対戦カード
<UFC世界女子バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]ロンダ・ロウジー(米国)
[挑戦者]リズ・カモーシェ(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
リョート・マチダ(ブラジル)
ダン・ヘンダーソン(米国)
<バンタム級/5分3R>
ユライア・フェイバー(米国)
アイヴァン・メンジヴァー(カナダ)
<ウェルター級/5分3R>
コート・マクギー(米国)
ジョシュ・ニアー(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ジョシュ・コスチェック(米国)
ロビー・ローラー(米国)
<ヘビー級/5分3R>
ブレンダン・シャウブ(米国)
レイバー・ジョンソン(米国)
<ライト級/5分3R>
マイケル・キエーザ(米国)
アントン・クイヴァネン(フィンランド)
<フェザー級/5分3R>
デニス・ベルムデス(米国)
マット・グライス(米国)
<ライト級/5分3R>
サム・スタウト(米国)
カロス・フォドー(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ケニー・ロバートソン(米国)
ブロック・ジャーディン(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ジョン・マンリー(米国)
ニール・マグニ―(米国)