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【WEC32】ベガスを離れるWECが三大王座戦開催

2008.01.10

 (C) ZUFFA2007年最も躍進したMMAプロモーションといっても過言でないワールド・エクストリーム・ケージファイティング(WEC)の本年度、最初のイベントの概要が8日(火・現地時間)が公式発表により明らかとなった。

【写真】地元で王座防衛+リベンジなるか、カーロス・コンディット (C) ZUFFA

ズッファの買収により、軽量級を中心に人材の確保が進み、VERSUSによるライブ中継が実現。フェザー級王者ユライア・フェイバーの知名度アップ、ブラジルからパウロ・フィリョの参戦、さらにはUFCライト級戦線からジェンス・パルヴァーが参入するなど、勢いを増す一方のWECは、昨年12月大会で公約したラスベガス以外でのイベント開催を早くも実行に移す。


2月13日、米国ニューメキシコ州アルバカーキー郊外のサンタアナ・スターカジノ内にあるサンタアナ・スターセンターで、前回大会と同様に世界3大チャンピオンシップを行うことが発表された。

メインイベントはWEC世界ウェルター級タイトルマッチ、王者カーロス・コンディットに、カルロ・プラターが挑戦する一戦だ。アルバカーキーは王者コンディットの地元、加えてヒクパニック系の住民も多いが、果たして8000人収容のアイスホッケー場にどれだけの観客を集めることができるのか。WECにとって、大切な2008年ファースト・イベントとなる。

昨年、ジョン・アレッシオを下しベルトを巻くと、UFCで日本の中村K太郎を下すなど20戦無敗だったブロック・ラーソンを僅か81秒で下し、王座防衛を果たしたコンディット。WEC以前にもヘナート・ベリーシモ、フランク・トリッグを破り、その強さの片鱗を感じさせていたが、今やその鋭いヒザ蹴りだけでなく、卓越したグラウンドワークも冴え渡るなど、WECの枠を超えた存在になりつつある。

コンディット自身、「UFC王者と統一戦を行いたい」と発言するなど、自信を深めており、カルロ・プラター戦では地元凱旋試合として、打ち上げ花火のごとく大勝を期しているに違いない。しかも挑戦者のプラターは、2004年の9月に三角絞めで不覚を取った相手。デビュー直前にブラジルに滞在し、ルタリーブリの奥義を究めた組み技師だが、統一ウェルター級戦を実現させるためにも、もはや取りこぼしは許されない。

このほかの2階級のタイトル戦は、ライト級選手権試合ロブ・マックロー×ジェイミー・バーナーの一戦と、チェイス・ヴィービにミゲール・トーレスが挑戦するバンタム級チャンピオンシップだ。

王者マックローは、チーム・パニッシュメント所属のストライカー。UFCで1勝1敗、WECで1勝というバーナーと取ってつけたようなタイトル戦と言えなくもないが、ここはしっかり勝利し、ライトヘビー級と並び陰の薄い階級を盛り上げていきたいところだろう。

一方、バンタム級の世界戦は日本のファンにもひそかに注目されているに違いない。王者ヴィービは無名の存在だったが、初防衛戦であのハニ・ヤヒーラを下し、山本KID徳郁がその標的に挙げている王者だ。挑戦者のミゲール・トーレスは、シカゴエリアで着実にキャリアを重ね、修斗米大陸フェザー級王者にも輝いており、早くから来日が期待されていたファイター。メキシカンらしくハードパンチャーで、寝技もデラヒーバ&カーウソン・グレイシーの教えを受けており、三角絞めを得意としている。

レスラーのヴィービと、柔術系のトーレスの一戦は、得意な形にいち早く持ち込むことが勝利への条件となるだろう。

アンダーカードとして、正式発表されているのはマニー・タピアとアントニオ・バヌエロスの一戦だけだが、当大会には日本から高谷裕之が参戦し、UFCライト級戦線で活躍したレオナルド・ガルシアとフェザー級契約で戦う試合や、昨年ShoXCや日本のケージフォース、修斗米国大会で活躍したブライアン・コッブが参戦するという噂もある。

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