【RFC23】激しい打ち合いも組み技で完全リード、藤野が2-0ながら判定勝ちを手にする
【写真】初回と2Rもテイクダウンで明確にポイントを獲得したかのように見えた藤野(C)SHOJIRO KAMEIKE
<女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
Def.2-0:20-19,20-19,19-19
パク・ジョンウン(韓国)
パク・ジョンウンの右アッパーに、藤野は左フックを返す。ここから激しく拳が交錯すると、パク・ジョンウンが間合いを取り直し、ワンツーを伸ばす。そこにパンチを合わせる藤野。パク・ジョンウンはスピニングバックフィスト、スーパーマンパンチと果敢な飛び道具を使うが、藤野は構わずワンツーを入れる。右を返したパク・ジョンウン、藤野が組みついてケージにパク・ジョンウンを押し込む。パク・ジョンウンはケージ際から離れて距離を取る。右回りのパク・ジョンウンは藤野の前進にワンツーで合わせる。藤野は打ち負けないが、真っ直ぐ伸びるパク・ジョンウンのパンチを受けやすいか。
そえでも打たれたままで終わらず、左や右を返す藤野は後ろ回し蹴りの際にバックを奪い、そのまま両足をフックしてグラウンドへ持ち込む。後方からパンチを入れ、RNCの態勢に入った藤野。ここで初回が終了し、打撃ではやや劣勢になりつつあるなか、しっかりと寝技を制し初回を取った。
2R、鋭い右を振るうパク・ジョンウン。藤野も左フックをヒットさせる。下がりながら右アッパー、さらに右ストレートと非凡な打撃のセンスを見せるパク・ジョンウンに対し、藤野はあくまでも前進して拳を打ち込む。左から右を伸ばした藤野は、直後に右目に指が入ったと中断を要請する。再開後、近距離でパンチを交換した両者。ここは打ち勝った藤野が組みついて、パク・ジョンウンをケージに押し込む。残り2分20秒でブレイクが掛かり、試合はケージ中央で再開に。
回るパク・ジョンウンが、藤野の前進に右を打ち込む。藤野は踏み込んでワンツー、左から右を打ち込むと、パク・ジョンウンの左ストレートに抜群のタイミングで組み付き、小外掛けでテイクダウンに成功する。ハーフからパンチを入れる藤野、パク・ジョンウンは下からしがみつき、足を戻そうとする。構わず左のパンチを連打した藤野が立ち上がると、パク・ジョンウンはアップキック。藤野は足を振りはらうようにパンチを続ける。十字を狙うパク・ジョンウンに右のパウンドを落とした藤野が、しっかりと2Rも戦い抜いた。
1人がドローを入れる信じられないスコアをつけたが、マジョリティ判定勝利。それでも他のジャッジ2人とも20-19と、20-18が妥当な試合も、女子戦になると磁場が狂うという悪しき習慣が繰り返された。それでもしっかりと判定勝ちした藤野は、「試合を急に受けてくれたパク選手、コマスニダ。もっと試合がしたいので、もっと強くなる私の試合を見てください。ソン・ホギョン選手、早くケガを治して早く、ケージのなかで会いたいです」と勝利者インタビューで語っている。