この星の格闘技を追いかける

【on this day in】4月22日──2010年

22 04 10【写真】どう見ても、怖いヤツとしか思えないかもしれないが、宇良は初めて会った時から非常に礼儀正しく、義理堅い良漢だった(C)MMAPLANET

Kengo Ura in LA
@カリフォルニア州カルバーシティ
「自分の知人のなかで、誰が一番いかつい顔をしているか──、それはきっと……この男・宇良健吾に違いない。ただし、10年前に初めて会った時から非常に礼儀正しかった。5年後、この写真を撮らせてもらった時は、逆輸入ファイターとしてパンクラスのリングに上がるよういになっていた。『宇良が日本に戻ることになって、住むところが見つかるまで助けてやってもらえませんか』と、撮影と取材にリビングを貸してくれたKさんから連絡があり、2週間か少しか、ウチに居候していたことがあった。この顔、この体つき、そしてタトゥー。半パンにタンクトップ&ゴム草履が正装な宇良だけに、ご近所さんの間では『凄い人が出入りしている』と噂になった。そんな宇良のことをウチの3人娘たち、特に真ん中と下の娘は『ウララ』と呼んでとても懐いていた。子供ってルックスなんて関係ない。その人間の中身を見抜く天才だ。食後から寝る間に宇良がリビングにいる時はいつもジャレついて、お休みのキスまでしていた(笑)。その後、宇良は一度はウェルター級の頂点に立ったが、思ったように戦績が伸びず、故郷の石川県に戻った──かと思えば、最後の勝負とLAへまた渡った。宇良は本当に良いヤツだ。だからLAにも東京にも、そして石川にも親身になって助けてくれる人がいる。だから良いヤツでいる必要もあるのか、自分に甘いところもある。そんな彼が家族の都合で、帰国を余儀なくされた。今、彼は格闘技を続けるうえで、一番シリアスな状況にある。だからこそ、ちょっとぐらい嫌なヤツになってもいい──我慢の『我』をリングやケージの上で押し通せ!!」

on this day in──記者生活20年を終えた当サイト主管・髙島学がいわゆる、今日、何が起こったのか的に過去を振り返るコラム。自ら足を運んだ取材、アンカーとして執筆したレポートから思い出のワンシーンを抜粋してお届けします。

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