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【TTF Challenge04】ライト級初戦で難敵を下した石川英司 「不安が95%を占めていました」

Eiji Ishikawa【写真】ライト級の石川英司が、中村大介という難敵を下し新たな一歩を踏み出した(C)TAKUMI NAKAMURA

5日(日)、東京都八王子市のエスフォルタアリーナ八王子でTTF CHALLENGE 04が開催された。

セミファイナルではライト級転向初戦となった石川英司が元DEEPライト級王者・中村大介と対戦。初回こそ中村が得意とするアームロックからの展開でポイントを失ったが石川だったが、2& 3Rは持ち前のレスリング力を活かし、ボディロックとバックコントロールで逆転勝利をもぎ取った。お互いに身も心も削り合うような試合に執念で勝利した石川に、試合後、バックステージでインタビューした。

――試合後のおつかれのところ、インタビューに応じていただきありがとうございます。まず今の率直な心境を訊かせてもらえますか。

「本当に勝てて良かったなっていう…(少し沈黙があって)…それだけですね」

――どのような気持ちで判定が告げられるのを待っていましたか。

「試合が終わった時、セコンドの八隅(孝平)先輩に『お前の勝ちだ』と言われたので、そのつもりで判定を待っていました。でも実際に勝利を告げられた時は本当にホッとしましたね」

――今回はライト級に落として最初の試合でしたが調整はいかがでしたか。

「体重を落とす期間として2カ月ほどあったので、色んな選手に減量方法を聞きながら、計画的に落とせました。何より今回はいい練習が出来たので、それが一番です。自分ももう35歳になって、去年2連敗して…自分自身を追い込みたくて階級を下げたんです。正直、ライトに落として一発目で中村選手はキツい相手でしたけど、ゆらゆら格闘技をやってもしょうがない。だったら肉体的にも精神的にも自分を追い込んで戦おう、と。それが今回のテーマでした」

――石川選手にとってそういった意味がある試合だったのですね。

「はい。だからって強いやつとばっかり試合が組まれたら、それはそれで嫌ですけど(笑)。まぁでも本当に自分を追い込んで厳しい相手と戦わないとダメだとは思っていました」

――その心境の変化がいい練習につながったのでしょうか。

「そうだと思います。今回はとにかく自分を追い込みました」

――今回、八隅さんがセコンドについたのは初めてですか。

「そうですね。今回の試合に向けてGRABAKAではもちろん、ロータスのプロ練習にも参加させてもらって、自分自身に変化が欲しくて八隅先輩にセコンドをお願いしました」

――試合前はどのような展開になることをイメージしていましたか。

「体重が落とせるのかっていう不安、試合で動けるのかっていう不安、相手が強敵という不安……不安が95%を占めていました(苦笑)」

――ポイント的には1Rが中村選手、2&3Rは石川選手という試合でした。1Rは中村選手のサブミッションに苦しめられましたが、やりづらかったですか。

「1Rが終わってコーナーに戻ってきた時に『このままじゃ勝てない』、『もっとキツいことをやらないといけない』と気合いを入れ直して、2Rからはその覚悟で戦いました。あそこで気合いを入れ直さなかったら、そのままズルズル相手のペースになっていたかもしれません」

――実際に2R以降は組みやスクランブルの攻防で石川選手が競り勝つ展開でした。自分でペースを取れている感覚はありましたか。

「いやぁ…自分では分からなかったですね。自分で攻めているなと思ったのは最後の最後だけで、そこまでの展開がどうだったのかは分からなかったです。とにかくずっと必死で戦っていましたし、練習だけでなくセコンドについてもらった八隅先輩には本当にお世話になりました」

――まさに死力を尽くして掴んだ勝利だったようですね。ライト級転向初戦で中村選手に勝ったことは大きな勝利だと思います。

「ライト級の選手は僕のことを無視できないでしょう………多分(笑)」

――そこは多分なんですね(笑)。今後もライト級で戦っていく方向ですか。

「はい。練習でも身体を絞っているライト級の方が動けていたので。35歳で気付くなよって話ですけど」

――今回はTTF CHALLENGEでの試合でしたが、ここ数年はパンクラスを主戦場にしています。今後はパンクラスのライト級のベルトを狙っていくことになりそうですか。

「う~ん、今はまだそこまで考えてないですね。とにかくパンクラスでもDEEPでもライト級はキツい相手しかいないので、必死に追い込んで練習しないと生き残れないと思います。それも35歳にして分かりました、ハハハハ(笑)」

――まずは大成功のライト級転向、石川選手もキャリアと年齢を重ねて味わい深くなったということですね(笑)。

「ありがとうございます。そういうことにしておいてください(笑)」

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