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【PXC34】田中路教、22歳の海外ケージ大会&ヒジ有りルール初勝利

2012.11.17

Michinori Tanaka

【写真】流れを掴んだ田中路教は、そのままペースを落とすことなく、バックマウントからリアネイキドチョークで海外初勝利を挙げた(C)MMAPLANET

<バンタム級/5分3R>
田中路教(日本)
Def.3Rby リアネイキドチョーク
ラッセル・ドゥワン(米国/ハワイ)

まずは間合いを測る両者、ドゥワンが左ジャブを伸ばし、田中が右ローを蹴り込む。ダブルでワンツーをナッタドゥワン、続く右ストレートで田中の動きが止り、テイクダウンを狙ったところでバックを取られそうになる。しっかり背中に腹を合せることなく、寝技になったドゥアンに対し、田中は体を反転してトップを奪取する。

蹴り上げから立ち上がろうとしたドゥワンの腰に組みつき、テイクダウンに成功した田中はすぐにパスへ。ドゥワンは潜りや下から仕掛けを見せるも、田中はパウンドを放ちマウントへ。すぐに背中を向けて立ち上がったドゥアンだが、田中はハーフバックからアッパー、フックを入れ、ドゥアンの投げを潰してトップをキープする。

長いリーチを生かして潜るドゥアンだが、田中は蹴り上げを受けそうになってもケージに詰めてパンチを落す。ドゥアンの三角絞め、オモプラッタの仕掛けにも起き上がってパウンド&鉄槌を落した田中は、最後の十字狙いもスラムで切り抜けパウンドを連打し、初回を戦い終えた。

NoriP【写真】体を反転させジャンプ、そのままバックに回り込もうとする田中。まさに躍動という言葉に相応しい動きを随所に見せた(C)MMAPLANET

2R、遠い距離でワンツーを見せるドゥワン、田中は右ハイから組みついて早々にテイクダウンを奪う。ドゥワンのギロチンを、余裕を持って切り抜けると、三角絞めも起き上がって足担ぎからのクラッチと説くや否や、反転させられ亀の状態になった相手のバックへ。立ち上がられそうになっても、後方に投げつけるようにしてテイクダウンを奪う。

サイドを取った田中は、上半身を起こしてポジションを入れ替えようとしたドゥワンを押し潰し、再びバックへ。振り落されそうになっても、つねにハーフバックでポジションを譲らない田中は起き上がったドゥワンの首を後方から引き落とし上四方を奪取する。

ハーフに戻したドゥワンからマウント、バックを取った田中がリアネイキドチョークへ。体を起こそうとしたドゥワンには、ジャンプして三角を仕掛ける。これは形にも入れなかったが、すぐにポジションキープに切れ変え、右足を殺しながらパンチを放った田中が、2Rもポジションとテイクダウンでドゥワンを圧倒した。

Tanaka【写真】この状態から後方に倒し、上四方へ。2007年12月、WEC時代にチェール・ソネンが、パウロ・フィリョに見せたレスリングムーブと同じ技だ(C)MMAPLANET

最終回、ポイント的には2Rは確実に取っている田中だが、1Rはダウン気味のシーンがあったため、この回は落せない。プレッシャーを与える田中は、ワンツーを放つ。遠い距離で右アッパーを見せるドゥワン、田中も遠い距離から飛び込むが、このシングルはがぶられダースチョークを仕掛けられる。

そのまま押し込んでドゥワンに背中をつかせた田中は、首に腕を回された状態でパンチを落し、自由になると一気にマウントへ。勢いがついたパンチに背中を向けたドゥワン、田中はしっかりと両足をフックしバックマウントからリアネイキドチョークへ。ドゥアンはすぐにタップし、2Rから勢いづいた田中が、そのまま流れを譲ることなく一本勝ちを手にした。

「作戦はなかった。いつも通り、テイクダウンは自信があったので、先に倒せば自信があったので、足を使って回って打撃を貰おうとした」と語った田中、キャリア6戦目22歳にして海外ケージ大会で初勝利を挙げた。

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