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【BFC77】クレメンティ逃げ切りスプリットで勝利。ロシア勢は全滅

2012.10.20

<ライト級トーナメント準々決勝/5分3R>
リッチ・クレメンティ(米国)
Def.2-1:29-28, 29-28, 28-29
アレキサンダー・サルナフスキー(ロシア)

左アウトサイドロー、左ジャブで距離を伺うサルナフスキーは、スピニングバックキック、スピニングバックフィストと盟友アレキサンダー・シュレメンコを彷彿させる打撃を見せる。しかし、直後に組みつかれクレメンティにバックを許すと、スタンドで両足をフックされる。パンチからリアネイキドチョークを狙うクレメンティ。サルナフスキーは我慢の時間が続く。

残り2分半、前方に体が折れてきたサルナフスキーに、クレメンティのパンチ攻撃が続く。クレメンティを背負ったままのサルナフスキーは、ここで体を起こすがクレメンティはフックした右足で、左ヒザの裏までフックしており盤石の態勢だ。

残り1分、右腕を首の下まで回すクレメンティ、サルナフスキーはついに後方へ倒れ込む。背中が伸び切ってなお、懸命にアゴを差し込まれ、腕の下にねじ込もうと試みたサルナフスキーは、最後まで耐え切り1Rを生き残った。

2R、ここでも後ろ回し蹴りから前に出るサルナフスキーが、左フックをクレメンティに打ち込む。クレメンティは左フックからダブルレッグで組みついてテイクダウンに成功すると、サルナフスキーがギロチンへ。余裕を持って、ここを凌いだクレメンティがパスから、バックへ。1R同様に、足をフックしたクレメンティは、今度は立ち上がらせずバックをキープしリアネイキドチョークへ。パンチを受けながら、首を守るサルナフスキーだが、さすがに精神的にも追い込まれてきたような表情を浮かべる。

手をついて上体をまっすぐ起こそうとするなど、危ないディフェンスを見せるようになってきたサルナフスキー。クレメンティはフェースロックとのコンビで攻め続ける。残り1分、一瞬にして胸を合せたサルナフスキーは、起き上がってパウンドを落とす。インサイドで動きが止まると、レフェリーのマリオ・ヤマサキが先のUFC153張りに早目のブレイクを命じる。

スタンドに戻るや、サイドキックを受けたクレメンティがふらつき、スピニングバックフィストも空振りに。テイクダウンを潰されて2Rの終了を迎えた。

最終回、サルナフスキーの打撃の猛攻を受けるクレメンティは、ダウンを喫したように見えたが、そこから足関節へ。体を反転させて足を抜いたサルナフスキーがトップを取る。

腰をコントロールしたサルナフスキーは、キムラを取られそうになりながらも左のパンチをボディに落とす。キムラが解けると、その右腕でクレメンティの顔面に連打を落とすサルナフスキー。直後にクレメンティがラバーガードに入り、逃げ切りに掛かる。なぜか、スタンドに戻って逆転KOを狙わないサルナフスキー。2R終盤の打撃で、イーブンにあると計算しているのか。

レフェリーのブレイク直後にテイクダウンを潰されたクレメンティは、スタンドに戻るとミドルを受けただけで引き込む。残り1分、サルナフスキーが左ジャブ、クレメンティはスピニングバックフィストから引き込み、ワキを差してリバーサルへ。下になったサルナフスキーが三角絞めを狙うも、ここでタイムアップとなった。

攻勢だった時間でいえば29-28でクレメンティだが、2R終盤のサルナフスキーの攻勢と、それ以前のバックキープをどのようにジャッジが判断するか。結果、クレメンティがスプリットで判定勝ちし「1Rは少しでも早く極めようと思ったんだけどね」と試合を振り返った。ここまでシーズン7を支配してきたロシア勢は、ライト級では全滅という結果に終わった。

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