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【Glory04】GLORY解説者・武蔵インタビュー(03)

Musashi

【写真】やはり空手衣が一番似合う武蔵さん。武蔵さんが、GLORYで活躍できるような後継者を育てる日は来るのだろうか (C) WORLDKICKs

GLORYの応援団長・武蔵が、12月2日「GLORY 4 TOKYO」で行なわれる「ヘビー級GLAND SLAMトーナメント」について、その経験値を基にした技術的な解説してくれたが、その語りはさらに熱を増していった。

『世界のトップキックボクサーの90パーセントと契約した』と豪語するGlory Sports Internationalと日本大会を共催するG-Entertainmentの提供による、GLORYインタビュー=武蔵編パート3。

<武蔵インタビュー、パート1はコチラから>
<武蔵インタビュー、パート2はコチラから>

――武蔵さんは、パワーファイターとの対戦経験が豊富ですね。

「ボブ・サップなんか、パワーはハンパじゃなかったですよ。もしかしたら、このルールに一番、合っているかもしれないですね。このルールで強いのは全盛期のボブ・サップかもしれません(笑)。

あのアーネスト・ホーストだって倒されましたからね。ガード固めて、真っ直ぐ下がっていく戦法は、ああいう相手にはなかなか通用しません」

――シュルト選手は、このルールはいかがですか。

「彼の強みは、手数はないけど、決定打があることです。丁寧にジャブをついて、前蹴り、この二つで試合を組み立てることができる。これだけでも倒せるんですけど、相手が強引に入ってきたらヒザ蹴り。この必勝法が確立しているんですよね。

Semmy【写真】ディフェンス能力の高さと一発の強さ、セミー・シュルトの強さの根底には空手がある(C)GLORY

あとは、空手家だから、捌きもうまいんです。コーナーへ詰めて、パンチでわざと外側へ回り込ませるようにして、逃げ道を与えてそこに来たらヒザ蹴りで倒す。自分の身長、手足の長さを最大限に活かした戦い方です。彼を倒せる選手は、なかなかいないでしょうね」

――その可能性の一番高い選手は誰だと思いますか。

「ピーター・アーツ選手ですけどね。一度、勇気を持って前へ出て攻略したことがありましたから。あれができれば、シュルト選手はディフェンスが甘いところがあるんで、勝てるかもしれませんね。

若い選手でも、シュルト選手にないもので勝負をすれば、もしかするかもしれません。自分でさえ、アッパーを中心に闘って攻略できそうでしたから、可能性はありますね」

――ヒザ蹴りのディフェンスは難しいんですか。

「人間は、横からの攻撃は反応がいいんですけど、下からの攻撃をかわすのは難しいんですよ。光のボタンを押して反射神経を鍛える機械があるじゃないですか。あれは、下が一番、反応できないものなんです。

アッパーもそうですけど、ヒザ蹴りもディフェンスが難しい技術ですね。近いと死角ができますし、軽く上げるだけで効く。近いとモーションが少なくなるんで、餌食になりやすいんです」

――シュルト選手は、やはり優勝候補ですね。ほかの階級で気になる選手はいますか。

Ristie【写真】70キロ期待のアンディ・リスティ。こういう活きの良い選手がGLORYとともに日本で見られることをファンも望んでいるはずだ (C) GLORY

「アンディ・リスティ選手は面白いですね。動き回って、躍動感のある試合をするんで。ああいう選手は、見ていて面白いです。ほかの選手は、みんなアンディ・サワー選手みたいに足を止めて、ガードを固めて打ち合うスタイルが多くなっていますからね。そんな中で、ああいう選手がいるのはいいですね」

――海外の試合は、よく観られるのですか。

「時間がある時は、どんどん観るようにしています。選手が気になるのはありますけど、今、どんな技術が主流なのか気になって観ています」

――武蔵さんは、海外の試合経験も豊富でしたが、苦労された思い出はありますか。

「たくさんありますよ。タイでは屋外で試合をした時に、いきなり雨が降ってきて、リングが濡れて滑ってしまったこともありました。夜にライトを照らしていたんで、蛾がリング上へ落ちてしまい、雨と一緒にグチャグチャになってツルツルのリングになっていましたからね。

あとは、ラスベガスで試合をした時も、2日前に現地入りするんで、ちょうど出番の前に眠くなってしまうんです。いろんな経験をさせていただきましたね」

――今後、指導者として強い日本人を育てたいという気持ちは持たれていますか。

「興味はありますよ。これまで教えてもらった技術や、僕の経験を誰かに伝えることできればいいなとも思っています」

――日本人選手から武蔵さんの指導を受けたいと申込みがあるかもしれないですね

「それぞれのジムの都合がありますからね。どうしてもというのならば、アドバイスくらいはできるかもしれないですね。あくまでも、今はコメンテーターの立場なので」

――体がウズウズすることもあるのでは?

「ありますよ。もっとこうすればいいのに……とか。構えが悪いので攻撃もらうなと思っていたら、案の定、もらってしまうことも多いです」

――復帰する可能性もあるのでしょうか。

「よく言われるんですよね」

――ということは……。

「気が向いたらね(笑)。なんて、書かないでくださいよ。誤解されるんで」

――最後に、GLORYに期待していることを教えてください。

「世界で一番のイベントになってほしいですね。世界中に、強い選手はたくさんいますので、そうした選手を世に送り出してほしいです。格闘技を盛り上げていってほしいし、僕らも一緒に盛り上げたいですね」

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