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【DEEP DREAM】原田ヨシキと対戦、釜谷真<02> 「腕上げとんな──と思ってもらえる試合を」

Makoto Kamaya【写真】石渡×大塚戦に関し、「いかに自分が頑張らないといけないか目安になる試合」と言う釜谷。原田戦とは違う思考のチャンネルも持つ (C)TAKUMI NAKAMURA

31日(水)埼玉県さいたま市中央区さいたまスーパーアリーナで開催されるDREAM IMPACT2014~大晦日Special~。

いよいよ開催までが迫って来た日本MMA界の大勝負= DEEP DREAM 、MMAPLANETでは駆け込み企画として、同大会に出場する選手7名をピックアップしインタビューを行った。

その第二弾、釜谷真インタビュー後編。原田ヨシキとの対戦を経てからの格闘家人生について釜谷が語る。
<釜谷真インタビューPart.01はコチラから>

――原田選手に対し、イライラしていますか。

「しないですよ。コイツはアホやと思って、大人の目線で見ているからイライラしません」

――原田選手は総合を辞めて立ち技に専念すると言って、大晦日に総合に戻ってきた形です。ずっと総合をやって大晦日に試合をしたい選手が多い中で、感情的にならないですか。

「そういう舞台でアイツをボッコボコにしてやったら、そんなに屈辱的なことはないでしょう。アイツに勝ってほしいと思っているのはアイツのセコンドと友達くらいだろうし、『釜谷勝て!』という人は少なくても『原田負けろ!』という人は多いと思うんで、そういう人たちの期待を忠実に表現するだけです。プレッシャーがあるとしたらそこですかね」

――原田選手の立ち技の試合はご覧になりましたか。

「グラジエーターの試合は見ました。ただKrushの試合を見た人からは足を使ってジャブ突いて、みたいな試合だったよと聞いて。そういう部分が、彼が自分で破天荒を名乗っておきながら、全く破天荒ではない所以でしょう。まぁ、復帰戦でいい練習をさせてもらえるなと思いますよ。2015年に向けてDEEP大晦日という舞台で、実戦の練習をするにはちょうどいい相手を用意してもらったんで、そこはありがたいです」

――大晦日の復帰戦の先、2015年はどのような1年にしたいですか。

「僕自身、31歳ですし、そんなに長くやれるとは思っていないです。競技自体はやれるかもしれないですけど、このあとの人生のことを考えたら、いつまで今と同じ感じで総合格闘技を続けられるかは分かりません。もしかしたら次の試合で大怪我して終わるかもしれないし、次の次の試合でそうなるかもしれない。

10月に寺田(功)が網膜剥離で引退することになったのも間近で見ているし、それが自分に起こってもおかしくはないわけじゃないですか。だから今までとは一試合一試合の重みが違うなと思います。逆にその分、今までは120パーセントで準備していたものを1200%で準備できている気がします」

――一日一日が無駄に出来ない?

「はい。残りの格闘技人生を意識すると、自分の中で総合格闘技が濃くなっています」

――まずは目の前の試合とDEEPのベルトを目指すことになると思いますが。

「この間、たまたま家を掃除していて、ゴング格闘技の自分のインタビューを読み返したんですけど『DEEPのベルトには興味がない。海外で1円でもファイトマネーが高いところでやりたい』と言っていたんです。でも不思議なもので今はDEEPのベルトがめちゃくちゃ欲しい。もちろん海外でやるチャンスがあればやりたいですけど、コンスタントに試合が出来る場所ってUFCしかないわけじゃないですか。

現実的に今の僕がUFCに辿りつくまでの道のりは、とてつもなく遠いです。(UFCを)諦めているわけではないですが、遠い目標を目指すよりも、まずは近くにあるDEEPバンタム級のベルトを目指さないと、と思うようになりました」

【写真】負傷欠場前の3試合はケージでの試合。TEAM OTOKOGIでの練習で元来持つ打撃の良さと、組みをどこまで融合できているか。この試合だけでなく、2015年に関わってくる(C)MMAPLANET

【写真】負傷欠場前の3試合はケージでの試合。TEAM OTOKOGIでの練習で元来持つ打撃の良さと、組みをどこまで融合できているか。この試合だけでなく、2015年に関わってくる(C)MMAPLANET

――大晦日には釜谷選手と同階級でDEEP王者・大塚隆史×パンクラス王者・石渡伸太郎という一戦が決まっています。

「僕がこの大会で一番気になる試合ですね。怪我をしてからTEAM OTOKOGIで練習させてもらうようになって、ものすごく強くなっている実感があるんですけど、それは植松(直哉)さんの指導と石渡君の存在なんです。石渡君はもともと打撃を振り回すタイプから、コンパクトな打撃を打つようになり、テイクダウンされなくなって、自分からテイクダウンをを取れるようになって…と、ちょうど僕が石渡君のスタイルを追いかけているような感じなんです。

だから石渡君からアドバイスしてもらうことがドンピシャリでハマる。実際に肌を合わせても『この人強いな』と思うし、石渡君と一緒に練習していたら『もっともっと強くなれるわ』と思えます。僕は大塚君とも試合をしていて、その時はスコスコにテイクダウンされたので、大塚君と石渡君のテイクダウンの攻防は超楽しみです。この試合を見れば『自分がこれからどのくらい頑張らなきゃいけないだろう?』という目安になると思っています」

――では、2015年へつながる復帰戦にしなければならないですね。

「どの大会を見てもそうですけど、キャリアや試合順に関係なく『あいつ絶対強くなるな』とか『ちょっとあいつやばいな』と思わせる選手っているじゃないですか? 僕もそういう試合を見せたいですね。素人目に見て凄いと思わせる試合でもいいし、玄人目に見て強くなっていると思ってもらえる試合でもいい。

とにかく僕自身、DEEPに出るのが1年ちょっとぶりなので『あいつ試合していない間に腕上げとんな』と思ってもらえる試合を見せたいです」

――それでは最後に…原田選手へ一言メッセージをいただけますか。

「あっちは取材しないんですよね? アイツ、記者会見で配布された資料に『破天荒の原田ヨシキがKICKで連勝して総合復帰、釜谷真にKO宣言!』と書いてあって『自分目線でうれしい』と言っていたんですよ。でも見てみろ、と。こうやって取材を受けるのは俺で、周りは俺の方を上に見ているんです。だからあとは大晦日にそれを試合で分からせてやります」

■DEEP DREAM IMPACT対戦カード

<DEEPライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 北岡悟(日本)
[挑戦者] 吉田善行(日本)

<フェザー級/5分3R>
廣田瑞人(日本)
TBA

<DEEP×パンクラス対抗戦 バンタム級/5分3R>
大塚隆史(日本/DEEP)
石渡伸太郎(日本/パンクラス)

<DEEP×パンクラス対抗戦 フェザー級/5分3R>
横田一則(日本/DEEP)
ISAO(日本/パンクラス)

<DEEP×パンクラス対抗戦 バンタム級/5分3R>
北田俊亮(日本/DEEP)
中島太一(日本/パンクラス)

<DEEP×パンクラス対抗戦 フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本/DEEP)
清水清隆(日本/パンクラス)

<DEEP×パンクラス対抗戦 ライト級/5分3R>
岸本泰昭(日本/DEEP)
高橋“Bancho”良明(日本/パンクラス)

<フライ級/5分3R>
和田竜光(日本)
神酒龍一(日本)

<フライ級/5分3R>
元谷友貴(日本)
マット・マンザナレス(米国)

<フェザー級/5分3R>
長倉立尚(日本)
ジョージ・ヒックマン(米国)

<フェザー級/5分3R>
加藤友弥(日本)
キル・ヨンボック(韓国)

<女子DEEPフェザー級(48キロ)/5分2R>
浜崎朱加(日本)
V.V Mei(日本)

<女子DEEPフライ級(45キロ)/5分2R>
しなしさとこ(日本)
濱田リカ(日本)

<女子DEEPライト級(52キロ)/5分2R>
藤野恵実(日本)
富松恵美(日本)

<女子DEEP 59キロ契約/5分2R>
杉山しずか(日本)
ライカ(日本)

<フライ級/5分3R>
前田吉朗(日本)
越智晴雄(日本)

<バンタム級/5分2R>
釜谷真(日本)
原田ヨシキ(日本)

<無差別級/5分2R>
藤沼弘秀(日本)
佐藤光留(日本)

■オープニングファイト

<フライ級/5分3R> 
小島壮太(日本)
小林聖人(日本)

<バンタム級/5分2R>
咲間“不良先輩”ヒロト(日本)
ROY(日本)  

<ウェルター級/5分2R>
秀虎(日本)
佐藤天(日本) 

<フライ級/5分2R>
加藤直之(日本)
堀内佑馬(日本)

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