【BFC74】ウェルター級T準決勝進出一番乗りはコレシュコフ
<ウェルター級トーナメント準々決勝/5分3R>
アンドレイ・コレシュコフ(ロシア)
Def.判定3-0
ジョーダン・スミス(米国)
サウスポーのジョーダンが左ローから前に出てパンチを放つ。コレシュコフは距離を取って、右ハイからフックを打ち込む。後ろ回し蹴り、右ミドルと蹴りが冴えるコレシュコフに組みつくスミス、ミドルが効いたか?
両者のワンツーが交錯すると、動きが止まったのはスミス。コレシュコフは右ハイから右ヒザと、攻勢を続ける。スミスも後ろ回し蹴りを見せると、コレシュコフが組みついていく。スプロールからペルヴィアンネクタイにつなげたスミス。一度は起き上がったが、テイクダウンに拘ったコレシュコフの首を絞めたままグラウンドに引き込む。
コレシュコフは首を引抜いてパウンドを落とす。ラバーガードを仕掛けるスミスだが、クローズドガードに戻すと、コレシュコフが強烈なパウンドを落とす。残り15秒、起き上がってさらに勢いを増したパウンドを落としたコレシュコフが、初回を制した。
2R開始早々、テイクダウンに成功したスミスがバックに回って、バックマウントからリアネイキドチョークを仕掛ける。厳しい状況になりながら、後方にパンチを落とすコレシュコフ。その左手を左足でフックしようとしたスミスは、たすき掛けのまま左腕をコレシュコフの喉下に深く差しいれ片手で極めに掛かる。
しかし、力を使い過ぎたのか、集中力も欠け、コレシュコフに胸を合わされてしまう。残り90秒、懸命にラバ-ガードを仕掛けるスミスだが、クローズドになったところでケージに押し込まれ、左のパンチを受ける。ヒールフックから蹴り上げを見せるスミスに対し、足を畳んでパンチを落とすコレシュコフ。結果的にコレシュコフの攻撃が印象に残る2Rとなった。
3R、コレシュコフは右ハイからフックで距離を詰める。ダブルレッグダイブで組みつくスミスをスプロールし、首を固めて距離を取ったコレシュコフは右フックをテンプルに打ち込む。バランスを崩したスミスだが、逆に右をヒットさせ打撃戦のなかでテイクダウンを仕掛ける。
左ワキを差してアッパーを入れるコレシュコフは、テイクダウンを許さない。そのコレシュコフの後ろ回し蹴りは距離が合わなかったが、左のジャブから跳びヒザと攻め手を弛めない。右ストレートをヒットさせたコレシュコフ、スミスは疲れが目立ってきた。残り2分を切って組みついたスミスだが、ここもテイクダウンには至らない。
コレシュコフもハンドスピードが遅くなってきたが、前に出る姿勢は変わりない。そんな前向きの気持ちで右を受けても、倍以上のパンチを打ち返すコレシュコフは残り30秒でダブルレッグダイブに成功、腰をコントロールしバックに回ったところでタイムアップとなった。
以前はフィジカルを武器に、ひたすらアグレッシブに攻める印象が強かったロシア勢だが、コレシュコフはシステマチックなMMAを展開し、3-0の判定勝ちを収め準決勝進出をいの一番に決めた。