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【East Japan JJ】レアンドロ・ロ、しっかりと2部門制覇

Lo def Tsukada

【写真】セミナーツアー中のトーナメント出場も、しっかりと強さを見せたレアンドロ・ロ(C)HIROYUKI KATO

20日(日)に東京都板橋区の小豆沢体育館にて、JBJJF主催の3大会が行なわれた。
Text by Hiroyuki Kato

午前中はキッズ柔術家が参加した「第8回全日本キッズ柔術選手権」から。男女混合の4~6歳までのマイティーマイトから、15歳のティーンカテゴリーまで32のアカデミーうより200名以上が参加する賑わいを見せた。入賞ポイントで争う団体優勝は鶴屋浩率いるパラエストラ千葉が2連覇達成。さらに表彰台はパラエストラが独占し、キッズ育成力の高さを証明した形になった。

午後からはアダルト~マスター対象の「第2回東日本柔術選手権」、「第3回全日本ノーギ柔術選手権共催」が行なわれ、セミナーで来日していた2014年世界柔術選手権ミドル級優勝者のレアンドロ・ロがいよいよ日本の柔術マットに登場。まずアダルトエキスパートミディアムヘビー級トーナメントの1回戦で、日本のMMA界の重鎮・長南亮と異例の一戦が実現した。

Lo vs Choan【写真】果敢にアキレスを狙う長南。足関→立たれ、リバーサルポイントを失うという展開はMMAファイターの柔術挑戦で、以前からよく見られてきたシーンではあったが、その探究心は素晴らしい。どんどん柔術シーンに進出し、MMAに生かしてほしい(C)HIROYUKI KATO

試合は引き込んだロが潜り込み、長南を前に崩してバックを取りに行くが、長南も体を回転させながらスピーディーに脱出。すぐさま長南はシングルレッグテイクダウンを狙い完全にロに尻持ちをつかせるが。しかし、3秒以上相手を制しなければポイントとならない柔術ルール故、長南にアドバンテージのみが与えらる。

長南はさらにアキレス腱固めを狙い、ロは一瞬顔を歪めるも極めきれず。ロが足首の位置をズラして上になったことで、リバーサルの2ポイントが与えられ逆転。試合後半もロが引き込み、長南が再度アキレスを仕掛けて、それをロが外し上になり合計4-0(アドバンテージ0-1)でタイムアップを迎えた。柔術世界王者に健闘した長南は「2週間前に出場を決めました。柔術ルールは初めてなので難しい面もありましたが、近代MMAとしてすぐに立つことを意識し、思ったよりできましたね。アキレスも入りそうで、惜しかったです」と充実した表情でコメントを残した。

ロは決勝で前全日本ノーギ王者の神田崇広(GRABAKA柔術クラブ)と対戦し、生粋の柔術家である神田をテクニック、パワーで上回り完封し、20-0で勝利。終盤は時計を見ながら流すほどの余裕をみせた。

Lo Choke【写真】塚田は同日、ドゥマウ・チャンピオンシップと掛け持ち出場。せっかくロが出場するのに、未調整だろうが、もっと黒帯柔術家に挑戦して欲しかったもの(C)HIROYUKI KATO

続いてロは柔術部門でアダルト黒帯ミドル級に出場し、全日本2連覇中の塚田市太郎選手(ダムファイトジャパン)と対戦した。塚田は普段フェザー級を主戦場としているだけに、体重差は約10kg。やはりパワー差が出てしまい、テイクダウンで先制したロが終始上からサイド、マウント、ニーオンとポイントを重ね26-0と大量リード。最後はマウントからの十字絞めで一本勝ちした。ロは疲れが溜まったのか、無差別級は欠場しお役御免。結道着を着たのはこの1戦のみとなった。

同大会では、改革路線を強めるJBJJFでは初となるスペシャルワンマッチを開催。世界で活躍する強豪選手の試合や、リベンジマッチなど注目度の高いラインナップを揃え、注目を集めた。

Gasper<アダルト黒帯ライト級/10分1R>
チャールズ・ガスパー(IMPACTO JAPAN B.J.J )
Def.4-2
嶌崎公次(クラブバーバリアン)

JBJJF全日本選手権優勝、IBJJFアジアオープン優勝などの実績を誇るチャールズ・ガスパーに、茶帯時代に世界柔術でザック・マックスウェルと接戦を繰り広げ評価の高い嶌崎公次が対戦。互いに様子見で3分過ぎまでノーポイントだったが、引き込んでいたがスパーが一度三角に捉え、アドバンテージで先制する。嶌崎も逃れて直ぐに膝十字を狙うなど、アグレッシブな試合展開に会場が沸く。そして、際の攻防の中でスイープを共に1度決める。最後はがガスパーがもうワンスイープを決めてポイント4-2で快勝した。

Matsumoto<ノーギ アダルトエキスパート・ライトフェザー級/6分×1R>
松本義彦(GRABAKA柔術クラブ)
Def.6-0
嶋田裕太(ネクサセンス)

かつてのパン選手権黒帯王者・松本義彦が、今年の世界柔術紫帯ライトフェザー級3位、プロ・アマGT-Fを制している嶋田裕太(※先週末に茶帯に昇格)を指名し、実現した一戦。試合は黒帯松本が終始上から圧力をかけ続け、マウントを奪うなど完封した。

Asada<アダルト黒帯フェザー級/10分1R>
アサダ・トシオ(IMPACTO JAPAN B.J.J)
Def.4-2
西林浩平(リバーサルジム新宿Me,We)

第15回全日本柔術選手権の再戦。前回はアサダが辛勝している。今回も序盤に西林が引き込み、得意とする後転スイープを仕掛け、ほぼ決まりかけたが崩れたところをアサダが狙いバックを奪い4ポイント先取。しばらく膠着状態が続くも、西林は残り30秒で後転スイープを決め、そのままパスを狙うも惜しくもタイムアップ。ポイント4-2でアサダが西林を返り討ちとした。

■第2回東日本柔術選手権アダルト紫~黒帯結果

【紫帯ルースター級】
1位 澤田伸大(トライフォース柔術アカデミー)
2位 徳山弘行(グラスコ柔術アカデミー)

【紫帯ライトフェザー級】
1位 川野良(X-TREME柔術アカデミー海老名)
2位 岩井英治(ストライプル早稲田柔術アカデミー ヒルマ道場)

【紫帯フェザー級】
1位 檜山勇斗(パラエストラ川崎)
2位 池谷雅弘(ラグナロク柔術)

【紫帯ライト級】
1位 和田敏宏(X-TREME柔術アカデミー海老名)

【紫帯ミディアムヘビー級】
1位 エリクソン・ハファエル・タバレス・タケウシ(IMPACTO JAPAN B.J.J)

【紫帯オープンクラス】
1位 エリクソン・ハファエル・タバレス・タケウシ(IMPACTO JAPAN B.J.J)
2位 檜山勇斗(パラエストラ川崎)
3位 小花光広(パラエストラ東京)
3位 岩井英治(ストライプル早稲田柔術アカデミー ヒルマ道場)

【茶帯ルースター級】
1位 中村洋介(DRAGON’S DEN)※

【茶帯ライトフェザー級】
1位 宮地一裕(修斗ジムroots)
2位 飯野健夫(和術慧舟會HEARTS)

【茶帯フェザー級】
1位 高崎バンテルレイ・カルドン(IMPACTO JAPAN B.J.J)
2位 今泉貴史(パラエストラ吉祥寺)

【茶帯ミディアムヘビー級】
1位 神田崇広(GRABAKA柔術クラブ)

【茶帯オープンクラス】
1位 神田崇広(GRABAKA柔術クラブ)
2位 今泉貴史(パラエストラ吉祥寺)

【黒帯ルースター級】
1位 澤田真琴(DRAGON’S DEN)※

【黒帯フェザー級】
1位 平尾悠人(X-TREME柔術アカデミー)※

【黒帯ミドル級】
1位 レアンドロ・ロ(PSLPB シセロ・コスタ)
2位 塚田市太郎(DAMM FIGHT JAPAN)

【黒帯オープンクラス】
1位 塚田市太郎(DAMM FIGHT JAPAN)
2位 平尾悠人(X-TREME柔術アカデミー)

■第3回全日本ノーギ柔術選手権大会 アダルト・エキスパート結果

【ルースター級】
1位 澤田伸大(トライフォース柔術アカデミー)
2位 中村洋介(DRAGON’S DEN)

【フェザー級】
1位 石田浩(頂柔術)
2位 濱崎一登(ロータス世田谷)

【ミディアムヘビー級】
1位 レアンドロ・ロ(PSLPB シセロ・コスタ)
2位 神田崇広(GRABAKA柔術クラブ)
3位 吉田享平(頂柔術)、長南亮(TRIBE TOKYO MMA)

【オープンクラス】
1位 レアンドロ・ロ(PSLPB シセロ・コスタ)
2位 吉田享平(頂柔術)
3位 神田崇広(GRABAKA柔術クラブ)

※マークは一人優勝

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