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【Glory LMS】ヴァーホーベンがギタ倒し、王者奪取も……

Ghita vs Verhoeven

【写真】初代Glory世界ヘビー級王者に輝いたリコ・ヴァーホーベン。ダニエル・ギタもそうだが、細かい技が多く米国定着の決め手となるファイトにはならなかった(C)James Law/GLORY Sports International

<GLORY世界ヘビー級王座決定戦/3分5R>
リコ・ヴァーホーベン(オランダ/2位)
Def.3-0:49-46,49-46,48-47
ダニエル・ギタ(ルーマニア/1位)

まず左ローから左ハイを見せたヴァーホーベン。ギタはガードを固く、ローを受けながらローを返す。ヴァーホーベンは右ミドル、ギタもミドルから右を返す。左ミドルの応酬の後、ギタが右ミドルを蹴り込む。ヴァーホーベンはギタの左ミドルに右フックを合わせようとする。直後のギタの左ハイが空振りに。ギタはワンツーから左ハイを見せる。さらに左の蹴りから右ストレートを伸ばしたギタ、と続くヴァーホーベンの左ローが急所を直撃する。しゃがみ込むギタ、再開後ギタはワンツーから左アッパーを伸ばした。

2R、ヴァーホーベンの右ミドルがギタの脇腹へ。互いに左ジャブを伸ばし、ヴァーホーベンの右ミドルにギタが左フックを振るう。ヴァーホーベンは左ハイと蹴りを多用、ギタは左ジャブから右ストレートを放つ。ギタは左フックは空振りになったが、右ストレートをヒットさせる。パンチの精度はギタ、というよりもヴァーホーベンは極端にパンチが少ない。と、今度はギタの左ローがヴァーホーベンの急所へ。再開後、ヴァーホーベンが右前蹴りから左ロー、ショートのコンビネーションを放つ。左ローを2つ返した

3R、ヴァーホーベンが左ジャブから左ロー、ギタが右ストレートを返す。ジャブから距離詰めてショートアッパーを見せたヴァーホーベン。ギタの右ミドルに、右ローを返す。ギタはここでも右ミドル、距離を詰めたヴァーホーベンがヒザを繰り出す。細かい攻撃が増えたヴァーホーベンに対し、ギタの右ハイは空振りに。ヴァーホーベンが左ミドルを2発受けて、右ストレートを伸ばす。手数が増えてきたヴァーホーベン、右フックを振るうがこれは惜しくもギタの顔面を掠める程度だった。

4R、左ジャブのギタに、胸を合せて細かいパンチを打ち込むヴァーホーベン。ヴァーホーベンの前進に左ジャブとステップに回り込みたいギタをクリンチで動かさない。細かいパンチとクリンチ、ブレイクという展開が続くなかで距離が離れると両者がローを蹴り合う。と、残り1分でギタの右ミドルが決まる。続くミドルをヴァーホーベンが押して倒れるギタだが、当然ダウンは取られない。ギタはその後も2度ほど尻餅をつきながら、ミドルを重ねた。

決定的なシーンがない両者。序盤はギタがパンチのヒット分リードしていたようにも感じるが、ヴァーホーベンも3Rから前に出るようになった。最終回、接近戦で細かいパンチ、蹴りの応酬が続く。要所を締めるギタのミドルに対し、ヴァーホーベンが手数を増やし左ボディフックを打ちこむ。残り30秒、ヴァーホーベンの左ハイはブロックされるも、前に出るのはヴァーホーベンだ。リング中央の打撃戦、終了間際にギタのローが急所に入ってしまう。

両者互いに攻撃を繰り返し甲乙つけがたい互角の攻防は、ヴァーホーベンが判定勝ちを収めた。世界ヘビー級、キック界最強の座を手にしたヴァーホーベンだが、試合内容はミドル級のファイターのようでもあり、ヘビー級の迫力は感じられなかった頂上対決だった。

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