【REAL】クロン・グレイシー初陣、Realが年内発進を明言
【写真】ついにクロン・グレイシーのMMA初陣とともにイベント開催が発表されたREAL FIGHT Championship。左から山田重孝氏、クロン&ヒクソンのグレイシー親子 (C)GONGKAKUTOGI
26日(月)、東京都港区のザ・リッツカールトン・ボールルームで記者会見が行なわれ、ヒクソン・グレイシーの息子、クロン・グレイシーのMMAデビュー戦をメインとする『REAL FIGHT CHAMPIONSHIP』(以下、REAL)の開催が発表された。
REALとは山田重孝氏が中国で立ち上げた格闘技イベントで、2012年12月1日に河南省で第1回大会が開催され、日本からマルコス・ソウザ(ボンサイ柔術)が参戦したことでも知られている。「日本の相撲をイメージした」(山田氏)という円形ケージを用い、ユニファイドルールを採用したこの大会。選手としてボンサイ勢、レフェリーとして日本の柔術家・生田誠(トラスト柔術アカデミー代表)も協力するなど、日本柔術界とのコネクションも強い。山田氏は2013年、ADCC世界大会を中国・北京に招聘した人物でもあり、そのADCC北京大会(10月19日-20日)と同日(10月20日)に開催された第3回大会はBSフジでディレイ放送もされている。
山田氏によれば、「まずは中国で試験的に大会を行なってきて、これから日本で本格的に開催していく」方向で、「アジアから世界へ発信すること」をテーマに掲げて発足する新格闘技プロジェクト『FIGHTING GLOBE』の代表に同氏就任、その一環としてREAL日本大会が開催されるとのこと。
【写真】須藤元気も会見に出席した(C)GONGKAKUTOGI
会見には総合プロデューサーとして須藤元気氏が登場。須藤氏はマッチメイクに関し、以下の3点を主軸としていくことを発表した。
1)コアなファンが納得し、うなるようなマッチメイク。
2)プロレスファンから格闘技ファンになった人が多い、特殊な日本の状況にあって、UWFを見ていた人が「いいね」と思ってくれるようなマッチメイク。
3)一般層がワクワクし、見たくなるようなマッチメイク。
上記のコンセプト通り、日本格闘技界では今もなお高い知名度を誇るヒクソンの息子、クロンのMMAデビュー戦は注目を集めることだろう。クロンは「柔術で実績を残し、ADCCでも優勝した(昨年の世界大会、-77kg級優勝)ので、新しいことにチャレンジしていく」うえで、今回のMMAデビューに至った。それに対し、父ヒクソンは「デビュー戦にあたっては、彼と見合うレベルの相手と対戦し、その後は次々とタフな選手と試合をしていくことが理想的だ」と述べている。
気になるデビュー戦の相手と、大会開催時期だが、今回の記者会見では発表されず。山田氏は「クロンの相手は日本人選手。大会は年内に5千人~1万人規模の会場で開催したい。他の出場選手も考えながらオファーしています」との旨を発表している。
実際のところ、アジア方面では既にREAL第1回大会は8月20日、さいたまスーパーアリーナ/コミュニティ・アリーナで開催、クロンの相手として日本の地上波出演経験を持つ立ち技系ファイターがリストアップされているとう話も伝わっていた。山田氏はVTJ、DEEP、パンクラスと「提携というより、中立の立場で大会を開催したいということで、挨拶はさせていただきました」と発言している。
VTJは6月28日に大阪大会、DEEPは7月21日に大田区総合体育館大会でケージを使用することを発表済。リングからデカゴンへと移行したパンクラスも、9月に横浜文化体育館大会を控え、8月2日にはWSOF JAPAN第1回大会も予定されている。このように国内各プロモーションのビッグイベントが続くため、REALとしては今夏の日本開催を回避、「年内開催」というコメントに繋がっていると思われる。
「地上波でのTV放映も目指している」というREAL、会見でも、K-1やPRIDEを中継し、格闘技ブームを巻き起こしたフジテレビ系列でのTV放映があるかも……という推測に関して、山田氏はBSフジによる中継に「なきにしもあらず」という態度を取っていた。第1回大会を皮切りに日本では年3~4回、韓国、中国でも開催し、その3カ国をひとつとして格闘技を世界に発信していくというREAL。クロンのMMAデビュー戦はいつ、どのような形で行われるのか。まずはその全貌の正式発表を待ちたい。