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【OFC15】川那子祐輔 「もう一度勝ってオイシイところを取る」

2014.05.01

Yusuke Kawanago

【写真】勝利を手にする意志の強さを感じさせる、力強い言葉が川那子から聞かれた(C)MMAPLANET

3日(金・現地時間)にフィリピンはマニラのSMモール・オブ・エイジアで開催されるOFC15「Rise of Hero」でロブ・リシタと対戦する川那子祐輔。

Legend FCフェザー級王座に君臨しながら、プロモーションが活動停止。1年半に渡り試合から遠ざかっていた彼はパンクラスのハルク大城戦で復帰も思わぬドローという結果に。そして今大会では、LFCフェザー級王座初防衛戦で下したリシタを相手にOFCデビュー戦を迎える。そんな川那子を試合前日に現地でキャッチ、OFCとの契約、ロブ・リシタ戦について尋ねた。

――明日、OFCデビュー戦を迎える川那子祐輔選手です。体調の方は如何ですか。

「バッチリです。ちょっと体重を落とし過ぎましたけど、バッチリです。ロブ・リシタはかなり戻してくるでしょうね」

――LFCが活動停止した後、パンクラスを経てOFCと契約をしました。一時期、PXCという選択肢もあったようですが、OFCを選んだ理由を教えてもらえますか。

「率直にいうと、熱心に誘ってくれたのがOFCだったからです。選手生活を考えた時、そっちの方が良いんじゃないかと思いOFCを選択しました」

――ロブ・リシタは2012年にLFCで戦い勝利を収めている相手です。一度勝った相手と戦うことについては?

「正直、おいしくないですよね。ただ、僕が契約する前にLFCからOFCにたくさんの選手が流れているのは知っていました。OFCのフェザー級はそれほど層が厚くないので、LFCから移った選手と戦うこともあるだろうという気持ちではいました。まぁ、初っ端から?とは思いましたけど……。正直いうと、フランシーノ・チルタがOFCと契約したと聞いていたので、チルタとやらせてくれっていう想いはありました」

――2012年3月に本来はLFCの王座を賭けて戦う予定だったのに、彼のキャンセルにより大会自体がジャカルタから香港に代わるなど、ゴタゴタのあった因縁の相手チルタですね。ただ、殆どの日本のファンにその拘りは伝わらないでしょうね(笑)。

「ハハハハ。チルタがOFCにいるなら、どうせなら戦いたいと思いました。でも、僕としてはOFCから指名された相手と戦うだけなので」

――ところで2月のパンクラスでのハルク大城戦は思い描いた結果と違いドローに終りました。やはりブランクを感じましたか。

「日本で戦う、そのプレッシャーが大きかったです。チケットの手売りなんかも久し振りにやったので、負けられないっていう気持ちが凄く強くなっていましたね。そんな必要はなかったのにプレッシャーがありました。今思えば――こんな風に言うのは良くないのですが、良い準備運動でした。1年半ブランクがあって、いきなりロブ・リシタだったら、気持ち的にも辛かったと思います。あの試合でワンクッションを置けたので、なんの心配もなく試合に挑めます。仮にロブ・リシタ戦を戦ってから、あの試合があればあんな風にならなかったと思うし、それも含め良い準備運動でしたね」

――途中から一発当てようというモードになっていました。

「1R、最初にもらってから2Rは倒さないと負けにされるというのがあって、倒しにいくパンチばかりになっていました。かなり良いパンチが当たって、手応えのあるときに2度ローブローを貰い、向こうにも減点があるので勝っているかなと思ったのですが……。でも裁定はどうなるか分からないから倒さないといけないですね」

――結果的にその減点込みで、ドローという裁定でした。

「不満しかありません。減点がないと負けだったとファンや対戦相手に思われてもしょうがないので。もともと、パンクラスでずっと戦おうという気持ちではなかったので負けなくて良かったという思いと、この相手にはしっかり勝っておかないといけないという気持ちがあって――全てにおいて良い準備運動になったかと」

――前回のドローがあり、リシタ戦に余計にプレシャーが掛かるということはないですか。

「それはないです。場所も相手も別モノなので。そういうことを考えたことが一度もなかったです」

――では初めてのケージでの試合に関しては?

「初めてなので壁レスリングの練習はたくさんやりましたし、対策も練っています。でも、実際に戦ってみないと分からない部分はあります。ロブ・リシタはケージでの試合が豊富なので、向こうにアドバンテージがあると彼自身が思っていると思います。だから、そこを利用し、自分のなかで倒すイメージがあるので、向こうがそう思えば思うほど俺が有利になるよう練習してきました」

――広さとコーナーがない、そういうなかでの戦いについても対策は練ってきましたか。

「LFCや有明のリングは大きいほうなので。ロブ・リシタと戦ううえで、広ければ広いほど俺に有利になると思います。そして、長引けば長引くほど有利になるように戦います。あとはLFCとOFCのレフェリングの差もあるので……。LFCはブレイク&スタンド、OFCはそれがない。そんなところも肝になってくると思います」

――OFCフェザー級はチャンピオンが大石幸史選手、日本人です。

「もちろん、チャンピオンを目指して試合をするし、チャンピオンとして契約を満了したいという気持ちでいます。ただし、ナラントンガラグもフェザー級に落してくるようだし、OFCは強い選手ばかりなので、まずは前の前の相手に勝つこと。それを続けていくことでタイトルに繋がっていきます。チャンピオンは大石さんですが、契約する時点でもうチャンピオンだったので、そこに近づくために一戦、一戦勝つだけです」

――勝ち負けはついてきますが、まずは川那子選手らしい試合を期待しています。

「その辺は期待してもらいたいです。海外での試合はノビノビ戦えるので、自分としても楽しみです。初めてのケージで怖い部分もありますが、凄く楽しみなので。ロブ・リシタは僕に負けている選手ですが、このところの評価では僕より上と捉えています。彼も懸命にリベンジしようと戦ってくるでしょうが、もう一度しっかり勝ってオイシイところを全て貰おうと思っています。海外で戦うこともLFCで4試合経験させてもらっているので、全然問題ないですし、そこはLFCに感謝しています」

■ ONE FC 15 対戦カード

<OFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
[挑戦者] 上田将勝(日本)

<ライト級/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
朴光哲(日本)

<フライ級/5分3R>
レイ・ヨードーゲン(フィリピン)
ジョシュア・アルバレス(グアム)

<フェザー級/5分3R>
川那子祐輔(日本)
ロブ・リシタ(豪州)

<ミドル級/5分3R>
水野竜也(日本)
レアンドロ・アタイジ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ジェイムス・マックスウィーニー(英国)
クリス・ロクテフ(豪州)

<フライ級/5分3R>
ジアーニ・スッバ(マレーシア)
ユージーン・トケーロ(フィリピン)

<フライ級/5分3R>
アナ・フラトン(米国)
アヤ・サイード(エジプト)

<ミドル級/5分3R>
オング・ラ・エヌサン(米国)
マハムド・サラマ(エジプト)

<女子アトム級/5分3R>
ジュジー・ナガオワ(フィリピン)
ジート・トッシ(インド)

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