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【UFN39】ケニー・フロリアン 「グイダ勝利とする者に根拠はない」

Kenny Floria

【写真】グイダと対戦経験のあるケン・フロが、川尻×グイダ戦について、川尻サイドに立った注目点を語ってくれた(C)MMAPLANET

11日(金・現地時間)、UAEアブダビ首長国アブダビのヤス・アイランドで開催されるUFC Fight Night39「Minotauro vs Nelson」に日本から川尻達也が出場し、クレイ・グイダと対戦する。

この試合の行方をUFCアナリストで、2009年12月にグイダと対戦し、2RにRNCで一本勝ちを収めているケニー・フロリアンに占ってもらった。

──川尻達也選手とクレイ・グイダという興味深い試合が近づいてきました。日本では日沖発選手と川尻達也選手がゴング格闘技で対談をし、実はグイダはアグレッシブではなく、アグレッシブに見せるのが上手いという意見が出ていました。

「素晴らしい見方をしているね。100パーセント同意するよ。UFCにはクレイ・グイダのようなタイプのファイターが幾人か存在する。髪を振り乱し、プレーすることで判定をモノにしているんだ。判定になると負けない。ただし、髪の毛を編みこんで戦ったグレイ・メイナード戦で、クレイは敗れている。実は僕はグイダと戦う前に、まだWECで活躍していたベンソン・ヘンダーソンと練習しようと思ったほどなんだ。

あの髪の毛の乱れようはストレスが溜まる。ダメージを与えるわけでもなく、倒しているわけでもない。ラウンドを取るに十分でない攻撃でも、グイダはポイントを持っていってしまうんだ。

その点を差し引いて考えると、実はカワジリとクレイはかなり似たタイプのファイターだと僕は考えている。ただし、カワジリの打撃はより強く、クレイよりも優れたストライカーだ。そしてレスリングも強いから、常に前に出ることがカワジリが勝利を手にする一歩になる。前進しつつ、下がる。そういう動きの中でテイクダウンに入るタイミングを探るんだ。カワジリが勝利を収めるには、とにかくレスリングの攻防で遅れを取りたくない。クレイに背中をつけさせてしまえば、カワジリのペースで試合を進めることができるよ」

──レスリングが互角であれば、その前の打撃が大きなファクターになってきます。

「カワジリが注意しないといけなのは、クレイのスピードだ。僕が彼と試合をした時、エルボーでカットしたんだけど、とにかく彼の動き、髪の毛に惑わされないことが大切になってくる。あの動きに目を奪われると、自分の動きを忘れてしまう。クレイの動きを見ると、ラウンドを失う。彼のような動きの多いファイターと対戦した時は、よりアグレッシブに戦う必要がある。待ってはいけない」

KenFlo vs Guida【写真】UFC107でクレイ・グイダを破っているケニー・フロリアン。エルボーで流血に追い込み、最後はRNCで仕留めた。自らのやるべきことをやり抜いた試合だった(C)GONGKAKUTOGI

──アブダビという土地で戦うことは、どのような影響を両者に与えると考えますか。

「凄く興味深いけど、それほど重視する必要はないと思う。両者ともホームじゃない。同じ条件だからね。UAEで戦うことは簡単じゃないよ。時差があり、睡眠に影響を与えるだろう。ファイトウィークの食事に問題が出ないか、そこも大切だ。長旅で疲れ、栄養分も普段より摂れなくなる可能性がある。僕自身、一番遠い土地で戦ったのがカナダのバンクーバーだから、凄くラッキーなファイターだったんだ(笑)。日本で戦うのは夢だったけど、1カ月前のオファーじゃ受けることはできない。遠い土地で戦うことは、皆が考えているよりも本当に簡単なことじゃないんだ。

もう一つ、アブダビで気を付けないといけないことは熱さだ。両者ともこれまで経験していないだろう。空気ももの凄く乾燥しているしね。普段のような呼吸もできない。アブダビで戦うことは、簡単なことじゃないよ。ただし、片一方ではなく両者にとっていえること。イコール・コンディションだ。僕がUAEで戦うなら、とにかく現地入りを早くして、向こうの状況に慣れる時間を作っただろね。西洋でも東洋でもない、中近東での戦い。凄く興味深いよ」

──では、最後に勝利者予想をしてもらえますか。

「う~ん、クレイと言う方が容易いね。多くの人が、クレイが有利だと思っているはずだ。面白いのは、その理由が明確じゃないこと。クレイの強さは、その意志の強さ。そしてペース、常に自分の動きたいように動き続ける気持ちを持っている。カワジリは、プレーするクレイを軽く見ないこと。一緒に踊ってはいけない。クレイを自分の試合に付き合わせること。クレイのプレーに付き合っちゃダメだ」

■ UFC Fight Night39 対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(ブラジル/11位)
ロイ・ネルソン(米国/9位)

<フェザー級/5分3R>
クレイ・グイダ(米国/9位)
川尻達也(日本/12位)

<ウェルター級/5分3R>
ジョン・ハワード(米国)
ライアン・ラフレアー(米国)

<ライト級/5分3R>
ラムジー・ニジェム(米国)
ベニール・ダリューシュ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ジャレッド・ロショルト(米国)
ダニエル・オミランチョク(ポーランド)

<バンタム級/5分3R>
ハニ・ヤヒーラ(ブラジル)
ジョニー・ベッドフォード(米国)

<ミドル級/5分3R>
ターレス・レイチ(ブラジル)
トレバー・スミス(米国)

<ミドル級/5分3R>
クリス・カモージ(米国)
アンドリュー・クレイグ(米国)

<フェザー級/5分3R>
アラン・オマー(イラク)
ジム・エイラーズ(米国)

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