【LFC07】謎のチャイナトップチーム勢が王座挑戦&防衛戦
奇しくもONE FCがジャカルタで行われる11 日(土・現地時間)、マカオのグランドハイアット・マカオ、シティ・オブ・ドリームでOFCネットワークに属さないLegend Fighting Championshipの7 度目のイベントが行われる。
【写真】連勝を5に伸ばし、防衛成功なるか、ベ・ミョンホ(C)LFC
ネットワーク構想は謳っていないが、東アジア&東南アジア、そしてオセアニア地域から出場選手を招聘しているプロモーションの元祖といえるLFCには、今大会も韓国(2人)、中国(6人)、日本(3人)、豪州(3人)、ニュージーランド(2人)、フィリピン(3人)に加え、地元といっていい香港から1名と、20人のファイターが集結する。
メインはLFCウェルター級選手権試合、王者ベ・ミョンホにリ・ジンリャンが挑戦する一戦だ。ベ・ミョンホにとって、この試合は昨年7月にロッド・マックスェインを下して巻いたベルトの初防衛戦となる。キャリア12勝5敗、LFCでは5連勝中のベ・ミョンホはチームMADの同門、そしてUFCファイターのキム・ドンヒョンをして、「UFCウェルター級で戦っても、トップグループのすぐ下につける実力を持っている」と言わしめるファイターだ。
その強さを手に入れたのは、倒れない、倒れてもすぐに立つという戦い振りだ。「UFCのスカウトが気に入るファイトではないかもしれないけど、とにかく勝つことが重要だから」と前述のドンヒョンのいう堅実なファイトを、未知のチャイナ・トップチーム(CTT)所属のリ・ジンリャンが攻略できるか。
チャイナ・トップチームといえばUFC参戦中のジャン・ティエチュエンの戦い振りから、まだ評価云々以前、発展途上という印象でしか見ることができないという意見が大半だろう。新疆ウィグル地区出身のリ・ジンリャン、新疆ウィグルは内モンゴルと並ぶMMAファイターを数多く生んでいる地域だ。この両地域出身のファイターに共通するのは、散打&レスリングがベースで、CTT所属とくれば、この二つにブラジリアン柔術の技術を修得中という点だ。
LFCでは3勝1敗でタイトル挑戦権を獲得しており、結果を残しているリ・ジンリャンだが、ベ・ミョンホ有利は動かしがたいだろう。
【写真】タイトルを取った試合では、蹴り足を掴んでテイクダウンを狙うことも多かったヤオ・ホンガン(C)LFC
セミではベ・ミョンホと同じLFC05で韓国のゾ・ナムジンを破ってバンタム級チャンピオンになったヤオ・ホンガンが、同じ中国のジュマヴィエク・トルスンの挑戦を受ける。トルスンはメインに出場するリ・ジンリャンと同じ新疆ウィグル自治区生まれのファイターだが、一見して中国人とは思えないテュルク人(=トルコ人)系の容姿をしている。
王者ヤンにとって、キャリア唯一の敗北を喫した相手が、LFC初出場で王座挑戦権を得たことになる。トルスンは現在も新疆体育大学に在籍中で、所属も同大学という珍しいファイターだ。一方の王者ヤオはCTT所属だが、散打出身でなく中国式レスリングといわれるシュワイジャオ出身。道着+シューズ着用のシュワイジャオの技術的な特徴か、シングルレッグから足払いや、サイドについて崩す攻防を多く見せるヤオ、リベンジが掛かった防衛戦となる。
■LFC 07対戦カード
<LFCウェルター級選手権試合/5分3R>
[王者]ベ・ミョンホ(韓国)
[挑戦者]リ・ジンリャン(中国)
<LFCバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]ヤオ・ホンガン(中国)
[挑戦者]ジュマヴィエク・トルスン(中国)
<ミドル級/5分3R>
マット・ケイン(豪州)
リュウ・ウェンボー(中国)
<ミドル級/5分3R>
辰巳豪人(日本)
ヤン・ヘジュン(韓国)
<ウェルター級/5分3R>
ウォン・サイ(中国)
ギャレス・イーリー(ニュージーランド)
<フェザー級/5分3R>
ジ・シャン(中国)
レオナルド・デラルミーノ(フィリピン)
<バンタム級/5分3R>
中原太陽(日本)
マイケル・モーティマー(豪州)
<ライト級/5分3R>
デミアン・ブラウン(豪州)
安藤晃司(日本)
<フェザー級/5分3R>
イヴ・タン(ニュージーランド)
マーク・ストライグル(フィリピン)
<バンタム級/5分3R>
スン・ミンエン(香港)
オーグスチン・デラルミーノJr(フィリピン)