【UFC143】3年4ヵ月振り参戦のベルドゥム、ネルソン撃破
<ヘビー級/5分3R>
ファブリシオ・ベルドゥム(ブラジル)
Def.判定3-0:30-27、30-27、30-27
ロイ・ネルソン(米国)
ベルドゥムが3年4ヵ月振りにUFC参戦を果たし、ネルソンと対戦。左ジャブから、右ミドルキックを蹴り込んだベルドゥムは、右ローでバランスを崩したネルソンのバックに素早く回り込む。ネルソンはフックを解いて、立ち上がって胸を合わせる。ベルドゥムは首相撲から、ヒザを連続で突き上げる。
体勢を入れ替えたネルソンは、脇を差してアッパーを突き上げていく。再び首相撲の体勢を取ったベルドゥムが、ヒザをボディと顔面に放っていく。ヒザで流血に追い込まれたネルソンは、腰に手を回すが、テイクダウンには至らない。ここでレフェリーがブレイクを命じ、鼻が真っ赤に染まったネルソンはドクターチェックに。
再開後、すぐに首相撲の体勢になったベルドゥムが、再びニーを見せ、距離をとってローを打ち込む。ネルソンはベルドゥムのローを掴んで右フックを打ち込むと、引き込むように後方に倒れたベルドゥムが、オモプラッタから三角絞めへ。
頭を抜いたネルソンは、スタンドで待ち受けるが、立ち上がってベルドゥムはパンチを打ちこむ。ヒザで初回を圧倒的に支配したベルドゥムは、2Rにはテンカオを打ち込む。ネルソンは右ローを返すも、ベルドゥムも重い右ローを蹴り込んでいく。大振りのフックにネルソンが距離を詰めると、首相撲の体勢に入るベルドゥム。ヒザへのボディで後退するネルソンだが、ベルドゥムは深追いはしない。
ネルソンのフックにハイキックを返したベルドゥムは、スクリーンでタイムをチェックするなど、冷静に試合を進める。残り2分、やや動きが遅くなったベルドゥムは、左へ回りながら距離を取る。フックで突っ込むネルソンに右フックを放つが、これは空振りに。近距離でヒザを放つベルドゥムだが、ネルソンはフックで反撃。しかし、ネルソンもダメージと疲れ、手数が少ない。
最終回、左を伸ばすベルドゥムは、組みついてテイクダウンを狙うと、ネルソンがギロチンで迎え撃つ。首を抜かれたネルソンは、首相撲の体勢に入られては困ると、即座に距離を取る。追いかけてベルドゥムがテンカオを見せるが、これをキャッチしたネルソンがケージに押し込む。
距離を取ろうとしたネルソンに、パンチからヒザを入れるベルドゥム。左ジャブで、ネルソンの頭が下がり、ジャブの連打から右前蹴りで顔面を蹴り上げる。それでも前に出るネルソンに、ベルドゥムはハイを放つが、この一発は空を切った。残り90秒、手数の少なくなった両者だが、ベルドゥムが左ハイからパンチを連打する。
ネルソンが前に出てくると、距離を取るベルドゥムは、そのままこのラウンドも戦い切り、試合終了と同時に、両手を高く差し上げた。結果、ベルドゥムはフルマークで判定勝ちし、「ネルソンがタフなのは分かっていたけど、ヒザ、ムエタイをずっと練習してきたんだ。柔術も毎日やってきたから、バックから逃られたのは驚いたけど、彼はヘンゾ・グレイシーの黒帯だからね」と語った。