【UFC143】サウスポー対決……リデルが判定勝利
<ウェルター級/5分3R>
マチュー・リデル(米国)
Def.判定2-1:29-28、29-28、28-29
ヘンリー・マルチネス(米国)
サウスポー同士の一戦。マルチネスが左ローからパンチを伸ばす。左右のフックを打ち込んだマルチネスに思わずリデルが真っ直ぐ下がる。頭一つ低いマルチネスにヒザを突き上げたリデルは、自らも低く構えてワンツーを放っていく。
右肩でしっかりとアゴを守るマルチネスは、素早いワンツーから左ローを見せる。前蹴りで突き放したいリデルだが、前に出たところで右フックを受けそうになる。一気に距離をつめて、ワンツーからスリーまで打ちこむマルチネスに対してリデルはミドルで上体を起こそうとする。
距離を詰めたリデルのパンチに、呼応して回転の素早いフックを繰り出すマルチネス。マルチネスは迎え撃っての右フックのプレッシャーを与える。リデルが首相撲の体勢に入り、ヒザを突き上げ初回が終了した。
攻め辛さは隠せないリデル。2Rになって初めて組みつきに行くが、距離が遠い。思うように攻めることができないリデルに対し、マルチネスは基本はカウンター、前に出ると畳み込むようにパンチを連打し、印象点を稼ぐ。
左ストレートをヒットさせたマルチネスがさらに左から右を打ちこむ。パンチを受けると頭の下がるリデルは、打ち合いでは不利を承知しているだろうが、テイクダウンの姿勢に入れない。リデルは左ミドルから、首相撲の態勢に入るも、ここでもマルチネスのフックで阻まれる。
前蹴り、ミドルで突破口を開こうとするリデルは、終了間際に右をヒットさせハイキックを見せると、残り10秒に無酸素連打で攻勢点を取りにいった。最終回、リデルの右ミドルにフックを合わせたマルチネスだが、肩で息をして、やや勢いが落ちたか。リデルは左ハイから、左ミドル、さらに左ストレートとペースが落ちない。
マルチネスも距離が詰まったところでフックを連打。ペースを譲らないように戦うが、明らかに手数が減ってしまった。リデルは左右のミドルを入れ、蹴り足を掴んでついにテイクダウンに成功する。ラバーガードのマルチネスのバックに回り込んだリデルが、やや乗りすぎながら両足をフック。
前方に落される前に、自ら着地したリデルは、バックを制した上体で、後ろからハイキックを繰り出し、距離を取る。残り90秒、再びダブルレッグ・ダイブを決めたリデルは、そのままトップコントロールから、パンチ&エルボーを連続で落とす。要所でしっかりと攻撃をまとめたリデルが、スプリットながら判定勝ちを収めた。